「M-1グランプリ2008大阪準決勝」観戦記
9点台が決勝候補、8点台は準決勝の中では面白いけど決勝には足りない、7点台は準決勝レベル、6点以下は三回戦レベルというぐらいの採点基準と思ってみてください。
ベリー・ベリー 「電球を替える練習」5.0点
三回戦ではピンと来ない感じでしたが、三回戦からの追加要素、特にスカイラブハリケーンからの畳みかけは良かったけれど、元々の設定がM-1で決勝を争うには、世界観が小さすぎるよね、そういうことに拘る審査員が準決勝には何人もいることは、過去の審査傾向を考えても無視するべきではない。ただ三回戦から準決勝に向けて、持ち時間が一分増えるところで、追加要素で良い物を持ってきたのは、今回数少なかっただけにそこは評価できる。
ミサイルマン 「女になりたかった」5.5点
前半の一分ぐらいは、6.5点ぐらいに思ったけど、失速するまで時間はかからなかったですね、なんか例年とそれほど変わりがない漫才で、今年の三回戦がレベル低かったから、ミサイルマンは初めて上がれた、ということを露呈するような出来だったように思える。正直これを上げるのなら、いくら他に似ような漫才があるにしてもソメイヨシノ、八田荘、ラヴドライブ、まいなすしこうの方を、上げるべきだったんじゃないかなあ?
ソラシド 「観光PR→水戸黄門」7.0点
結構全体的に受けていて、なかなか良かったんですが、三回戦で三分でやって大爆笑だったネタを、持ち時間が四分になった際に、そのネタだけで引っ張れなかったことや、新たに入れたツカミの「都道府県PR」というのが、良く考えたら踏み込みが甘い地方弄りで、もっと弄る相手の地方を勉強してこいよという思いも強くある、後々考えれば凄く惜しい漫才でした。まあでも川端康成の「雪國」を三島由紀夫の小説と間違っていたり、チャップリンを物凄いウワバミだけをパロディしているコントしていた時期と比べたら、驚くべき成長をソラシドは遂げたと思います。大阪のレベルを考えたら、10年目ラストチャンスがいつかは分からないけれど、今後三回戦で落ちることはないでしょう。ただこれより上に行くのは、もう少し題材に選ぶ素材の勉強や研究を、真摯に行う姿勢が必要でしょう。
とろサーモン 「獣医さんになりたい」4.5点
そこそこ受けてはいたけれど、なんかボケの一つ一つが、笑い飯とか、モンスターエンジンのやってた事を思い出してしまうネタ、誰かのマネとかパクリというより、ある時代のbaseよしもとの芸人が良くやるパターンのダイジェスト漫才になっていた。これがM-1を研究した結果に出してきたネタなら、その名走っぷりに泣いてしまう。予選を見ていない人からしたら、決勝候補や優勝候補に上げられるコンビなのに、今日のプロ漫才師の中で見たら、明らかにワースト3の漫才でした。
笑い飯 「闘牛士→車上荒らし→ムチウチ」9.0点
三回戦と同じネタ、準決勝に向けて持ち時間一分増えたことで追加した、「車上荒らし」の下りが緩かったこと以外は、かなり質の高い漫才でした。ただこの先祖返りというネタが、審査員にどう評価されるか分からなかったのと、明らかに笑い飯より上二組とは差があったのが、審査員にどう評価されるか分からなくて、僕は東京の予選のレベル次第で、笑い飯の当落が別れると思いました。実際に東京の六番手評価のコンビが、笑い飯より下だったのかは、実際に見ていないので、残念ながら分かりませんが、正直このネタを2004年や2007年に持ってきていたら、笑い飯は優勝していたでしょう。ただ笑い飯のブランドイメージが落ちていること、今年のレベルが高いことを考えると、優勝とか最終決戦に残ることは、このネタではやや辛いか、ただ公正な評価として、笑い飯が決勝に残ることは、それほど不満を感じないのは確か、ただ優勝は残念ながら無い。
パプア。「ドドスコ♪漫才」8.5点
三回戦と比べて、出番順が早かった、ブロックトップだった、正統派の漫才が前の出演者にあまりいなかった、というような三回戦と比べて、出番順にもあまり恵まれなかったんですが、三回戦から準決勝に向けて持ち時間が一分増えたことによる新要素が、ほとんど機能していなかったのが、足を引っ張ってしまいましたね、ターミネーターの下りは余計、時間を無駄にするという下りは、もっと良いボケを出してくるべきだった。あと出番順で言えば、最初から漫才という形を放棄するネタをしているのが、この日は三組いたんですが、その中のトップ出番になったのも彼らの不運でしたね。
