2009/11/19 本日のテレビ番組〜ジュニアは自分の話をするべき論

『アメトーーク』 オードリー若林プレゼンツ企画 人見知り芸人

もう企画内容、出演者から、始まる前から期待大だったけど、期待に反しない素晴らしい番組となりました。
まず最初に出てきた出演者の豪華さに驚く、時の人の有吉弘行を除けば、全員がM-1、R-1、キングオブコントといった、吉本主催の三大お笑い賞レースのファイナリスト。企画に反して驚くほどの華やかなメンバーで、これが「人見知り芸人」という括りだと言うことを、メンバーが並んだ時に忘れさせるものがありました。芸人って学生時代から、明るく人気者で笑い取らなくて良いし、普段から面白い人間でなくても良いんだということを、思い知らされるメンバーです。M-1が若林、石田、益子、藤原、岩尾、KOCが板倉、そしてR-1がバカリズム、素晴らしいメンバーです。
とにかく若林が責任持ってか、最初から飛ばしまくっているのが素敵すぎる(笑)。そして有吉とバカリズムの、ホンモノ過ぎる話が素晴らしい。そして人見知りではないとして例に出されている、フジモン、せいじ、品川だけど、フジモンとせいじはともかく、品川はキャラとしてそういうことをやっている気がする。土田のもらいタバコとかもそんな感じ。あと藤原と益子もこのメンバーに入って、喋れていないという点も含めて、ホンモノ過ぎる(笑)。
ドッキリみたいなVTRは、せいじは凄いけど、でも若林の度が過ぎた人見知りとか、本当にジュースの文字読んじゃうところとか見せられると、せいじの方が普通に思えてくるよ(笑)。あれだけ人目を気にせずに貧乏揺すりできるとか、尋常じゃないですよ(笑)。明らかにガンガン喋りかけるせいじより、あんな嫌な沈黙に耐えられる若林の方がおかしい。そして講師役として登場する、アンタッチャブル、この番組はせいじとザキヤマさんに、なんだかんだと頼りすぎだろ(笑)。
山崎はよくぞここまでダウンタウン病患者が、ここまで変わったと思うし、挙手理論とか素晴らしかったけど、あの「『嫌われたらどうしよう』と思うことは最初から嫌われていないことが前提になっている。それは傲慢。あなたは最初から嫌われています」というコメントは、若林やバカリズムなんて問題にならない、凄い心の闇を山崎にはあるよね。山崎には松本人志フォロワーだった頃もあった。ということを考えると色々深い物を感じさせられる。
でもそれを踏まえても、trfとかモンゴルとか、山崎の「思った事を言ってしまう芸人」っぷりは素晴らしい。この収録を見て、この番組のスタッフはあの企画を思いついたのでは? という錯覚をさせるほど、山崎の活躍は素晴らしいです。実際には収録はこっちが先だったというだけみたいですが、でもこの収録で、これだけ活躍していたのに、先週の放送で撃沈していたのは、やっぱり他の周りの芸人が、山崎のレベルすら引き下げるものだった、ということだと思う。実際に周りのレベルがこれだけ高かったら、これだけ輝いているんだから。
今回の番組は良かったけど、ラリーさんもこちらで書いているけど、「中学の時イケてなかった芸人」が、いじめられっ子や引きこもり寸前だった人と、子分体質の人の二種類いたように、人嫌いの人と気弱な人の二種類に今日も分かれていましたね。そしてこのラリーさんの分類を読んで思ったのは、ジュニアって本来は気弱派なのに、ポスト松本人志であることを求められて、「ケッ」派の振りしなきゃいけなかったのが、無理の始まりだったように思えました。だから今日はこの企画に、本当はジュニアも出るべきだった。ジュニアはそろそろ他人の話じゃなくて、自分の話をしないといけない。『人志松本の○○な話』で勝俣さんにも指摘されていたけど、今日たまたまテレ朝チャンネルで、去年の『草野キッド』の再放送があって、「ダメ人間特集」という回で、ハイキングウォーキングとジュニアとダブルブッキングがゲストだったんですが、他の二組が自分の話をしているのに、ジュニアだけは、後輩の話を一通りして、せいじの話がオチという、相も変わらず他人の話しかしていないんです。
ジュニアだって、ジャックナイフを気取っていた頃の、今となっては恥ずかしい話とか、本当はヘタレな所があるとか、そういう自分の話はいくらでもあるはずなのに、そういう自分を弄れないところが、まだまだジュニアってプライドを捨て切れていないんだなあと、思うところです。
それでジュニアのエピソードトークって、これは宮迫とか陣内とかもそういうところありますけど、エピソード紹介されて弄られている方が、得をしないような加工で話されるんですよね、これがいまのせいじや山下の不遇にも繋がっているんだろうけど、例えば他人の話をする、エピソードを紹介するのが主な芸の人だと、島田紳助がそうでしたけど、例えば紳助が西川きよしのエピソードを話したら、「きよしさんが面白かった」という印象が残る。という話を初期の『ダウンタウンDX』で松本が話していて、これについて松本は「それは違うんだ、本当は紳助の話し方が巧いから、きよしさんのこの話が面白く聞こえるんだ」ということを力説して、世間はアホやと憤っていたのですが。でも語り手よりも語られている人の方が面白い。という印象が残るということこそが、紳助の話術の現れじゃないかなと、ジュニアや宮迫の他人の面白い話は、話にされている人が得する話し方じゃない。
相手を削って笑いを取ることは限界があるから、相手を立てて笑いが取れないのなら、自分を削るか、自分を立てる笑いを、ジュニアはそろそろ考えても良いんじゃないですかねえ。ジュニアが自分の話をするようになれば、後輩も弄ってくれるようになる気もするし。

3/3の四分過ぎぐらいから、その話がありますが、紳助は「きよっさんの方が面白い」という風に世間が思うのが、俺の話術だろって言いたげな表情にも感じた。しかしここで言ってた目標を、紳助は10年後ほぼ完全に実現している。好き嫌い別にして凄いことは認めるべき存在です。

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