ハリガネロックとルート33の復活を強く望む

トータルテンボスと麒麟が、本当はあと一年、M-1に出られていたんだけど、本人達がラストチャンスと思っていたのが、それぞれ2007年と2008年だったということで、今年は麒麟が本当は出られたのに、出場していないことが仲間内の話題になったのですが、まあでも麒麟は、もう今年出たところで、これといったネタもないだろうし、バラエティも忙しいし作ってないだろうなというのもあって、出ても難しいという判断があったんだと思います。というか別に新ネタ作らなくても、タレントとしてのテレビでの活動、舞台や営業のステージの漫才は、充分にやっていけますからね。
前半期のM-1で活躍していた人たちで、いまだに新ネタをやって、高いレベルの漫才しているのって、アメリカザリガニとフットボールアワーぐらいなんですよね。他のチュートリアル、麒麟、おぎやはぎ、ますだおかだ、ブラックマヨネーズ、中川家は、漫才よりも違う戦場に移行した感じです。
だからこうして見ると、M-1の参加資格切れた序盤の活躍した芸人の中では、やはりどうしてもハリガネロックだけが、厳しいことになっているのが目立ってしまう。
ハリガネロックと、そしてルート33は、この世代の大阪吉本芸人の中で、早い段階で東京の番組で成功して、進出を果たした出世頭だったはずだし、いまでも真面目に漫才に取り組んでいる上に、それぞれキャッチーなキャラクターもあるから、いつ浮上してもおかしくないはずなんですよね。堂土さんとかM-1のスタッフブログに移り込んでる写真では、デブキャラこうあるべきという姿を、しっかりとアピールできていますしね。
ただ二組ともM-1の最後のほうや、『漫才アワード』に出ていた時の漫才を見ると、どうもテレビや賞レースだと、まだまだ若い子向けを意識しすぎた漫才をしていて、それかどうもズレているのが気になります。
堂土さんは実年齢がようやく風貌に追い付いてきてるし、ユウキロックのボヤキも確実に年齢を上げて、使うことが出来る武器です。ただ舞台や営業では、違う事しているのかも知れないけど、テレビになるとそういう面があまり漫才では出せていない。その辺の二組の迷路状態をなんとかしないといけない。
またこの二組は、舞台と営業だけでも、漫才で充分に食えているんだから良いじゃないか、というには、この二組のポテンシャルはもったいないですよ。また芸能界、特に吉本は、下がどんどん出てくるんですから、現状維持がそうそう出来るものでもないですしね。以下、ハリガネロックの話だけになります。
ユウキロックが年取って丸くなって、世間へのボヤキが薄くなっているのかも知れないですが、いま単にクレーマーなだけの、木村祐一や千原ジュニアが、怒りのエピソードをテレビで話して売れているのを見ると、「ボヤキ芸」というので立っているユウキロックが、出られていないのは残念でならないです。
あとボヤキやるにあたって、ユウキロックが年齢相応に家庭持っていないというのも、嫁ボヤキとか出来ないのも、なんか難しい所なんかなあと、相方の嫁を弄るだけだと、色々と不都合もありますよね、独身貴族が人の嫁を弄ってもねえ、というのもありますしね（笑）。
ハリガネロックは、本当は2005年の敗者復活戦が一番のチャンスだったんですよね、M-1の敗者復活戦はここ数年、観客が一番決勝に引き上げたいという芸人が勝っているから、この年のラストチャンスのストリークと、復活のハリガネロックが、一番物語を背負っていたし、ストリークが出番順に恵まれなかった以上、ハリガネロックの物語の舞台はできあがっていたんですが、外してしまいましたからね、あそこで客の共感や、応援したいという気持ちに響く漫才していたら、あの年はこれといったのが敗者復活戦でいなかったから、チャンスはあったと思うんですよね。
ただハリガネロックは、この年に始めた大上さんがオーバーオールでボケやる、変な路線に走っていて、あれで結局は一度は三回戦で落ちて、追加合格で準決勝に返り咲いたんですが、結局は元に戻すだけで手一杯になってしまった。
でもいま本来は優良債権なのに、活かせていない吉本の債権だと思いますので、ハリガネロック、そしてルート33には来年は浮上してもらいたいです。

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