さんま「あれが面白いんだ〜!?」「松本のすべらない話」を痛烈批評

J-CASTニュース : さんま「あれが面白いんだ〜!?」「松本のすべらない話」を痛烈批評

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松本人志 千原ジュニア ほっしゃん。

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随分と今更な話題ではありますが、YouTubeにアップされた関係で「J-CAST」の俎板の上に乗ってしまいました。これに関しては以前に書いた「明石家さんまと「すべらない話」」 というエントリーに付け加えることは何もない気もするのですが、せっかくなんで少し書き足したいと思います。

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それはこの番組で松ちゃんは、90年代にやってしまった失敗を、繰り返している気がするんですよね、松ちゃんは最近のトークを聞いていると、90年代に自分が啓蒙した価値観に、いまの若手芸人が向かい過ぎていることに、自分が悪いことをしたという責任を微妙に感じていることを、匂わせているんですが、この番組で僕は同じ失敗を犯しているとは思う、いま若手芸人にとってトークというのは、こういうスタイルが全てになりかけているんですよね、ただ僕は「すべらない話」のエピソードトークというのは、トークというよりはネタ噺の漫談だと思うんですよ、ショート漫談とでも言ってしまいましょうか、やっぱり結局ネタが面白いかどうかと、台本がないものであることは間違いなくても、用意しているネタの面白さを競っているわけで、明石家さんまにとってトークというのは、限りなくアドリブに近いもので、最後はどんなにお約束で落としても、何度も話していることであっても、明石家さんまにとってフリートークでいられるのは、漫談として一人語りではなく、そこにいる他の出演者との会話のキャッチボールで作っていくからで、だから同じ元ネタや題材で着地点は最後一緒でも、「さんまのまんま」でアイドルを相手に話するのと、所さんやタモリさんを相手にするのでは、全く違う印象の話に仕上げってしまう、そこが明石家さんま「今の若い奴はネタは面白いがフリートークが面白くない。」と言ってしまえる所だと思う、多分さんまさんに取っては、用意してきたエピソードトークを一方的に喋れるというのは、フリートークとは言わないんだと思う。
所ジョージタモリは、明石家さんまの扱いが巧いと言われるし、それは間違いではないんですが、ただ明石家さんまタモリ所ジョージへの対応能力というのも物凄い高い、さんまさんとこの二人との間でのフリートークの凄さというのは、基本的にタモリ所ジョージは、対芸人でのトークになると、基本的に相手の話の腰を折ってくるんですよ、もう本当に相手の話を邪魔しているとしか思えない展開を平気でしてくる、それへの対応能力というのは、鶴瓶さんも高いレベルにあるけど、明石家さんまほどズバ抜けている人はいない。あれはタモリさんや所さんの、芸人さんに対して「芸人のリズムで話なんかさせないよ、だってそんな予定調和面白くないもん」という仕掛けに対して、真っ向勝負が出来る明石家さんまの凄さというのは、僕はもっと評価されて良いと思う、僕は正直、明石家さんまって世間に凄い過小評価されていると、今でも思っていますからね、世間が思っているより明石家さんまは凄いよ。
話の邪魔をしてくる人とトークをしながら、面白い話を相手との共同関係で作っていけるという才能は、かつては桂三枝もその才があったし、いまは笑福亭鶴瓶がいるけど、明石家さんまほど長くそれを高いレベルで出来ている人はいない。しかしそれこそがさんまさんの言う「フリートーク」なんですよね、さんまさんは「どうしても話さなければいけない状況で話すことが重要。」とも言っていますが、ある程度は実力があって意識が高ければ、エピソードトークや近況噺みたいなことで、面白いことを話することは出来るんですよ、でもさんまさんの言ってるフリートークの能力というのは、その面白い話のストックが切れた後のことを言っている。思えば明石家さんまは全盛期の「ヤンタン」では、コーナーも曲も、時にはCMまでぶっ飛ばして3時間近い時間を延々とフリートークだけでやっていた、いまの30歳前後の芸人で葉書やメールなし、トークテーマも無しで、芸人ではない共演者を相手にしてやっていたわけだし、それこそ長年素人や子供や空気読めない女相手に、トーク番組をいくつもやっていた明石家さんまにとっては、「すべらない話」なんて番組は、ぬるま湯でやっていることにしか見えないし、さんまさんに取ってはトーク番組ではないし、あれをトーク番組という風に見ている、いまの若手芸人や視聴者に対して一言言いたい気持ちは凄い理解出来ます。
僕はさんまさんの言葉で覚えているのは、「自分にとって最良だったパートナーは大津びわこ」という言葉なんですよね、僕はこれを聞いたときは戦慄を覚えるぐらいゾクっとしたのを、はっきりと覚えています。明石家さんまにとって一番のトークの相方は、素人の女の子というのが売りのラジオDJというのは、僕はそのときにさんまさんが話していた論理的な理由とは違う、また別のことを感じて鳥肌が立ったのを覚えています。
明石家さんまのラジオを15年以上聞いている身としては、明石家さんまが「すべらない話」が嫌いなのは、凄い分かりやすいです。

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だから僕には10年後ぐらいに、松本人志がまた島田紳助に「おまえが芸人のトーク番組というのを滅ぼした」と言われて、反省している姿を容易に想像出来てしまうんですよね、特に今の若手芸人の番組やライブのトークコーナーが、本当に「すべらない話」を模したものばかりになっていて、トークの勉強だと言って「すべらない話」のDVDばかり見ている状況は、そりゃ明石家さんまは文句言うよねというか、気付いて文句言うのが早いなと感心する次第です。ラリーさんは「松本人志はすべらない話にかぎかっこを付けている」と言っているけど、ほとんどの後輩芸人や関係者は、そのかぎかっこを見落としている。

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