「笑いの超新星2007 FINAL」

去年まで「上方お笑い大賞」の新人賞部門として行われていた賞のリニューアルで、今回は夏前から予選をやっていた大会の決勝戦ですが、放送時間が土日の昼間ではなくて、予選と同じ深夜になったのは予想外、松竹勢の勝ち上がりが無しで、うめだ組もほとんど参加資格を失っていることもあり、また吉本の芸人さんからもアップセットと言えるような芸人の進出もなく、ガンガンライブのような面子になってしまいました(笑)。演者さんは否定するだろうけど、そういういつもの仲間同士での戦いというのは、若干緊張感に欠ける展開だったような気もします。実際にとろサーモンがエライ古いネタで優勝してしまったというのも、残念な感じにやや拍車をかけたように思いました。
裏番組が関西地区は「爆笑ピンクカーペット」だったのですが、全国で放送があった分を録画したものを借りていたので、別に良いやと思っていたんですが、途中からザッピングし出して、ピンクカーペットの方が面白かったなあと思いました。やっぱり一組は松竹勢が勝ち上がってもらいたいんだけど、こういった賞レースから芸歴基準や過去の受賞などで、なすなかにしチョップリンが出なくなって、オジンオズボーンが東京進出して、松竹の大将格がのろし、ヒカリゴケ、チキチキジョニーという面子では正直しんどい上に、チキチキジョニーはいくつかの賞レースでは、今年や来年がラストチャンスの年だったりするし、ヒカリゴケは来年の東京進出が、どうも松竹芸人さんのブログなど読む限り、決まっているようなので、来年からますますガンガンメンバーの賞レースの決勝面子独占は拍車をかけそうです。
別にいまbaseよしもとのブームが大阪で起きているとか、レベルの高い面子がいるというわけではないのに、松竹勢が食い込んでいけないという層の薄さは、一ファンとして言わせてもらうと残念で仕方ない、2丁目劇場baseよしもとの大阪での大ブームの時でも、賞レースなんかでは犬丸兄弟よゐこアメリカザリガニ、せんたくばさみ、overdriveなすなかにしチョップリンと、吉本大ブームの中でレベルが高い吉本勢と渡り合える人を常に出してきてるだけに、このような体たらくは残念としか言えないです。
しかしこの今年の予選参加者の一覧を見て思うのは、何故に松竹はヒカリゴケやチキチキジョニーをさしおいて、カサブランカやカメレオンを出してくるなんてことするの? 社内選考のネタ見せなんかをやった上のことかもしれないけど、世間が見たときにヒカリゴケやチキチキジョニーの悪いネタと、カサブランカやカメレオンの良いネタなら、どちらが上に感じるかなんて事は、自明ではないのかと思うんですが? もしどうしても枠に対してレベルの高い芸人を数出せないというのなら、11位以下で30秒から1分ぐらいしか放送されないことを見越して、インパクトのある松原タニシ札幌マイスター小森園洋志といった個性的なピン芸人をエントリーさせた方が良いのではないでしょうか?
いま大阪の笑いが、松竹がこのまま地盤低下していき、吉本一色になっていったら方向性が固まってしまうことの危機感というのは、吉本の芸人さんでも感じている人はいるわけで、だから「M-1ではなすなかにしに頑張ってもらいたい」なんて言う人もいるわけです。ここ20年ぐらいの大阪の特に若手のお笑い文化において、多様性という意味で松竹芸能が果たした意味合いや価値の高さというものを、もっと深く認識してもらいたいと感じた、吉本だからけの「笑いの超新星2007 FINAL」でした。せめてジャルジャルかプラスマイナスが優勝してくれていたらなあ。

ご指名・ご購入ありがとうございま~す!~感謝してます編~ご指名・ご購入ありがとうございま~す!~感謝してます編~
とろサーモン

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