「toto」があるからベストメンバー規定は必要という意見はおかしい

こんな事はわざわざ論にする必要もないと思うのですが、別に海外にもサッカーくじブックメーカーはあるのに、海外には「ベストメンバー規定」なんてものは存在しないし、いわゆる日本の既存の公営競技だって、全ての出走者が全力で勝利を目指さないといけない、という建前はあります。
しかし実際は「オリンピック精神」でビッグレースにエントリーしたり、次のレースへのステップとして、調整目的で重賞に出てくる馬もいれば、新しいペラの実験を実戦ですることもあるように、ベストメンバーで常に全力と言うことは、建前ではあっても、厳密な運用はされていない。
むしろそういう「今日はやらず」ということも、それは不正でもないし、そういうことも見越すというのが、予想をする楽しみであり、検討すべきファクターでしょう。
もちろん、そういうことを知らないで買う人もいるけれど、でもそういう勝ち目のない馬を誕生日の数字だからといって、馬券を買う人も沢山いるし、何より現状の「toto」だと一試合ぐらいが、明らかにそういう試合になっても、結果を左右する八百長にはならないでしょう。一試合の結果や得点経過を予想するタイプのくじは、日本の「toto」では販売されていないんですから、当選結果を大きく左右するものではなく、繰り返しますが各チームの試合に対する意気込みや、大会毎のトロフィーに対する熱意を見て、予想するというのも、スポーツをネタにした博打の楽しみです。
ベストメンバー規定の必要性に「toto」が言い訳に使われているのを、サッカーファンで容易に信じている人がいるけど、騙されてはいけない。競馬にも競輪にも競艇にもオートレースにも、ベストメンバー規定なんてものは存在しない。まあ個人競技とチーム競技で一緒にするなと言われそうだし、競輪は「敢闘精神欠如」というルールはありますけどね、とりあえず「ベストメンバー規定」は必要性の言い訳に、「toto」が使われるのは眉に唾して見るべきです。

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安田博康

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