一夜明けて「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」を振り返る
細かすぎて伝わらないモノマネ選手権SP〜9/28 : ゾミ夫
こっちではまだ流れていない番組なんですけど、「草野キッド」にくじらが出てガンマンシリーズをやって、元ネタを知っている寺門ジモンに物凄いダメ出しされたということがあったようなので、それ以来評価を割り引いてるみたいなこと書いてる人もいたんですが、そんなの絶対にネイチャージモンの方が空気読めてないというより、お笑いのルール教科書の最初の方に書いてることを忘れちゃったとしか思えないです。きっともうこの人にとってはお笑いよりも大事なものがあって、トークの基準がそっちに移っているんでしょうね、だから「さんまのまんま」でも明石家さんま切れかけてるのに自分のトーク止まんないことになる。まあただお笑い系人は何かを突き詰めて、お笑い芸人じゃなくなったときに排他的思考に行き着く人は多いので、寺門ジモンだけがそうということはないと思いますが、ただネイチャー芸人化した人って、清水國明と寺門ジモンっていまかなり同じ匂い出してますよね、屋久島時代の島崎俊郎とかもやばかったですが、寺門さんはまだ東京のある程度お笑い界の真ん中周辺に居ながらにしてというのはタチが悪いよね、ホンマにさんまさんにだけは気を付けてくださいねと思うのと、かなりそういう志向になってるのに、完全にあっち側に行くのは踏み止まっている水道橋博士はエライ。
で、くじらについてですが、くじらの「○○スターシリーズ」というのは、もう最初のこのシリーズ始まった頃とは変わっていて、「○○」の部分に何を選択するか、何を選ぶかまでがもはやこの芸の全てで、今のところ演じている人が実在しているまでは本当のようですが、おそらく最近の作品はキャッチフレーズもかなり創作ですよね、もしかしたら元の人について写真ぐらいでしか見ていないのもあるかも知れないけど、もうそれはどうでも良いことになってると思う、くじらの「○○シリーズ」は○○の部分にインパクトのあるものを持ってこれるかどうかが勝負というものに既になってしまってる。
ただこのディティールが間違ってるぐらい構わないという基準は最近の新作についてだけで、元々くじらの趣味である一連の「釣りシリーズ」と「ハスラースターシリーズ」に関しては、細かいディティールがきちんと似ているか、実際のキャッチフレーズかは重要ですけどね、逆に言うとここさえしっかりやっていたら、あとの他の「○○スターシリーズ」は嘘八百並べても許される、というより許してしまう状況を作り出せるし、ある程度のお笑いルールを知っている人なら、これを出してきたら、こっちもOKにするというのが働きますよ、そういう状況をとんねるずや関根勤、有田さんはあの番組に関しては完全に作り出してくれている、だから今回は出なかったけどずんのやすとかのシリーズもOKになったわけです。だからくじらに関しては、“似ている”ではなく“何を選んだか”でもはや判断するべきです。「トリビアの泉」の面白さは「トリビアの質ではなくVTRのバカっぷりを楽しむこと」というのと同じことだと思っています。くじらはもう過去に積み重ねたものがあるから、似てなくても良いし、違っていても良いんです、何を彼が出してくるかを楽しむ、そして半分創作が混じってるであろうキャッチフレーズを楽しむ芸です。まあでもキャッチフレーズはまだかなり実際のものを使っていると思いますけどね、でも今回の鷹匠とか見ていないのもありそうな気がする、別にそれでも良いんですが*1、まあでもくじらの所だけまとめたのYouTubeとかで見ると、ビデオで何回か見ただけなんだろうなあというのと、本当にくじらが好きでよく見ているであろうものでは、明らかにクオリティ違うよね(笑)。
オープニング
関根さん、有田さんが知らないような格闘家出してきました(笑)。
シューレスジョー 「駒大苫小牧対早実の翌日の小倉智昭」
