中田の移籍は前向きでなく横向き!?

ちょっと時機を逸した感じはありますが、中田英寿フィオレンティーナに移籍が決定し、もうすでにチームに合流したことについて、ジェレミー・ウォーカーさんが刺激することを書いてくれたので、僕のまとまっていない考えを書くことにします。
正直、この移籍に自分はガッカリさせられました。名門・ヴィオラの復活にヒデが入るということで喜んでいる方も多いですが、残念ながら今のフィオレンティーナは昔のフィオレンティーナとはほぼ別のチームです。
現状でボローニャからフィオレンティーナなら同スケールのチームへの移籍、下手したらパルマボローニャ→(現状の)フィオレンティーナでは、どんどんランクダウンしているという印象しか否めません。
結局ヒデは優勝争い出来るチームとかチャンピオンズリーグに出れるチームということよりも、自分が自由に楽しくプレイするということを最優先したということは、若干の失望を感じています。
完全な失望ではなく、若干の失望なのかというと、こういう選択肢は自分の中では決してナシではないというか、個人の人生なんだからこういう選択肢は自分で決めるものだというのが、自分の通常の考えです。
ただ最近、中田英寿についてはその基準を当てはめて良いのかということに疑問を感じるようになりました。やはり中田英寿はサッカーの内外において、『日本を代表する現役サッカー選手』という看板をある程度利用して、チームの移籍とか日本代表としてチャリティのフレンドリーマッチなどに参加しての人脈作り、またサッカー外のビジネス展開をしているわけで、『日本を代表するサッカー選手』という看板を利用するのなら、その看板に対する責務も果たさなくてはいけないという考えに至っています。
そう考えたときに2002年の中田英寿の代表での仕事ぶりというのは賞賛に値するし、責務を果たしていると言えたと思うのですが、正直言って僕にはプランデッリとの対立もヒデの方がわがまま言ってると思ったし、正直『日本を代表するサッカー選手』として自分の自由なサッカーよりも、CLに出るようなチームで実力を示す立場を確立することの方をしてもらいたかったです。
正直、自分の自由にさせてくれるからプランデッリ嫌い、ジーコ好きというのは、ちょっと情けない気持ちにさせられます。彼は日本を代表するという看板で商売しているんだから、日本を代表する存在としての責任や立場を乗せるのは僕は仕方ないことではないかと考えるようになったので言わせてもらいますが。
まあ『そろそろ日本を代表するサッカー選手の座は小野に譲ります』とでも考えているのかも知れませんが(笑)、なんか最近のヒデの扱いが、引退直前のスーパースターみたいな持て余され方しているのと、本人もそれに乗っかってるのが凄く気になっています。
まあこの他国ではなくイタリアに残るという決断については、多分にサッカー以外のビジネスの匂いも感じますが、それを上段から全て否定するつもりは何様でない僕にはそんな気は更々ないですし、それはアリだと思うのですが、そういった自分の立場をビジネス利用している以上、自分の立場を考えてサッカー選手としてのキャリアアップにプライオリティを置いてほしかったと残念で仕方ありません。ある意味、銀河系とはいわないけど、世界的なスター選手の扉は自ら閉ざしちゃった感じがするのが残念で仕方ありません。クラブでは楽しんでサッカーをして、代表の方でキャリアアップを狙うという風に切り替えたのかなとも思っていたんですが、「ジーコは自由にさせてくれて大好き」発言を聞くと、そうでもなさそうだしなあ、日本を代表するサッカー選手がキャリアアップやCLや優勝争いといった高みを目指していないことは、やっぱり少しの失望では済まないかも知れない。