ただこの辺のハードルを越えれば、敗者復活戦で決勝進出できるかどうかはともかく、一番この日目立ったと言われるコンビになれる可能性は、いまだに高いと思われるので、何とか準決勝で突きつけられた課題を、敗者復活戦で克服した姿を見せて貰いたいです。
スペースゴジラ 「アンパンマンの世界の住人」6.5点
三回戦で見たときと、それほど印象変わらず、滑舌の悪い方の彼は、前コンビでずっと三回戦止まりだったけど、このコンビでそれを突破するだけの新しいものを得た、という感じもしないので、やっぱり大阪の三回戦はレベルが低くなって、ミサイルマンとかこのコンビまで、ハードルが下がったと考えて良さそう。
スマイル「居酒屋のバイト」7.5点
スマイルはもう他のテレビ局の新人賞レースで、敗れたネタをM-1の準決勝に持ってきて良いクラスの芸人じゃない。他は分かってくれなくても、M-1の審査員なら分かってくれるというのは、芸人側の良くある思い違いです。もしこのネタを敗者復活戦で繰り返したら、それは世間や相手を舐めているか、自分たちを過剰評価しているのどちらかでしょう。
ダイアン「サンタクロース」9.5点
素晴らしかった。ダイアンに関しては、当日の日記で沢山書いたから、ここでは繰り返すこともないでしょう。今年見た漫才で一番面白かった、といったも過言ではありませんが、ただやはりどう考えても二本無い、「寿司」のネタは面白いけど、これは従来のダイアンの範疇なんですよね、トップ出番は不利だろうということを考えても、三位から五位に収まるという順位予想は覆せない。まあでも僕にとっては2008年はダイアンと天津が、けんた・ゆうた、まるむし商店のレールに問答無用に乗せられる年だと思っていたから、一人を除いて無事にメジャーヒットのレールに乗ったということは、誇れることだと思います、もう完全に予想外だったよなあと思う。まあ逆に千鳥ととろサーモンが、けんた・ゆうた、まるむし商店のレールに乗ってしまったようにも思いますが。
藤崎マーケット「引ったくり」6.0点
ネタとしては去年のダイアンと同タイプで、クオリティがダイアンと比べても低い感じでしかないんですが、藤原時は生で見ると演技達者で面白い。逆にラララライ体操の時と違って、田崎が演技上手くないのが目立つんですが、松葉杖がないと歩けない状態で、この動きの多いネタを気付かせずにやりきった時に、あんまりそれを言うのも野暮だよなあ。でも藤原時が達者なのに対して、田崎があんまりツッコミ上手くないので、ただでさえネタが90年代の流行りなのが浮き立ってるんですよね、ラララライ体操ぐらいアナーキーなことを、漫才やコントでも出来ないと苦しい。
スーパーマラドーナ「ヒーロー番組の次回予告」6.5点
これがいまの大阪の標準的なレベルなんでしょうね、トークや普段のキャラを漫才にようやく入れ始めたのは評価できる、まだ全然上手に出来ていないですが、それよりも並列的なネタなんですが、それを回避するために、田中がボケの度に、元のキャラクターを崩さない程度に、少しずつキャラ入れ替えていってるのは、工夫してるなあと感心した。ただメインのキャラクターがまだ定まっていない状態でそれやったから、逆に不安定になった部分も多かった。
ダブルネーム「EXILE漫才」8.5点
東京の三回戦はそんなに受けてなかったのに合格して、少し物議を醸したという話も聞いたりしたのですが、大阪ではこういう変化球が上がってくることがないし、そもそも土壌として生まれてくる素地がないから(多分こういうネタを普段やっている人がいても、M-1に出たら普通のシュッとした漫才やっちゃうと思う)、物珍しさじゃないけれども、良いも悪いも含めて最近の大阪の若手漫才のパターンが、五組ぐらい続いたところに出てきたので、パッチリとはまりましたね。基本的にEXILEの『Lovers Again』の替え歌を、モノマネで唄っているだけなんですが、『Lovers Again』という曲の選択も良いし、替え歌の中に出ている有名人のチョイスもセンスがある。2008年に有名人の名前をネタに使うのなら、市毛良枝や宮沢りえではなく、その辺を使うべきだよね、という所がしっかりと分かっているなあと感心しました。もうあれから二週間、この替え歌が頭の中をエンドレスで流れていますよ(笑)。