この人の本ネタ、自分は「プリプリプリンス」とかファンダンゴで結構見てる筈なんですが、全く覚えて無くて完全にオヅラさんの人です。しかし小倉さんってスポーツ通で知られているけど、いかにも一見深いようで実はマスコミ的な上辺だけの切り取り方の人なんだなと言うのが、こういうモノマネで要素だけ取り出すので見ると分かりますね、トップバッターはホーム・チームの人のイメージ強かったんですが、今回は出演無し。
360°モンキーズ・杉浦双亮 「バナザード→グリーンウェル→イースラー」
「バナザード」っていうだけで爆笑、まあ要するに延々と語ったくじらの圏についてはそういうことです(笑)。調べられなかったんですが、「グリーンウェルは記録を調べる限り、松山坊ちゃんスタジアムで試合してないはず」と指摘している人もいたけど(僕の記憶では出ていたような気もするんですが)、まあ要するにモノマネってその辺はもうどうでも良いことになってるということです。でも本当にこの番組に関しては風格出てきたなあ(笑)。
キャン×キャン・長浜之人 「スーパーニュースの永島明浩」
武田に続いての日本人サッカー選手モノマネ。
しかしなんだ、プロレスと野球ばっかりだな。こういっちゃなんだが、どちらも凋落傾向とされるジャンル。演じる者の年代や、とんねるずと有田、関根の年代、好みもあろうが、やはりそれぞれの歴史の重みもあろうかというもの(そうか?)。それとも、一昔前の方が役者が揃っていたということだろうか。
細かすぎて伝わらないモノマネ選手権SP : 関内関外日記
という意見もありますが、そういう意味ではやはりJリーグバブルの時期の選手で、引退後にメディア露出がある人というのを中心にしていけば、分野は開拓出来ると思う、分野さえ開拓してしまえば、どんなにマニアックになろうが大丈夫。ただ指摘されてるけど野球にしてもプロレスにしてもしっかり受けてるのは往年の選手ばかりなんですよね、ヒデとかやってもそんなに面白くないし、もっとネタ系の選手が目立って欲しい、でもサッカーに関しては「2002年ワールドカップのベルギー戦を前に、練習で不調のGK三人を叱りつけるトルシエ監督の言葉を通訳するフローラン・ダバディ」というのは、絶対に誰か挑戦するべきだと思います。
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EE男・山口宇史 「得意げなアマゾンの原住民」
僕、この人は面白いと思うんですが、とっくの昔に飽きてます(笑)。あと今日は番組中に何度も「ディスカバリーチャンネル」とか「アニマルプラネット」と出ましたが、ネタ元をバラしちゃうような事について否定的な意見はあると思うんですが、もうこの辺は客も乗り越えているという判断をとんねるずや関根勤、有田哲平はしているんですね。
いとうあさこ 「BaBe・二階堂ゆかり 『I Don't Know!』」
もうとにかく嬉しいです(笑)。貴さんがこのコーナーにいとうあさこ初登場の時に「妙に彼女が愛しいんですけど」と言ってたのが凄いよく分かります。個人的にBaBeは大好きなのでやってくれて嬉しいです。YouTubeとか落ちてないかなあ、本当にあんなダンスでしたよ。
糸賀清和 「蝶野正洋 つまずきゴマカシ」
僕は格闘技ほとんど分かんない、プロレスは全く分かんない人ですが、元の人がキャラ立っていて、演者と客が好きな空気が出来ていると楽しめるなあと思います。特に蝶野なんてトルシビキのサッカーファンからすれば悪いイメージしかないのに、こういう風な空気で見たら凄いいい人に見えちゃうし(笑)。やっぱり笑いは客や場が作る空気が決めるものは大きい。
レアレア 「亀田親子」
キャベツ確認中のしまぞうの辻本清美に続く、出てくるだけで似てるシリーズ、更に声まで似ていて完全に掴みました。憲さんからもはや指令のような相方の興毅役は剃れという振りが……。
アントニオ小猪木 「いつもの(笑)」
この人に関しては、少しプロレスマニア向けに寄りすぎかな?
