当日券買ってから開演まで待っている間の友だった本

これから日本一の漫才大会を見る前に、プレステージ見に行くのは違う気がしたので、ジュンク堂に入って『神は沈黙せず〈上〉』をじっくりと買って読み、余った時間でカバンの中に入っていたソードワールドの読み飽きたリプレイ本を読みました。

神は沈黙せず(上) (角川文庫)

神は沈黙せず(上) (角川文庫)

「神は沈黙せず」は確かに噂に違わぬ面白さだったけど、ただ山本先生の生の声が聞こえすぎで、物語小説として時々入り込んでいた自分が現実に戻されて、もしかしたと学会との本も含めて、山本先生の小説以外の文章を読んだ事ない方が素直に楽しめたんじゃないかと思った、一部の作中の人物の書いたとされる文章や台詞が、山本弘の物語以外の著書の文章と被っていたのは、それが自分と相容れるものでも相容れないものでも、その瞬間凄い醒めさせられた。
だからこちらで褒められている登場人物の掛け合いなんかも面白いんだけど、山本弘の主張を二人に分けて話しているだけ、ぶっちゃげ登場人物がみんな山本弘に見えて来すぎで、ちょっと辛いなあと思う部分もありましたね、特に文庫版の前半はエピローグ的なものだっただけに物語が展開しない分、作者の顔と声がおもいっきり登場人物から透けて見えてきた。
あと山本先生の近未来ものって、「そんな○年後は日本人の内1億人はオタクじゃないと起こらないよ」という未来像なのも引っかかるところだったりします。あとご自身の作品のタイトルセンスは結構優れてるのに、作中の架空の本やゲーム、映画といったもののタイトルが特になんですが、固有名詞のネーミングがいちいちダサイのも、「百鬼夜翔」とかのシリーズの頃から結構気になっています(笑)。ネーミングセンスが全くないんならともかく、自著のタイトルとかファンタジー小説のネーミングは結構良いのあると思うし、今回でも良いのは一部あるだけになあ。
なんか本当に山本弘のファンなのか、この小説読んで面白かったのかというような感想でスミマセン(笑)。下巻も買って読もうと思ったぐらい楽しめたんだけどなあ。