大阪の準決勝はこの日のベスト5に入る爆笑を取っていたけれど、三回戦というか東京だとこういう変化球は多くいるから、そんなに目立つこと出来なかったでしょうね、敗者復活戦はとにかく出番順が後ろの方に出てくれば、盛り上げることが出来そう。昼休憩明けのグループとかだとしんどいことになりそうです。でもこのぐらいのレベルの高いネタもってこられたら、受けとか関係なく一度くらいは準決勝に上げておきたい、という風に考えた三回戦の審査員の気持ちは分かる。いやしかし大阪で準決勝受けたのは、スケジュールの関係だとは思うけれど、大英断だったなあ。
麒麟「最後の晩餐→生まれ変わり」7.5点
仲良くいちゃいちゃしながら、Wボケみたいな事をしていて、完全に中田カウス・ボタンの漫才のコピーみたいになっていた。それも単なるコピーという感じで、自分たちのモノに全然出来ていない。時間がなかったのかも知れないけれど、これはあまりにも小手先過ぎる。僕は10点満点で7.5点だけど、審査員の中には物凄い低い点付けた人もいると思う、もう完全に自分たちのオリジナリティを放棄していた。後半になるとカウス・ボタンみたいな漫才からさらに進んで、なんかランディーズやシャンプーハットがよくやってるような漫才になっていた。典型的な若手から中堅に差し掛かる漫才師が迷走したときに、替えようとして新しいことをやろうとして、よくある漫才になってしまうという図式ですね。
ただこういうネタって、単独ライブとかでやると、単独に来るようなお客さんや、単独ライブという同じ人が何本もネタをする構成の中で、こういうネタが入ってきたら、新しいことをやって成功した風に見えるのは、凄い良く分かるんですよね、だって前後のネタとこれだけ全く違うんですから、そりゃ凄いもののように見えます。しかしやはり単独ライブは、新しいことを試すのには向いていない。いま言ったライブの構成の話もあるけれど、単独に来るようなお客さんというファン層が、「新しいことを試した」というだけで、評価が底上げするタイプの人達なんです。
いやでも麒麟は2005年の決勝の最終決戦で「TVショッピング」のネタをやるべきだった、2007年の敗者復活戦で出してきたけど、もうこのときには完全にあのネタの賞味期限が切れていた。そういうネタ選択のミスなどもあったけど、何かを変えたかったんだろうけれど、その結果出してきたものが小手先になってしまったのは残念でした。正直、これならもう出ない方が良かった。
千鳥「子供の質問に父親として答える」6.0点
迷走したあげくに、どこにでもある漫才に着地してしまった、ファイナリスト経験者というのが、続いてしまいましたが、まあ千鳥と比べたら麒麟の迷走の方が健全ですよね、何かを変えなくてはいけないと足掻いた結果の迷走ですから、こちらはもう小手先の小細工すらしてこなくなっている。なんかもう完全に大阪でロケ芸人として、生活が安泰になったことで満足しているという風にしか見えない。将来性や期待値というものが見込まれて、ABCお笑い新人グランプリやM-1グランプリのファイナリスト、審査員の一部が下駄を履かせて上げて貰っていたのに、そんな小さいところで収まってしまうというのは、その結果はじかれた人達に失礼すぎますよ、こんなんだったらABCは友近が取るべきだったし、M-1も$10やダイノジにチャンスやるべきだった。
僕は千鳥に対しては、期待して下駄を履かせてきた人達にも、千鳥本人達にもいま凄く腹が立っています。いやでもこの段階で満足しているように見える人達が、現状を維持できるとも、僕にはとても思えないです。
プラスマイナス「掃除機のセールスマン」5.0点
僕はプラマイはファンだし、このネタも面白いんだけど、M-1グランプリの決勝とか、準決勝で見たい漫才じゃないよなあ、お祭りの特設野外ステージで15分とかで見たい漫才でした。同じネタだった三回戦で落としといても良かったと思う。
