ダウンタウンでぶれていないのは浜田の方

ということは、結構昔から思っていたけど、この辺読んで確信に変わった。

松本人志考　不動だからこそ世に流される - タケルンバ卿日記

イカリング松本人志の敗因は笑いを笑わざるを得ないの域まで持ち込もうとした事

松本が週刊朝日の連載コラムをまとめた本が社会現象になるぐらい売れて、松本のお笑いに対する姿勢や思想がある程度世に出て、「一人ごっつ」を始めたあたりの頃に、浜ちゃんも「シングルGOLF」とか「HAMASHO」とか「人気者でいこう!」を始めて、それぞれのピンの活動、ピンでの番組が一斉に始まった頃に、よくあった批判というのが「松本が主張しているダウンタウンの笑いの神髄みたいなものを、最近のゴルフやるだけの番組とかやってる浜田は汚している」「ダウンタウンは今後浜田の側から崩壊が始まる」というようなコラムが、ナンシー関気取りのコラムニストが多く書いていたんですが、僕は当時から普通に的はずれな分析と思っていたのを覚えています。
松ちゃんは言ってる事が二転三転するし、こだわりのポイントがどんどん変わっていくし、昨日まで全否定していた事を、次の日に全肯定したり、その逆になったりするのはザラにあって、でもそれこそがカリスマである必須条件なんですよね、矢沢永吉とかアントニオ猪木とかもそうですが、カリスマというのは瞬間というのに生きていて、その瞬間に何を考えたか何を思ったかというのを、さも人生をかけてしぼりだしたような雰囲気で言えるかがカリスマと言わせれる存在にとって大事な所です。ただ所詮それは瞬間の出来事だから、明日そのことについて聞いたら、全く別の答えを返すし、それはカリスマの条件だから良いんです。
ただ不変なものとして矢沢永吉には音楽がある、あと上岡龍太郎も同タイプだけど、彼には話術がある、猪木は僕はプロレスが分かんないから何があるのか分かんないけど、それぞれ不変の特出したものが、そういうのを包み隠して輝くものに見せてくれる、松本人志には浜田がいてダウンタウンという場がある事が、彼をカリスマにした。
だから僕は松本が「一人ごっつ」や週刊朝日の連載でアーティストみたいになっていく中で、浜田が分かりやすいベタな、タレントがモノ食ってゲームして騒いでいるだけのバラエティをやっている姿は、「ダウンタウンを否定している」のではなく、「ダウンタウンを護っている」という風に僕は思って見ていました。実際に浜田が一緒に松本とあの時期にやっていたら、ダウンタウンは今頃消えてたんじゃないかな？消えていなくても、松本人志の裸の王様化は今以上に酷い事になっていたと思う、浜田の存在が松本を救っている部分というのは、世間やお笑いファンが思っている以上に、僕は大きいと考えています。
僕は松本人志は昔から、その場その場で格好付けているだけ、という風に思っている所があって、これは悪口ではなくカリスマの必須条件だと思っているんだけど、松ちゃん自体は本当はそんなにこだわりがない人なのでは？とずっと思っています。
それを一番思うのは、一万円ライブの「寸止め海峡（仮）」を、完全版ではないとはいえソフト化しているんですよね、僕はやっぱりこだわりがある人なら、それは断ると思うんですよ、いくら一番評判の良かった所をカットするとかしていたとしても、でもこの辺のビジネス的な都合を優先できたり、結果的にそうやって会社とかを儲けさせる事で、映画にお金を出して貰ったり、スキャンダルを報道した出版社を会社が訴えてくれたりといった、政治的な状況巧く利用できる才覚というのは、単に明石家さんまとの違いというだけではなく、さっきも挙げた英ちゃんや猪木のようなカリスマ特有のビジネス感覚を感じます。
だって本当にこだわりがあったら、こんな企画絶対にOKしないって（笑）。

松ちゃんトーク番組ＣＤ100枚で発売 - 芸能ニュース : nikkansports.com

深夜ラジオなんて、もちろんエアチェックという文化は昔からあったけど、それでもその場限りのトークだからこそという前提でやるもんなのに、こうやってノーカットで何年も前の発言を聞かれても構わないというのは、信念に基づいた発言だから自信があるんじゃなくて、何も考えていないからこそだと思うし、それが松本人志をカリスマにしている魅力だと思う。
そこまで松本がフワフワとした感じで、商売に走っても揺るがないのは、やはり僕は浜田雅功がダウンタウンを守るために、テレビタレントという軸から一歩も動いていないからこそだと思う。松本がぶれまくっていても揺るがないのは、浜田がぶれていないからです。