他の地域の人たちに大阪府の財政状況が伝わっていない問題

というのは痛切に感じるんてすよね、特に文化施設の統廃合問題に関して、いま大阪府が破綻寸前ということ、医療や教育、治安に関する部分まで削らないといけないかも知れない。という所に晒されていること、そしてそれが毎日のようにテレビや新聞は、ローカル放送や地域ニュースで報道している事を、伝わっていないなのというのは凄い感じる。だから橋下知事に対して大阪府民の支持率が高い、関西のマスコミもこの文化施設の統廃合問題に関しては、橋下知事の方に傾いた報道をしている事の理由というのが、あまりにも伝わっていないように思うんですよ。
でもそれが結果的に、大阪府民の反発を生いで、存続運動によくない影響を与える事の方が多いんじゃないか、という風に思うわけです。今日は特に夕方の関西の情報番組をザッピングして見ていて、平松市長とのやり取りについては、各局の取り上げ方を見る事が出来たので、ちょっと書きたいと思います。その前にきちんと見ていない人には、どう映っているのかというのを紹介しておきたい。

橋下府政三ヶ月の総括 (内田樹の研究室)

この世代論は無茶でしょう。というか隣県にいながら、どうしてこんなに状況が分かっていないの? テレビも新聞も大阪と同じなのに、ということは凄い不思議で、よくここまで調べていない事で、ブログに書くぐらいならともかく、新聞コメントなんて出来るなと思ってしまう。これを言うなら、今日の「ちちんぷいぷい」でハイヒール・リンゴさんが仰っていたように、平松市長は旦那の間隔、橋下知事は家庭の奥様の間隔で、「お金がないんだから仕方ない」と言っているという方が、しっくり来るように思います。まあブクマの反応橋下知事が元から嫌いという反応以外は、概ね反論が多いようなので一安心ですが。

橋下徹【2】 - 起業ポルノ

今日の「ムーブ!」でも、朝日放送の記者さんが、今年に数百億円の予算削減を実現出来れば、来年以降の予算が柔軟に使えて、橋下知事が本当にやりたかった教育改革にお金を投入する事が出来るという解説をしていましたが、削減だけの暗い話ばかりをしているというわけではないんですよね、その辺が中央のメディアに報道されていないのは仕方ないかも知れないけど、この辺はもうちょっと大阪府以外、関西以外の地域の人たちにも伝わって、その上でこの件について語って貰える環境は欲しいなと思う、この辺の一連のブログやブクマ見ていると、関西に住んでいると人と他県に住んでいる人は、入ってきている情報量の差で、認識の違いが広がっている事を痛切に感じています。

橋下徹大阪府知事VS平松邦夫大阪市長 - 歌季句気呼

この件で僕は夕方の関西ローカル情報番組をザッピングしていて面白かったのは、僕はもっと平松市長の側に立つ番組や、コメンテイターが多くいると思ったんですよね、ところが結構、芸人や歌手の人のコメンテイターも含めて、橋下知事の方を支持という意見や番組が多かった。これは平松市長の人気の低さという要因は絶対にあるんだけど、大阪のテレビ番組では「残そうにも、(お金が)無いものは無い」ということが繰り返し報じられていた事が、結果的にこういう世論に結びついている。
毎日放送の「ちちんぷいぷい」がこの日良かったのは、「大阪府大阪市では歳入の条件が違う」ということをきちんとコメンテイターが説明して、「毎年の収入が安定していて、財源がある大阪市と、法人税が主な歳入で、景気によって安定しなくなる大阪府では事情が違う」という立場の違いをきちんと解説したことと、署名活動について石田さんが、中身の深さが分からない事をきちんと指摘した事は良かった。それこそ「ワッハ上方」の署名したという、桂ざこば師匠ではないけど、本当なら「いらない」と思っている人でも、頼まれて仕方なく署名したというパターンだってあるんですからね。
ただ僕は面白いのは、平松市長が府民や市民だけでなく、マスコミにも不人気というのは今回一番面白かった、出身の毎日放送ですら、橋下知事と比べると平松市長は……、という論調に後輩のアナウンサーすらなっていたのは、面白かったです。活字で遠いニュースとして聞いている人たちには、橋下知事の「削減、削減」というのは、暗い前向きでない印象を持たれているようなのですが、大阪人の実感として平松市長の「存続するべき」って言い方の方が、何かの利権に縛られていて後ろ向きで暗い印象を持たれている、ということを少しは知って貰いたい気はする。平松市長との対比で、橋下知事の「削減」というのが、ポジティヴに受け止められる要因にはなっている。知事選の時もそうだったけど、橋下さんは対戦相手に相当恵まれているという、引きの強さもあるんですが、橋下知事対立候補が、それほど中央のメディアで人となりが報道されなかったように、平松市長の発言とかが報道されている地域と、されていない地域でも、相当に温度差はありそう。
しかし「ミヤネ屋」での、「角座が潰れる、浪花座が潰れるとなったら、その時には「文化の灯を消すな」と言われるけど、そうなる前に来てくれよ」という、北野誠のコメントは実感こもってたなあ(笑)。