ソーセージ「ファミレス」7.0点
「ソーセージのコント、ファミレス」のコントの部分を、無理矢理漫才に変えただけで、完全にコントをやりきっていました。三回戦で見たときは藤本が達者で面白かったけれど、大きな舞台で見たら三人とも達者でネタも面白かった。本当は8.0点だったんだけど、後半の30秒の大失速が1.0点引いた理由です。でもパプア。、ダブルネーム、ソーセージと準決勝で漫才じゃないネタをやりきった三組は、いずれも大健闘の素晴らしい舞台でした。特に大阪は旧態依然とした、2丁目時代の流行りの漫才を延々と続けている人が多いから、この辺の良い仕事が際立ちました。ただ敗者復活戦はソーセージは厳しいと思う(笑)。
ぷくぷく隊「ノブの静電気」3.5点
ここは僕は三回戦で見ても見劣る感じだったので、準決勝に上げた審査員の方が悪いと思う、だからこの後でこの日のワースト3とか書くつもりだけど、ここは入れないです。M-1甲子園以来の三度目のNGKで堂々とやりきったことを評価すべき。
ジャルジャル「ズル休みの言い逃れ」8.5点
良いネタなんだけど、三回戦爆笑レベル、ABCとかNHKとか、超新星といったG2レベルの賞レースでなら勝てるレベルですよね、M-1準決勝というG1レースで勝てるレベルではなかった。このレベルの変化球で演技派というのは、東京には掃いて捨てるほどいるんですよね。
ヘッドライト「カラオケの曲順」9.0点
毎年、M-1グランプリの準決勝と三回戦で大活躍するヘッドライトですが、今年もやりましたね、三回戦から一分伸ばした部分も悉く当たっていたし、やっぱりM-1グランプリ準決勝で見るヘッドライトは面白い!! ただこれが敗者復活戦の雰囲気になると、またそれはそれで填らないんですよね、また決勝でもあんまり填る絵が見えてこないんで、そこが決勝に残して貰えない所なんでしょうが、でも大阪のレベルがこんな感じで推移していくのなら、ラストチャンスの年までに、この出来を維持し続けたら一度ぐらいチャンスあるかも知れないです。
銀シャリ「ことわざ」9.5点
これは当日にも書きましたが、かなりの贔屓点です、今回の準決勝には同世代の他の漫才師が何組もいましたけど、ここ三年ぐらいの成長度が一番凄かったのを見せつけたことの感動票が入ってしまった感じ。この感じで伸びていったら、決勝に行くのはそんなに遠くないと思うけど、去年僕はギャロップでもそんなこと言ってたんで、どうなるかは分かんないです(笑)。最近よく書いているけど、いまの大阪は若手漫才師を、小さくまとめてしまう土壌がどうしてもあるので、そこだけが心配で仕方ないです。このペースで伸びてくれたら、早かったら来年なんですけどね。
アジアン「墓参り」5.0点
ここは昔の言葉遊び系のネタの方が面白かったですよね、馬場園の最近のテレビのキャラを漫才に当てはめるのは、ネタが品のない方向に行きすぎる。去年の上沼恵美子のハリセンボンに対するコメントを聞いてなかったんだろうか? そういう部分を外しても普通でしたね。
ギャロップ「サメの対処」7.0点
完全にネタの選択ミスでしたね、三回戦や超新星の「時代劇」のネタにするべきだったけど、それで決勝に行けたかというと、三回戦や超新星の感想で書いたように、かなり微妙なんですよね、凄い笑うんだけど何か足りない気になる。ギャロップも今年上半期にあった期待感とか大物感が、下半期に向けて急速に小さくまとまってしまったように思える。
天津「相撲好きすぎる彼女」4.5点
オタクという言葉を使っていないだけで、昔やっていた「○○オタクシリーズ」の相撲版ですね、色んな人が指摘しているけれど、これって単なるダジャレ漫才でしかないんですよね、そもそも木村と向という個性を持った人達が、わざわざやるような漫才ではない。木村卓寛と向清太朗の二人じゃないとできない漫才をしないとダメでしょう。
モンスターエンジン「エイリアン映画」9.0点
今日はダイアンだけだったかなあ、次が笑い飯とヘッドライトかと思っていたら、最後に来ましたね。ここも当日の日記で色々と書いたのですが、いやでも千鳥に期待していた人達が、千鳥はこういう風に完成するんじゃないかと想像していたのって、この形だったんじゃないかな?
