昨日の『とんねるずのみなさんのおかげでした』に見る、有吉の通常モードととんねるずの本気の凄さ

【2ch】ニュー速クオリティ:とんねるず石橋が東京03の胸ぐら掴んで「挨拶しろや!」 島田紳助事件をパロディー

この回の『みなおか』が面白かったという話を聞いて、慌てて録画していたのを見たけど、これは面白かった。いやこれが面白くなかったとか、これを面白いと言っているブログやブクマに喧嘩売ってる人は、どうしていまだにテレビバラエティを見ているのか、テレビバラエティの話をしている所に近寄るのかが理解できない。価値観が永遠に分かり合えない人たちの輪に、入っていこうとする貴方の方が悪いです。ということをこの場ではっきりと言っておきます。ここは肉食獣(もしくは草食獣)のサミットなんだから、草食獣(もしくはその逆)は立ち入るべきではない。人は永遠に分かり合えないのです。僕たちはニュータイプでは、まだ無いんです。
もうどこから話しようかと迷うぐらい、話をする切り口はあるのですが、とんねるずというか石橋貴明が、『みなおか』について、「食わず嫌い」にばっかり頼らずに本気出せよとスタッフにハッパかけた、という話はしていましたが、とんねるずが本気出したら、このぐらいのバラエティは、いまだに出してくるということに戦慄を覚えました。とんねるずのイジメなんていう生やさしいものではない、本当に生きるか死ぬかを要求する、明石家さんまとはまた違う戦場感の恐ろしさ、そしてそれをライブ感覚で視聴者に見せつけて、面白がらせる強さというのは、本気を出した石橋貴明には、誰も戦うことができない所を示したし、そんな石橋の横で平然としてられる木梨憲武の強かさ、久し振りにこの二人の本気を見せられました。
東京03の話を先にしましょう。この件を見てもなお「紳助vs東京03いじりをする芸人」みたいな流れとしてしか見れない、貧相な発想の方々には、もう失笑と同情を向けるしかないのです。この面白さが理解できる人は、いまだにこのことを紳助の一件にとらわれて、「とんねるずと紳助のバトル」みたいな見方しかできない人たちは、失笑する気持ちを隠して、一番面白いものを理解できていない人たちを、哀れんであげるべきでしょう。そんなつまんないことに囚われて、この絵面の本質的な面白さを読み取れないもったいなさはありません。
結局はどんな揉め事であろうとも、芸人さんには笑えにしてしまえる。そしてそれで終わらせることが出来る。それがお笑い芸人の横の繋がりであり、無意識の結束なんだと思う。だからオール巨人は、次の日のブログで「あの件は東京03が打ち上げの司会をやって解決した」と書いたし、さんまも松本もとんねるずも安心して、こうやって弄ることが出来ている。彼らにとっては今回の件は、お笑い界の結束の中では、一つのみんなが幸せになれる形で弄れる事件になっている。それを村の掟が分からない連中に、いつまでも本気の事件として扱われたくない。というのが本当の所なんでしょう。はっきりいってこの件を、いまだにダラダラと引きずっている人は、「吾妻いしかわ抗争」を本気と信じていた人たちと同じ事だと思います。芸人さん達の、芸人というだけである横の連帯は、一般のファンはもちろん、お笑いマニアが思っているよりも濃い、ということを舐めてはいけない。
しかし東京03に対して、「『キングオブコント』に優勝した東京03」ではなく、「島田紳助に『感謝祭』で凹まされた東京03」という札が貼られていることに、不満がある人がいるのは、その気持ちは分からなく無いです。ただ先行の『M-1グランプリ』や『R-1ぐらんぷり』の優勝者ですら、それだけではダメだった歴史を、不満持っている人は無視しすぎていませんか? という風に思います。『キングオブコント』の優勝者って、過去にはバッファロー吾郎しかいないんですよ? それ単体でどれだけの価値を世間に認めさせることが出来ますか?
それよりはこういったミニコントを、名刺代わりに出来ることが、どれだけ東京03に良いことか、東京03にとって一番地獄なのは、和田アキ子とか局アナの司会の番組で、「じゃあちょっとやってもらいましょう、さわりだけでも」みたいな展開が続くことだった。芸人さんの中には賞レースを嫌ってる司会者となっている人もいる中で、「優勝したんやろ、ここでちょっとやってみい」みたいな無茶振りされずに済んで、ツカミギャグ(?)みたいな形で、あの一件に則った振りがされるのは、東京03にとって、凄い楽なことになったと思うし、むしろこの一連のやり取りで、テレビタレントとしての基点ある振る舞いが、できることを証明したのは大きいでしょう。
なんかこの辺のプロモーション的なことについては、いまの嫌儲の流れもあるんでしょうが、芸能界やお笑い界はもちろん、マンガやアニメ、映画、音楽なども含めて、いまのネットやっているような層や、一部の若い世代に、ナイーヴすぎるところを感じる次第です。名前を売るとか、覚えて貰うというのは、もっともっと本来は ものだと思います。
さて、続いてはみんな大好き有吉パートの時間ですが、やっぱりこの番組でも「有吉は変質してきてる」という感想はあるようなんですが、正直それは大間違いだと思います。変わったのは有吉ではなく土俵なんですよ。ぶっちゃげ『アメトーーク』と『みなおか』では、君たちが大好きな各闘技に喩えてあげると、高校のアマチュアレスリング部とWWEぐらい、根本のルールが違うんですよ。有吉は番組毎のルールの違いを、きちんと読み取っている。今回の有吉がやり過ぎと思った人たちは、往年の『みなおか』のルールを知らないか、忘れてしまっただけで、とんねるずの二人は明らかにルールを、過去に近いところまで戻したんだから、『みなおか』という番組のルールでは、プロレスラーが出血したり、女性出演者があの程度の言葉を浴びせられるのは、「ルールの中で暴れる」という程度のことでもないでしょう。観月ありさ工藤静香が、この番組でどんな目にあったか、みんなもう覚えていないのでしょう。
いやというか僕の穿った見方では、今回の有吉のルールの中の暴走って、ぶっちゃげアンチ『アメトーーク』じゃないっすか? あの番組と違う広いルールの所でなら、ここまで出来るんだよという有吉の力、あとベッキーへの口撃というよりは、『アメトーーク』のベッキー芸人の連中への宣戦布告にも、僕には見えたけどねえ(笑)。緩い芸人バラエティにおいて、扱いやすい女タレントという流れへの攻撃に僕には見えたって、有吉のこと、ちょっと過大評価しすぎかな?(笑)
いやでもこのお約束の拒否感覚とか、やっぱり僕には、有吉は再ブレイク以降ブレていない。もしかしてその前からブレていなかったのでは? という気にもなりました。とんねるずの「さあ壊しにおいで」という設定作りに、何とか対応できたのが東京03とアンタ山崎、そしてそれを活かすことが出来たのが有吉という風に見ました。やっぱり糸井重里の見立ては凄かった。
まあでも一番面白かったのは、サダさんだったけどね(笑)。もちろん懐かし補正込み込みで(笑)。

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