ヨシモトファンダンゴTVの契約を続けています

M-1予選の中継をすることになって、ファンダンゴTVの契約を再開したのですが、僕が契約を止めた頃はライブ中継の番組が少なくなっていた上で、値上げもあったので契約を止めたのですが、ライブ中継の類が再び多くなっていて嬉しいのと、「ヨシモト∞」のレギュラー面子が面白い人が多いので、M-1が終わっても契約を続けています。チュートリアルは元々ファンで面白いですが、「ヨシモト∞」のおかげでPOISON GIRL BANDがネタ以外でも好きになったのと、ライセンスの二人のフリートークの巧さ、実力には驚きました。いま一番フリートークが面白い若手中堅のコンビだと思います。
M-1の三日後、26日のPOISON GIRL BANDの「ヨシモト∞」は、いつもはお客さんがかなり少ないPGBの回なんですが、この日は満員で暖かい拍手の中で凄い良いムードで行われた収録に、冬休みに入っているということかもしれないけど、お笑いファンって暖かいな良い奴らだなと思ってしまった。こんな時だからこそ駆けつけないと行けないと思うのは素晴らしい。
またトータルテンボスが華丸大吉と出た無限大で、M-1の打ち上げで島田紳助に「君たちの漫才、今日始めてみたけど面白かった」と言われて、「僕たち去年も決勝に出ていますよ」と言ったら、驚かれたという話も良かった、上と下は覚えているけど、真ん中は覚えていないという島田紳助の話はリアルで良い。千鳥やPOISON GIRL BANDより、ダイアンやタイムマシーン3号、アジアンの方が損している。
そして12月に入って、baseよしもとのライブ放送が、ガンガンメンバーの中でも若い人たちの1時間ライブ中心になっていて、鎌鼬span!銀シャリ、金時、ベリー・ベリーといった人たちの単独ライブやユニットライブを放送してくれていて凄く嬉しいんですが、ファン目線で見ても一時間持たせることが出来ていない人もいて悲しい一方で、そんな中でもspan!の一時間ライブが全体的にクオリティが高いというのではないけど、サービス精神が豊富な二人という印象が色濃くて、僕は凄い好感を持って一時間楽しい気持ちで見ていられました。
ただ気になったのが、本人達の責任がどこまであるかどうか分からないから、名前は出さないですが、一つ凄い気になった回がありました。それはお笑いライブってセットチェンジや衣装チェンジといったブリッジに流す、VTRコーナーみたいなのがあるんですが、ファンダンゴのライブ放送ってそういうVTRも流すんですが、その中であるコンビがB1角座を見に行きますというのがあったんですよ、そして「楽しみです」と見に行って、出てきたら「つまんなかった」という顔をして出てくるというノリだったんですが、これbaseよしもとという300人も入らない小屋の中でだけ流すVTRとして流すのなら、まあ許容範囲の悪ノリかもしれないけど、CSのファンダンゴとはいえ、テレビ放送で流してしまって良いんですか? しかも形としてロケが昼間だったと言う事は、松竹の師匠クラスの芸人が出ている昼寄席を見てきた後の反応という見え方になっているんですよ。
baseの若手の漫才コンビでつまんないボケに対して、「松竹に行け」というツッコミをするコンビがいて、それはbaseよしもとでは凄い受けていたけど、松竹の芸人さんも出ているテレビ番組でもやってしまって、問題になった事もあった訳じゃないですか? というかこのVTRを流したコンビも、このツッコミをしていたコンビも、今年のある賞レースで松竹芸人の後塵を拝したことがあったにも関わらず、こういうことが出来るのはどういう神経しているのかと思いますし、何よりいま吉本の若手の劇場では、芸人もスタッフも松竹を馬鹿にするような悪ノリが行われていて、それをbaseよしもと内だけの悪ノリに納めようとせずに、テレビ放送に出してしまうような無神経な事態になっているというのは、僕は吉本興業の芸人さんもこれまで多くの芸人さんが、大阪にある吉本と松竹のおかしな垣根を壊そうと、それこそ上はさんまさんや鶴瓶さん、天然素材のメンバーやよゐこさんといった人たちが交流したり、「ダイナマイト関西」でB1角座予選をやったり、無限大でブラマヨの二人がM-1やR-1の準決勝の日に、松竹芸人がスタジオに来るのを喜んだり、ダブルダッチの西井さんをゲストに呼んだりと、必死で本来あるべきではない大人の事情や歴史が作った垣根を怖そうとしているのに、本来なら最も冒険してそういうのを壊していかないといけない若手が、はっきりいって無根拠に松竹を馬鹿にするようなネタを平気でしてしまう、それを小さい劇場の中の悪ノリに納めようとしていないし、それを止めるスタッフもいない上に、吉本のファンがそれで笑ってしまうのを見せられて、僕は絶望的になってしまいました。
実際問題として吉本の若手芸人やファンは、松竹を馬鹿にするような事言う人は多いけど、大阪の松竹芸能の若手芸人が、世間で言われているほどに吉本の若手に対して劣っているのか? ということを考えたら全然そんな事無いんですよね、実際問題として吉本を目指す人の数と、松竹を目指す人の数を考えたら、分母の圧倒的な違いがあるにも関わらず、ますだおかだアメリカザリガニ以降も、オーケイ、せんたくばさみ、overdriveチョップリン安田大サーカスなすなかにし、のろし、ヒカリゴケ、天然もろこし、チキチキジョニーと、大阪の若手漫才賞レースで吉本芸人相手に互角以上の成果を上げている人は沢山いるし、評価軸の違う所、例えばとんねるずの「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」とかは、大阪の吉本の芸人より、大阪の松竹の芸人の方が、代走みつくに、かみじょうたけし、ダブルダッチ西井といった人たちの方が目立っているわけで、吉本の芸人というだけで、松竹の芸人に対して優越感をネタにするほどの差は本当はないはずなのに、そういうネタを悪ノリであってもしてしまう所、現場、それも最若手の環境が、松竹を無根拠に馬鹿にし出しているというのは、僕は憂慮すべき事態だと思う。そしてそれで笑うファンが少なからずいることは、大阪のお笑いファンが決してそんな上等なもんじゃない現れだと思います。
大阪の劇場に通っているファンって、お笑いファンと言うよりは、吉本ファンや松竹ファンという感じで、本当にジャニーズや宝塚のファンに近くなっている。せっかく上の世代が吉本と松竹の垣根を壊そうとしていても、本来なら一番自由に交流出来ておかしくない若手の環境がこんなんでは、いよいよ大阪の若手お笑いのタコ壺化は止まらないのではという危機感を覚える次第です。