今日のトップ3
ダイアン、モンスターエンジン、笑い飯がズバ抜けていて、もうその通りこの三組が決勝に上がりました。ヘッドライト、ダブルネームあたりが追随していたけれど、さすがに決勝にあれを上げるのは、審査員としては蛮勇が入り過ぎますよね、おそらく東京にはあれを上回る人はいるでしょうし、あとジャルジャルと銀シャリがもしかしたらという程度ですね、他にはパプア。とソーセージが、ダブルネームほどではないけれど、自分たちの仕事をしっかりやり遂げた。
今日のワースト3
もうこれに関しては簡単に言えますよね、とろサーモン、アジアン、天津がワースト3でした。そして期待値の大きさを考えれば千鳥も匹敵するダメさでした。しかし三、四年前のM-1準決勝だったら、このレベルでは上がれなかったというコンビが、26組しか出ていないにも関わらず、10組近くいたのは色々とヤバイなと感じさせられました。
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大阪のお笑い界の未来のためにはNON STYLEかキングコングに優勝してもらいたい
社会人が仕事もそっちのけでTVにRADIO:MBS新世代漫才アワード第一回目
このタイミングで、第一回の漫才アワードを振り返るというのが、やはりこの人はセンスあるわと思いました。
この方も話していますが、漫才ブームからダウンタウンぐらいに至るまで、コントを除けば漫才というのは、東京ではもちろん浅草とかその辺では生き残っていたにしても、全国的に通用するものとしては、キャイ〜ンとか、爆笑問題とか、おぎやはぎとか、タカアンドトシとか、五年に一組単位で例外的な存在が出てくるのを除けば、大阪勢とまともに戦える漫才師はいなかった、そういう意味で東京にはコントという文化はあっても、漫才という文化は死滅していたと言って良かった。
しかしM-1も八年目になって、漫才コントではあったけれど、アンタッチャブルやサンドウイッチマンがM-1を制して、いわゆる上方漫才を東京漫才が倒し得るという可能性を示していけば、本格的に近代漫才に取り組む漫才師が東京にも沢山出てきた、その結果がナイツであり、U字工事であり、オードリーだった。ただこの人達は結果でしかなく、彼らの登場は漫才に取り組む人の増加に対しての結果でしかない。だから上方漫才界というのは、過去の遺産に寝そべってやってるようじゃあ、この先どんどんしんどくなるだろうなあと思ってしまう。
結局いまのbase芸人が、大阪の先人の漫才のスタイルを似せていく方向にしかなっていない、という指摘もされていますが、それは凄く分かるんですが、でもいまの大阪が吉本の先輩芸人も、吉本や松竹の劇場スタッフや作家も、先人のスタイルを似せていくような若手にしかチャンスを与えていないんだから、それはもう必然的にそうなるよなあと思ってしまう。時代を先取るなんちゃらという話をしているけれど、新しいことをしない、変わったことをしない、長い物に巻かれることが、大阪のお笑い界全体の是になっているんだから、どうしようもない所に大阪のお笑い界は来ていると改めて思った。
実際にこの時点での、チュートリアルやキングコングだって、まだまだダウンタウン以降のお笑い界の延長線と当時は言われていたんだけど、いまの大阪の若手に比べたら、全然オリジナリティのあることやれてるんですよね。
いやだっていま流行りの手数論とか、キャラクター論とか、大阪の芸人に乗せて話することが、全く出来ないのも現実なんですよね、ギャロップ、モンスターエンジン、ジャルジャルですら、そういう話に乗せて話することが難しくなる、そりゃ大阪勢に期待という話をするのなら、大阪から飛びたった、キングコングやNON STYLEに期待したいという風になるよ。
だっていま今年のホープ大賞の再放送見てるんですが、大阪のシュッとした正統派の漫才のテンプレート守ってるような、若手の漫才師を見ているより、弾丸ジャッキーのややスベリ気味のショートコント見てる方が、どう考えても面白いんだよなあ(笑)。いや本当に東京こういう番組見ていたら、いかに今の大阪が、似たような芸人が似たようなことばっかりやっているというのが、やっぱり良く分かりますわ。
そういう意味で最後にダイアンへの期待が語られていますが、ダイアンは僕は準決勝のネタは、このブログで何回も書いたように感動的な素晴らしい出来でしたが、どう考えてもダイアンは、やっぱり二本無いんですよね、寿司のネタが二本目だと思うんですけど、あれはサンタクロースのネタに比べると、質が数段落ちるというのは、僕は三回戦で生で見ても思ったし、先日の「ZAIMAN」で披露した映像を見ても改めて思える。
