「FNS27時間テレビ!!みんな笑顔のひょうきん夢列島!!」感想その2

さんま・中居の今夜も眠れない

中居正広が酷かった、という評価を先に聞いてから見たのですが、中居は個人的に普段から嫌いな自分ですが、別にそんな印象は全く無かった。むしろ明石家さんま大竹しのぶビートたけし、そしてAV女優や素人といった相手に、巧く絡んでいたと思う。大竹しのぶが参加するというのは、本当にイレギュラーの出来事だったんだろうなというのと、その割には綺麗な形で大竹しのぶが退場する形を作れたなあと思います。
一番盛り上がったのは、もちろんたけしが出てからも引っ張れた、AV女優の穂花のあたりなんでしょうが、「明日の現場はさんまさんのことを思いながら……」云々の部分以外は、本人との電話が繋がっていない時の異様な盛り上がり、60代、50代、30代という大人の男三人が、中学生レベルの性の話で盛り上がっているという面白さを、十二分に堪能することが出来ました。穂花自身はもう少しバラエティ的に良い流れは作れたかも知れないけれど、ああいうやり取りも生放送、サプライズ感が強くて良かったと思います。
中居君が結構活躍出来たのは、ホーリックスが2.22.2を出した競馬では、キリパワーも2:23.5を出すことが出来るという種類のことだと思いました。たけし、さんまが凄いから、中居君も引っ張られていった。
しかし明石家さんまと絡んでいる時の、ビートが本当に楽しそうでなかった、どうしてこのコンビのテレビレギュラーというのが、もう10年以上も実現していないのか、ということを改めて寂しく悲しく思ってしまう。BIG3はやっぱりどこかで誰かがコンビを組んでおくべきでしょう。

「若手芸人の集まる店」

なんかこの企画は、紳助やビート相手にやって、若手芸人とさんまが絡む企画としては、素直にレッドカーペットやればよかった気もするけれど、さんまはやっぱり直接、若手と組み手したかったんだろうなあ、ただ「明石家マンション物語」のOGはともかく、もう少し現役のレッドカーペットの人たちが出て欲しかった、Wエンジンとか、ななめ45°とか、我が家とか、ロッチ、しずる、フルーツポンチ、ジャルジャルギャロップ、あとレッカペじゃないけれど、ぼれろとか、EE男とか、深夜なんだし中途半端にメジャーなところに時間を割くならば、さんまさんと絡んだことのない、絡む機会の少ない芸人にチャンスをもっと大きく与えてあげてほしかった。
印象に残ったのは、やっぱりさんまさんはダブルダッチのラジバンダリが大好きだということで、ネタがベタでオーソドックスで、繰り返し一つのギャグ使い倒すっていうのは、それに耐えることが出来るのなら、さんまさんが評価するというのは、凄い理解出来ることでしょう。天丼と繰り返しギャグって違うんですよねえ。さんまさんは自分が「天丼が好き」と言ってるけど、これは誤解で、さんまさんが好きなのは天丼ではなく、繰り返しギャグなんだと思う、そして天丼と繰り返しギャグっていうのは、本質的に別物だと思う。
あと、話題になっているにしおかすみこですが、なんであれが叩かれるのか理解出来ない、いやこりだけ話題になり叩かれるという意味で、にしおかは相撲に負けて勝負に勝ったという意味で、賞賛されるべきことではあるのですが、にしおかすみこのアレは、「泣き芸」の確立と言うべき事であり、韓国の「泣き女」を日本ではお笑いに昇華して、新たな芸として確立したという、エポックな出来事として捉えるべきでしょう。この新たな芸の誕生の場にあたって、他の芸人達が的確な対応が出来ていたことを、もっと評価するべきです。にしおかが泣き出して、場の雰囲気が悪くなったなんてことは決してなかった。
ラリーさんの「「泣き虫」という新しいジャンル」という評価としては一番正しく、「TVタレントとしてはおいしかったという事を鑑みると、つくづく業の深い世界だね…(感嘆)」というmcatmさんの批評が、一番この状況を的確に現していたと思う。

「ひょうきん懺悔部屋」

ヌルい時間帯に、いまとなっては水をかける程度の罰ゲームというヌルさは、別に問題ないと思うのですが、「若手芸人の集まる店」において、スベっていたにも関わらず、ここに呼ばれなかった芸人の方が、むしろ問題というか、悲しいという気持ちで一杯になりました。

「列島カーペット Part.1」

確かにこれをやるのなら、レッドカーペットそのままやった方が良かっただろうとか、「FNS27時間」のお約束とはいえ、ここまで約束に忠実でなくてもという声はあるでしょうが、この時間帯、明石家さんまも休息が必要な時間帯の、緩い企画としては、懐かしさを感じる企画ではありました。今回の27時間テレビのコンセプトが、明らかに80年代と90年代のテレビ文化に対するノスタルジィということを考えれば、これはこれで悪くない企画だと思います。というかここは明石家さんまがお休みで、大塚範一が代役でも良かったとは思う企画なのに、わざわざ明石家さんまが休まなかった、ということだけに意味を見い出すべきだと、こんな時間にわざわざやる企画だからこそ思うことであります。
さあ、次はいよいよタモリとの絡みだ。

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