ジーコのクビをどうやって取るかと言うことについて

上のジーコ批判記事リンク集(笑)と呼ばれてしまっているやつでも紹介しているガゼッタさんの、某所で湯浅さんより早いと讃えられていたガゼッタさんのカタール戦後の戦評の次の部分。

もう時間はほとんど残されていない。一刻も早くジーコを解任するか、総監督に祭り上げて組織的なチームを作れる人間を迎えるべきだ。今日の試合にほっとして喜んでいたのではドイツへの切符は手に入らないだろう。スポンサー様と代理店の英断を期待する。

これについてまあガゼッタさんもわかってそうなんですが(笑)、僕は猜疑的です。これは昨日付けの日記で書こうとしていたジーコの罪という項で書こうとして、止めたものの二大テーマだったのですが、僕はジーコがマスコミでいまだに更迭論とかが出る気配がない、むしろマンセー状態が続いている状況というのは、ジーコがマスコミにとって批判対象に成り得ないんだろうというのは、前々から思っていました。そういう視点では私のお友達のタワシさんもジーコの「自由放任」「選手の自主性をに任せる」「のびのび楽しいサッカー」「個性を尊重する」「管理しない」といった方針って、サヨクマスコミ・知識人が理想とする教育方針とピタリとシンクロするという指摘をして一時的にサポティスタにも晒されていましたが(笑)、僕はこれもあるとは思うのですが、それよりもジーコがスポンサーや代理店にとって都合の良いキャラクターであるという方を理由としてあげたいです。
それは例えばこういう事情もあるでしょうジーコのコマーシャルキャラとして世間に対しての訴求力というのは、トルシエやオフト、岡ちゃんなどと比べ様が無いものもあるでしょう、しかし私はそれよりもジーコがスポンサーにとって都合の悪いことを言わないということが、代理店やスポンサー、JFAなどに喜ばれていることはないかという思いがあります。
例えばジーコスターシステムを否定しない、それどころか中村俊輔選手の優遇っぷりや、最初は全然起用しなかったし、最後の最後で全員切り捨てたとはいえ若手のスターシステムに乗っている選手をすぐに招集したり起用を示唆する点など、スターシステムを是とする姿勢を取っています。
またこれはトルシエが再三指摘していたことですし、岡ちゃんも言いたくても言えなかったことであるようですし、日本代表の監督でなくても例えばアルディレスベンゲルなどが指摘していた、キリンカップ以外の普通の親善試合にも「キリンチャレンジカップ」とか「キリンビバレッジチャレンジカップ」とか銘打って、スポンサーの冠がついた試合として行うことに対する批判なんかもジーコは絶対にしない。
こういうスポンサーや代理店にとって都合の良いジーコ監督というのがあるため、ジーコはマスコミなどで更迭論がちっとも吹き出さない要員であるというのはうがちすぎでしょうか?
でもトルシエなら絶対にあの日本の広告ばかり、日本のゴールデンタイムに合わせた時間帯というルーマニア戦は絶対に文句の一つ……じゃ済まない会見をやっていたと思いますよ(笑)。というかトルシエが実は普通で、あれを変と感じた日本人の方が実はおかしかったんじゃないかというのが、ヨーロッパや南米のサッカーにスカパー!を通じてですが、どっぷりになってしまった自分は思ってしまいます。
ジーコは所詮、日本人にとって都合の良い外国人だとしたら、それではとてもクラマーさんや、カルロス・ゴーンはもちろん、トルシエにも劣りますよね、というかカルロス・ゴーンがいなくなれば日産自動車もすぐにこうなってしまうのかとすら思ってしまいます。
ということでスポンサーにとって都合の良いジーコを、スポンサー側から止めさせると言うことはあり得ないのではと、更迭署名運動の掲示板にあんなこと書きながら思っていたりする本音があります。とりあえずキリンの社長はジーコで良しと思っているようですし。
あとジーコの罪のもう一つの大きい方をあげておくと、ジーコは就任当初は、「日本人はもっとベテラン選手に尊敬を払うべき」という考えや「Jリーガーだって凄いんだぜ」という気持ちがあったはずなのは、その発言や実際の選手選考から感じられました。しかし結局は彼が一番そういった選手達を信じられず、秋田や名良橋といった選手達の晩節をジーコの手によって汚し、それほどサッカーを見ていない人達には、「やっぱり海外組がいないとダメ」という印象を残した、これは結局彼が一番実は日本のサッカーを信用していなかった、結局欧州組の優遇も、「欧州の評価」に頼ったと言うことではないのかということ、そして彼の手によって、小笠原、奥、久保、大久保、松井、遠藤保、坪井、山田暢、アレックスといった選手達がいままさに潰されようとしている、というかすでに潰れているのも何人かいるという罪、私はジーコ就任の際に『おそらくジーコは失敗するだろう、でもそれは彼の日本での選手時代、鹿島時代の功績を汚すものではない』と相方と主張していました。しかしジーコは今確実に現役時代、鹿島時代のJリーグでの功績を取り崩して日本代表監督にしがみついているといっても決して間違っていないと思っています。