松本人志が今更ハードルを下げるなんて許されるわけがない

そんなことを松本が公式に謝罪の一つもしないですることが許されて言いわけがない。

松本人志の最近の苦悩と思えるような環境について、同情というわけではないのですが、もう少し見る側もハードルを下げるのに応じてはという意見が見られるようになったので言わせてもらいますが、今更冗談じゃねえよ(笑)、というのが正直な感想なんですよね。
元々は松本人志が撒いた種ということもありますが、彼が10年前にやっていた「テレビで釣りだけしているような番組」に対する批判、それに出ている芸人に対して、「お笑い芸人とは認めない」といっていたことを僕は忘れませんし、それであの時代にどれだけの人がその松本人志の言葉を受けて、批判を受けていたでしょうか? とんねるずはもちろんですが、相方の浜田雅功ですら「人気者でいこう!」などの番組をやっていることを、テレビ雑誌のコラムなどでかなり批判されていました。「浜田の行動はダウンタウンに対する裏切り」とまで言ってるコラムニストがいたからね。
ああいう今日にまで至るテレビ界を巡る状況を作っておいて、戦後の売上ランキングにカウントされるような著書でそういうムーヴメントを焚き付けた人が、あっさりとそういう状況に身を置くのは、やっぱり許されることではないでしょう。少なくともとんねるず森脇健児に謝ってからにしろと私は言いたいですね。
なんか僕は少し前に「松本人志には自己プロデュース能力がない」と書きましたが、それ以上に僕は自分の発言の影響に対する覚悟とか、弱り目になったときに叩かれることの覚悟がなかったのではないかという気もするんですよね、いしかわじゅん石橋貴明のことを「石橋貴明は将来自分が落ち目になったときに、今までの自分のやったことが跳ね返ってくることを分かっていながら他者を叩いている」と評していたことがありましたが、松本人志にその覚悟はあったのかなという気がしています。なんか僕にはここ一、二年ぐらいで急速にTVタレントとしての格の違いを明石家さんまとんねるずダウンタウンには感じています。
少なくともこういうことをやることを許してほしいのなら、「ダウンタウンは日本最高峰のお笑いをお送りしています」という振りをまず止めるべきでしょう。あんな大風呂敷を開いたんだから、責任もって畳めないのなら、そのことについて叩かれること、それこそドブに落ちた犬を叩くがごとくの仕打ちを受けることについては、覚悟しなくてはダメでしょう。覚悟してるみたいなことを2001年ぐらいには言ってたけど、正直いまのダウンタウン松本はいつでもテレビ東京で旅番組のレポーターやれるようになってますよ、いま自分がドブに片足突っ込みかけているときに、どういう振る舞いが出来るかをいま問われてる所が来たということでしょう。志村けんビートたけし石橋貴明はここからはい上がってきていまがありますが、松本人志はそうなれるんでしょうか?