ということで大阪人で、漫才だけは東京に譲れないというこだわりが強い人は、やっぱりNON STYLEに期待するべきだと思う、僕は正直、去年の段階で彼らは優勝するべきだったと思うのですが、やはりどう考えてもいまの関西出身の漫才師でポテンシャルのある、優れた漫才を披露する実力があるのは、フットボールアワー、チュートリアル、NON STYLEの三組だと思う、NON STYLEを評価できないというのは、松本人志が最初のM-1で「大阪の客は頭がおかしい」と皮肉った連中と何にも変わらない、歪んだお笑いマニアの考えだと思う。
だってYahoo!の投票による世間の予想では三番人気なのに、お笑いマニアの人達の話からは、NON STYLEもキングコングも優勝予想の口に出てこないというのは、知名度があるキングコングはともかく、決していま売れているわけではないNON STYLEで、これだけマニアと一般の温度差が出るのはおかしいよ、そしてM-1の決勝審査員は、総じて世間よりの人が多いということを忘れてはいけない。いやでもYahoo!の投票数から割り出されたオッズは凄い良いオッズだわ、やっぱり世間は分かってると感心しっぱなしです。
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2008年12月19日に色んな事を考えてしまった
ああ、昔にもどりたい 田原総一郎「民主党はまるで北朝鮮。マスコミも麻生叩きばっかりで国籍法とか報じないし困ったもんだ」
田原さんは、テレビ番組で進行させなきゃ、基本的にきれいな総一郎なんだよね。
取り調べ中に「机ける」「たばこ渡す」…10県警で15件 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
僕の知人で中学時代に万引で捕まったときに、交番で警官に拳銃突きつけられて、「これが発射されても、お前が暴れた結果暴発したと言うことに、いくらでも出来るんだ」と言われたという経験者がいるから、このぐらいは普通にありそう。ちなみにそうなった経緯は、単に家に電話したら誰もいなかっただけなのに、嘘の電話番号を言ってるだろうと、疑われたと言うことらしい。
ああ、昔にもどりたい 女性6人を生きたまま焼き殺した鬼畜男「死刑とは残酷」と死刑廃止団体のアンケートに…24歳娘を殺された両親の無念
こういうのを受けて日本人が、ますます死刑制度維持に傾くのは、当然のように思う。むしろいま欧米の流れの方が異常だし、こういう答えがそういう風に世論を動かすと言うことに気付かずに、公表する廃止団体の神経も良く分からない。
asahi.com(朝日新聞社):女児強姦の元教諭に実刑、懲役2年6カ月 水戸地裁支部 - 社会
小学校の先生が生徒を強姦って、絶対に普通の未成年者の強姦事件より、何十倍も重い処罰与えられるべきだろう。同意の上でも10年、強姦なら極刑もあり得るぐらいにしなきゃダメだよ。
asahi.com(朝日新聞社):小林死刑囚が再審請求 奈良・女児殺害事件 - 社会
急に再審請求というのは、どういう心境の変化のきっかけがあったんだろうか?
サンキュータツオは当たり前以前のことを当たり前のようにしか語れていない
サンキュータツオ教授の優雅な生活 | ナイツとU字工事が決勝に行ったわけ
マキタスポーツのお笑い論は面白いと思うけど、サンキュータツオのお笑い論は全く面白くないし、新しいことを何にも語ってないと思うんだけどなあ、このレベルならはてなでお笑い語っている人ですら、もっと上の人が沢山いるし、「てれびのスキマ」さんや「おわライター疾走」さんの方が、よっぽど面白い論を立てているでしょう。どうしてこの人が最近こんなに持て囃されるのか、意味が分からない。
明石家工場長の番組の視聴率が総じて下がっているらしい
「恋の"から回り"!?」明石家さんまの視聴率崩壊に吉本涙目 : 日刊サイゾー
さんまさんは「芸人の自分の企画の番組は外す、スタッフ主導の企画で芸人が意見する方が面白くなる」と言ってたけど、最近のさんまさんの特番って、微妙にさんまさんの企画という色合いが濃いんだよねえ、あと「恋のから騒ぎ」を筆頭にさんまさんの長寿レギュラー番組に関しては、完全に番組の寿命が尽きたというだけだと思える。僕はこんなにさんま師匠大好きなのに「恋のから騒ぎ」も「さんまのSUPERからくりテレビ」も、ここ数年全然見てないもん。
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年末の紅白歌合戦の曲目が発表
ナタリー - 紅白曲目発表!GIFT、ポリリズム、天城越え他披露
今年やたらと徳永英明側も、NHKも「レイニーブルー」を推していたから、やっぱりなあと思いますが、「輝きながら……」唄って欲しかったなあ、あと美川憲一が「さそり座の女」みたいですが、美川憲一と小林幸子は出すなと言わないけれど、出すんなら昔の代表曲を唄って欲しいと思っていたので、美川憲一はこれで良かったかな? まあでももうそろそろ良いんじゃないかとも思う。
「森進一「おふくろさん」を歌う NHK紅白曲目決定」エンタメ‐テレビニュース:イザ!