サワー沢口 「もういちいち言わない(笑)」
やっとあの服に触れてくれた。
くじら 「マタギスターシリーズ」
散々書いたので割愛でもいいんだけど(笑)、もう出てきただけで爆笑で空気作ってるんだから、後は何やっても認められて当然です。キャッチフレーズの方に力入れ始めているのは分かりますね。
かみじょうたけし 「故・牧野直隆高野連会長の閉会挨拶」
牧野会長は晩年は俺絶対にボケがかなり進行していたと思っていますよ(笑)。かみじょうさんには同事務所の代走みつくにさんや吉本の藤崎マーケット・田崎佑一とかと、是非とも高校野球監督シリーズを確立して欲しいです。牧野会長の閉会式の挨拶で自分が印象に残った試合を読み上げるということに関しては自分はネガティヴです。
末吉くん 「平泉成」
昨日も書いたけど、オチの表情は本人ソックリ。僕は前回はこの人が優勝で良かったと思うんですが、この人がこれ一芸で食っていける社会に日本がなって欲しいと思った。
レオちゃん 「左門豊作と末弟のサブ」
これがいけるんなら、漫画やアニメネタも広がるなと思った。メジャー作品のマイナーキャラというのはいける。
360°モンキーズ山内・杉浦 「ホージーと小田」
このシリーズ、絶対に本当は捕手が小田じゃない、もしかしたら対戦相手が巨人戦ですらない試合での出来事が元ネタありますよね(笑)、最初にくじらについて色々言ったのはこういうことなんですよ、パート2。
ガリットチュウ熊谷・福島 「カンガルー」
コンビとしては初登場? でも僕はこのコンビはモノマネに関してはコンビネタそんなになんですよねえ、そんな僕でも一番良いネタ持ってきてくれたんで楽しみましたが、あんまり動物モノマネは僕が個人的に響かない人みたいです。アニマルプラネットが再三話題に出た後というのは、番組的には良かったけど、彼ら的には逆効果だったように思います。
影武者X ジョニー・Toshiki 「X-Japan解散コンサートのToshiとYoshiki」
このシーンは覚えてる、そう言えばヴィジュアル系バンドのモノマネってあんまりないですね、ネタの宝庫だと思うのに、あとジャガーズが今回出てないなと、このひとたちを二回目の見返しで見た後に思った。この二人と言えば「さんまのまんま」と「HEY!HEY!HEY!」に出演したとき、どっちも凄いです。
牧田知丈 「落合キャッチボール」
出てきた時の場の期待感の高まり、そりゃ優勝します。
次長課長・河本隼一 「ジャッキーシリーズ・定食屋の店員」
卒業とか見飽きたという声もあるようですが、関西の演芸番組にラストで横山ホットブラザーズが出てノコギリやってくれたら締まって番組が終わるみたいなもんで、もう河本さんのこの芸はその域でしょう。次長課長があれだけのランクになってもこの番組でこの芸の新ネタを見せて頂けてるだけでありがたい。でもこれはイマイチだったかな(笑)。
関根麻里 「家でモノマネを練習する父・関根勤」
公式HPの写真より、リアルな良さがあったように思います。日本人体型だし、熱狂的に受ける層が絶対にありそう。ネタも最高で関根さん、良い娘持ちましたね(笑)。
くじら 「鷹匠スターシリーズ」
やっぱりここは出てきてテーマを言うまでだけで完成していると改めて思ったのと、この日の一番のフレーズはやっぱり「俺が操れない鷹はソフトバンクだけだ」です。これはくじらの100%創作だったとしてら、くじらは絶賛されるべきだし、本当に沓沢朝治さんが言ったことなら、やっぱりそれを選んだくじらが100%絶賛されるべきです。
サワー沢口 「絶叫マシンでリアルに吐く人」
この人ももうそろそろなのかなあ、他にどんなネタやってるのか知りたい。
アントニオ小猪木&山田カントリー・浅井優 「BI砲(馬場&猪木夢のタッグ)」