橋下知事、いくらなんでもその言い方はあんまりです - 宮本大人のミヤモメモ

橋下知事が「聞く耳を持たない」ということはないですよ、これは映像で見ましたけど、明らかに平松市長の主張が浮ついていたから、こういう反論の仕方になっただけ、「児童文学館」については、報道のされ方や寄付が多い事など、メディアも存続について同情的な報道が関西でもされているから、大阪府民を敵に回さないやり方をすれば、大きく変わる要素はあるから慎重にやって貰いたい。とりあえずこのやり取りで大阪のテレビ局は、「6:4」ぐらいで橋下知事の方を支持するようなコメントが続く状況になっていることは、理解しておかないと戦えないです。僕は「ワッハ上方」はともかく、「児童文学館」に関しては存続に賛成だけど、この辺を理解しないで戦わなかったら、確実に存続活動は失敗します。「大阪府は破綻してもかまわないから、この施設は残すべきだ」という風に、聞こえないようにしないといけない。橋下知事は「大阪府を破綻させないために頑張る」という一点だけで、大阪府民から現状で絶大な支持を得ている事を、もう少し理解しておかないと戦えないと思う。

香山リカさんらが橋下知事に存続訴え - 政治ニュース : nikkansports.com

だから今日の最初のエントリーでも書いたけど、こうやって億万長者の皆さんが、「文化なんだから金出せ」と要求しているようにしか見えない要望の仕方は、ワッハ上方同様にいまの大阪府民の感情に対して裏を引く可能性は高い、実際にこういう施設に対して、文化人が食い物にしているという認識は、広がりつつあるというか、今回の件でネガティヴに報道される要素になっているんですから、著名人のアピールよりも、宮本大人さんが書かれているような、入室料やオリジナルグッズの販売などの収益を広げる案や、寄付をもっと広げていく考えを表明していくべきでしょう。
いまの大阪の世論は「文化よりも、教育・治安・医療だ」ですから、そこに対立する意見は慎重にならないと、「病院を減らしてでも、この施設を維持しろと言うのか」という感情的な意見が出てくる下地は出来てきているんですから、やっぱり関西圏での報道と、それ以外の地域での報道の量と質の差から出る、感想の違いというのはかなり気になってきました。特にこの件は関西以外の人から注目されやすい事案ですからね。

宮崎と大阪、東国原と橋下|滑稽本

だからこういう宮崎県知事との比較についても、東国原知事自身が「大阪と宮崎の立場の違い」を説明して、橋下知事を擁護しているけど、現時点で東国原知事の方が明るい場所に出て行く事の方がニュースになっていて、橋下知事はそういう事もあるんだけど、大きなニュースになっていない、せいぜいローカルニュース止まりになっているということは、忘れないで貰いたいなと思う。

橋下知事「大相撲ありきは疑問」府立体育会館の存廃めぐり - MSN産経ニュース

これに関してはもう僕の意見は簡単で、大阪より地価が高くて、大阪府より財政の良い東京都の下でありながら、「国技館」という自前の設備を持ちながら、東京都と比べたら物凄い財政状況に差がある大阪府に対しては、府の施設の使用を求めるというのは、あまりにも違うんじゃないのと思うんですよね、府立博物館は黒字施設で、購入してからの運営という事も考えれば、日本相撲協会が買い取れよということを思ってしまう。売却予定価格は100億円とかでしたよね? 相撲協会が企業やタニマチ相手に寄付を募えば、あとは金庫にある金を出せば買えない額じゃないんじゃないの?