まあこれはあの遺族との手打ち会見が、あのタイミングであったことで、容易に想像できることですね。
SINGLES BEST(初回限定盤B)(ボーナスCD付) 徳永英明 by G-Tools |
メイショウトウコンとスマートファルコンの次走〜2008年12月19日の競馬ニュース
名古屋GP(23日・名古屋)〜JRAからはメイショウトウコン等4頭 | News | 競馬実況web | ラジオNIKKEI
フィールドルージュが東京大賞典を回避して、必勝を喫するはずだったのですが、脚部不安で回避ということで、JCダート二着のメイショウトウコンが大将格ですが、メイショウトウコンも東京大賞典で見たかったなあ、フェブラリーSは少し距離が短いとも思えるので、ここをステップに川崎記念でG1制覇を目指したい。
兵庫GT(25日・園田)〜JRAからはスマートファルコン等4頭 | News | 競馬実況web | ラジオNIKKEI
スマートファルコンも浦和記念勝ちを考えると、東京大賞典で見たかったなあ、今年のG1ホース五頭に加えて、メイショウトウコンとスマートファルコンがいれば、地方にもフリオーソ等がいることを考えれば、下手したら有馬記念より豪華な空前の東京大賞典になったのに、という風にもったいなく思ってしまう。
中山・京都金杯など11競走、外国馬の登録はなし | News | 競馬実況web | ラジオNIKKEI
素朴な疑問なのと、どうせ来ないだろうし、レベルの差もあるんだろうけれど、シンガポールとか韓国とかは、遠征可能なもんなんでしょうか? 韓国はともかく、シンガポールは挑戦したい調教師もいるし、JRAはどこまで門戸を開いているのか、興味があるんでエルドラドおいでよ、という風に思ってしまう。まあ遠征費用考えれば、簡単には難しいでしょうが。
スーニがドバイ挑戦、結果次第で米3冠へ - 競馬ニュース : nikkansports.com
本気で北米遠征を考えるのなら、ドバイは行かない方が良いんじゃないかなあ?
胡散臭い文化人という名の商売人にサッカーを食いものにさせるな〜2008年12月19日のサッカーニュース
セビージャ、まさかのグループリーグ敗退/UEFA杯 - FW_NEWS
とりあえずフェイエノールトが勝ち点0というのは笑った。
大久保と話し合いへ…神戸幹部、慰留に自信も - サッカー - SANSPO.COM
現地に行ってあそこまでパフォーマンスしている相手に対して、どう手応えがあると言うんだろう?
大幅減俸にガッカリ…ゴン横浜FC移籍も(サッカー) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース
なんか磐田は鈴木秀人の件と良い、ベテランに対す処遇で迷走してるなあ、こういう形で移籍されるのは恥ずかしいですよ、中山雅史をこういう風に繋ぎ止めておくんだったら、どうしてもっと早い時期から、少しずつ年棒を下げていかなかったんだろう? 中山や秀人はジュビロ愛があるから、どんな条件、チームの思惑で動いてくれると勘違いしていたのかなあ、選手には個人の人生があるんだから、そういう考えは思い違いなんだよなあ。
今年も田邊氏の季節がやってきました/サッカー瞬刊誌 サポティスタ
いや仕事が出来る良い代理人ですよ、本当にそう思う。
「モンテ」改め「月山」に理事の大半が反対…山形:Jリーグ:サッカー:スポーツ報知
なんかうさんくさい連中が、サッカーを食い物にしようとしているよな、こういう連中に対してこそ、サツカーを食い物にしていると、サカヲタはもっと起こるべきだと思う、村上龍とか旅人も同類だけどさ。しかし鶴田真由の旦那なのね、綺麗で自分を知的に見せたい女優さんって、本当にこういう手合いにコロッと騙されちゃうよね。
2008年12月19日のスカパー!のサッカー番組を見て
今日の「Foot!」を見ていると、スペインの「MARCA」で遠藤が絶賛されていて、「UEFAカップの有力所クラスのチームは取るべし!!」みたいな報道されているらしい、というのはニヤニヤしてしまう。あとセレッソの新外国人が褒められてたのに、ニヤニヤとしておりますが、プレミアシップの情報番組が、クラブワールドカップに行っているユナイテッドについて、かなり大会自体を皮肉った報道を、イングランドの現地紙がしているようですが、イングランドのサッカーというのが、アジア、アメリカ、アフリカから、どれだけの金や人を引っ張って現在の栄華を誇っているのかと、それを考えたら英国や欧州以外のサッカーの発展に対する貢献や、南米の人達に世界一のタイトルへの挑戦権というのを与えるのは、お前等の義務じゃないのかと思って、スコシカチンと来るものですよね。
