アマチュアイズムと武士道と浪花節をスポーツ界から排除しろ

武藤文雄のサッカー講釈: とにかく几帳面に守れ

なんか武藤さんみたいに長く日本サッカーを支えている人には申し訳ないけど、協会幹部やチーム関係者だけじゃなく、サッカーファンにもJリーグ、プロサッカーがあるのが当たり前という世代ばかりにならないと、日本サッカーはこれ以上伸びない気がした。

「岡田氏のように現役時代からサッカーに真摯に取り組んできた監督の下で、日本人の特質を活かしたサッカーでワールドカップで勝利するのは、1つの夢なのだ」

というのは美しい望みだと思う、しかしそれは美しいけれども、僕にはアマチュアイズムだと思うんだ。この辺の浪花節をとことん排除していかないと、世界相手に戦うなんてことはできない。今回のオリンピックと一連の騒動を見て、ずっと考えていたことを整理して思ったことは、一番プロにならないといけないのは、選手やコーチではなく、客とスタッフなんだということではないかと思うのです。
物心ついた頃から、Jリーグがあり、海外のプロリーグを見るのが当たり前の環境になった子達が選手となり、プロのサッカー環境からコーチになる人も出て、選手とコーチはプロになった。次はジャーナリストや客、協会スタッフや幹部がもっとプロ意識をもたないといけない。客がプロというのは、どこまで真意伝わるか分からないけど、きっとプロのスポーツチームをサポートする、プロのスポーツ選手を応援するというのは、きっと今までの学校スポーツや実業団、アマチュアのスポーツ選手を応援するのとは、違うはずなんです。その目線を僕たち日本人はまだ持っていないんじゃないか? というのが昨今のスポーツ界を巡るものを見ていると、どうしても感じてしまうのです。
日本のスポーツから一番排除しないといけないのは、武士道と浪花節。この二つに教育的な視点や立場、また昨日批判した保守的な金持ち老人の思惑なども相まって、ぐっちゃぐっちゃになっているのが、現在の日本のサッカー界も含めて、スポーツ界の問題点です。昨日付でも書きましたが、武士道と浪花節の二つを守っている競技で世界に通用していたのは、世界的に見て競技人口が少ない野球だけ、日本の柔道が通用しなくなったのは、ルール変更とかではなく、世界の柔道人口が増えてレベルが単純に上がったから、日本以外の国が本気で強化している国が少ない競技でしか、実は日本の武士道と浪花節のスポーツ教育は通用してなかった。
で、ここまできたら日本サッカーに長年の貢献がある岡田さんと一蓮托生というのは、また過去の実績から目が眩んでいるのは、あまりにも武士道と浪花節の世界だと思う。もういい加減、日本のスポーツは武士道と浪花節の世界から、プロスポーツやエンターテイメントという面において、論理的な方向に舵を切るべき所に来ていると考えるのです。

雲を抜けて、太陽へ!雲を抜けて、太陽へ!

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