正直一番笑ったんだけど、つーか馬場さんは本当にああいう理解で良いの?(笑) くりぃむ有田の解説はありがたいなあと思ったのと、このレベルの解説者がいれば、どんな分野どんなマニアックな元ネタでもゴールデンで通用するんじゃないかとも思いました。劇団ひとりとかYOUではなく、今度有田がダメな日は野球・格闘技以外のジャンルのマニアックな解説役を有田の位置に配置して、そういうネタが出来る人を発掘してほしいです。
末吉くん 「嫌な追いつめ方をする平泉成」
最高、この時点ではこの日のチャンピオンを確信しました。ドラマによってはこれで逮捕、エンディングですよ(笑)。
360°モンキーズ山内・杉浦 「オマリーと小田」
オマリー確かにあったけど、小田じゃあなかったと思う(笑)。
レアレア大浜・桑折 「亀田親子」
レアレアはひょんなことから良いの掴んだよなあ。
次長課長・河本隼一 「ジャッキーシリーズ・師匠の一言」
最初のよりは好き。あの忙しさでこれだけのクオリティの新ネタを出してこれるのは凄いことですよ、皆さん。
博多華丸 「横峯良郎と横峯さくら親子」
またスゲエ新ネタあるなあ、あのお笑いファンって、コアでマニアな人ほど、博多華丸・大吉のことを侮っていた人多かったと思うんですが、この番組、このコーナーでそれがどれだけ間違いだったかを見せつけましたね、凄いわ。
- 決勝
の前に提供でいとうあさこがフィーチャー、決勝に残せなくてゴメンよという次点だったというメッセージと受け止めます。
シューレスジョー 「デーブ・スペクターのダジャレに過剰反応する小倉さん」
決勝はオープニングでないというのは前回と同じパターン。
レアレア大浜・桑折 「亀田親子」
次回までに桑折がガッツ石松かやくみつるのモノマネを身につけるかどうかが、レアレアとして売れるきっかけを掴めるかどうかのターニングポイント、吉本内でやくみつるやガッツ石松出来る人を探せばいそうだしね。
末吉くん 「犯人に粋な計らいをする平泉成」
良いんだけど、説明台詞で間延びしてしまったのが敗因かな、感心が先に立ちすぎたのもマイナスだったような。
牧田知丈 「雪が降ってきてコールドゲームを要求する落合博満選手」
28歳の素人がこれだけの名人芸を手にしているのは凄いです。プロになるのかという声もありますが、彼がプロになるのなら、普通の芸人ではなく「落合博満記念館でずっとやってる人」という形でプロになって欲しいです。所属:落合博満記念館もしくは中日ドラゴンズという形で来年のR-1ぐらんぷり2007にエントリーして欲しいです(笑)。
博多華丸 「横峯良郎と横峯さくら親子」
この横峯さくら役の人、どこかで絶対に見た事ある、ファンダンゴで見た事あるような気がして仕方ないんだけど、ちっとも思い出せないです。
ところで横峯さくら選手をしたのは昔福岡吉本で《たかし・ひでき》というコンビ名でやってた(現ラブ)たかしじゃないほうの《ひでき》くんです。
博多華丸 : ||| 博多華丸・大吉私信電心 |||
優勝:牧田知丈 「落合博満契約更改保留編」
あの太ももをさするところが最高ですよねえ、ついにアマチュアのチャンピオン誕生ですが、同時に木村豊改め木村晃健がプロになった途端に、この番組に出演していないことに思いを同時に馳せてしまいました。牧田さんは本当に落合博満記念館か中日ドラゴンズに雇われて欲しいなあ(笑)。シャオロンやドアラの替わりで良いじゃん(笑)。
総括
あー面白かった。
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- 過去記事:「とんねるずのみなさん食わず嫌い400回突破記念最弱王決定戦SP」(2006年9月28日)
- 過去記事:くじらの元ネタのビリヤード選手の試合がYouTubeにある(2006年9月26日)
- 過去記事:「とんねるずのみなさんのおかげでした」(2006年5月11日)
- 過去記事:ゆうえんち くじらのものまねは本当に似ているらしい(2006年1月1日)
- 過去記事:「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権6後半戦」(2005年11月3日)