あと欧州のラテン系と比べて、南米の人は上下関係などの、日本の昔ながらの体育会系な気質が強いというのは、ジーコやラモスを見ていたら、そうだろうなあというのは、良く分かりますよね(笑)。
UEFAの抽選仕事の恐ろしさを改めて感じる
UEFA Champions League - 2008/09 First knockout round draw
チェルシーにモウリーニョのチームも、テンカーテのチームも同じポットで、当てることが出来なくなったら、当然のようにラニエリのチームを持ってくる、UEFAの抽選ってやっぱり面白いよなあ(笑)。他にも何の作為もありません、という風に主張されても、どうやって信じたらいいのかという、凄いカード盛り沢山です(笑)。ベスト16でいきなりユナイテッドとインテルとか、リバプールとレアル・マドリーとか凄いカードだらけです。リヨンとバルサ、アーセナルとローマは面白そうな予感です。
UEFA Champions League - 2008/09 First knockout round draw
チャンピオンズリーグ、とんでもねえ組み合わせになったなあという風に思ったけど、UEFA杯の方がもっととんでもないことになってるよ(笑)、フィオとアヤックスとか、ディナモ・キエフとバレンシアとか、ミランとブレーメンとかも当然のように目がいきますが、オリンピアコスとサンテティエンヌとか、ゼニトとシュツットガルトとか、シャフタールとスパーズとか、アストン・ビラとCSKAとか、PSGとボルフスブルグとか、こちらもベスト32から、えげつないカード多すぎです(笑)。いきなり優勝候補のつぶし合いカードが目白押しです。
ガンバのユナイテッドに対する挑戦から一夜明けて
ガンバった!遠藤、意地のコロコロPK弾/サッカー/デイリースポーツonline
一夜明けて、あの素晴らしい興奮を与えてくれた素晴らしさと、もう少しどうにかならなかったかという悔しさ、そして確かな差というものが綯い交ぜになった感情に支配されています。
スポーツナビ|サッカー|FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2008|コラム|西野監督(ガンバ大阪) 準決勝後会見
とりあえず西野監督が、心の底から悔しがってくれている、ということが素晴らしい。僕は一サッカーファンとして、当然のように呑気に感動していたけれども、世界一を目指したチームの指揮官は、こうでなくちゃいけないですよね、またこういう試合を前にして、普段着の姿勢を貫き、いつものようにワールドカップも、関東大学2部リーグの試合も、同じように取材観戦する後藤健生さんも、いつものように取材されているのは素晴らしい。
G大阪・安田、マンU「7」獲得/クラブW杯 - サッカー - SANSPO.COM
この人も色んな意味で、いつも通りだったのが、もうとことん素晴らしかったですね(笑)。
ガンバは健闘したぶん課題も見えた【西部謙司】│スポニチワールドサッカープラス
「感動をありがとう」だけでもいけない、この敗戦から、そう敗戦は敗戦として、どう日本サッカーに還元していくのか、来年のガンバはもちろん、来年のACL挑戦チームは、どう戦っていくか課題は大きい。
スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム:ガンバ頑張った!マンUの喉元に刃を突き立てた結果としてのフルボッコの巻。
でもフモフモたんが、こんなにオモシロおかしいネタに仕上げるぐらいに、面白い試合だったんですよ、ウルフ金串やマンモス西が、ホセ・メンドーサ相手に12Rを真正面からどつき合って負けたんだから、やっぱり褒めてやりたいですよ。昨日も書いたけどJリーグのチームと、プレミアシップのチームでは、外国人枠のルールがまるで違うのは、僕は忘れないです。いやでもディフェンスの選手にとっては、先制点を決めて失点祭りになったときにはベンチに退いていたビディッチ以外の、ディフェンスライン以下の選手には、勝っても悪夢のような試合だったと思うよ。
オレたちはユナイテッドから3点取った/サッカー瞬刊誌 サポティスタ
僕たちはユナイテッドから3点取ったことがないチームの国相手に、全て声高にこれから自慢にし続けてやるべきだ(笑)。
マンU対ガンバ 世界を脅かすことは今後もない | サッカーが好きだ!ブログ
だからここまで否定的になることも、まあ無いかなあと思うのであります。気持ちは分からなくもないのですが。
やる夫で落語を語るブーム到来?
あんそく やる夫で楽しむ古典落語「鹿政談」
なんか少し前に「時そば」をやる夫でやったの以降、やる夫で落語を語るというの増えましたね(笑)。