松野大介の関西芸人と明石家さんま論

関西芸人が群れてる状況|松野大介論

最初の政治家やスポーツ選手の話題も素晴らしいですが、やはりここでは中段の最近の関西芸人が、群れて身内話をしているだけの番組に対する、否定的な批評は、いまり関西芸人というか、吉本芸人の番組の問題点を、的確に批判しています。他社性よりも、お客さんを身内に巻き込む手法というのは、小さい劇場でのお笑いライブのやり方で、吉本の芸人はテレビに出る際に、自らのシフトやギアをチェンジすることよりも、テレビの場でも、小さい劇場のライブでの関係性を延長させることで、芸人がギアを入れ替えることなく、テレビに出演するようになっている。大阪の芸人はネタだけ見ていても、演技力の低さや説明不足というのを、東京の芸人と見比べた時に感じるのは、サービス精神や演技力を必要としない環境を、自分たちだけで形成しているからともいえる。

 同じ関西芸人でも、さんまさんは対極にいる。決して馴れ合わない。だから極力、関東のタレントとレギュラーを組むし、仲間の関西人の、例えば寛平さんなどが馴れ合いそうなボケをすると、決してのらず、冷たく「何やそれ‥‥」とあしらって途切れさせる時がある。
 それは、さんまさんが、お笑いには他者性が必要だとわかっているからだ。関西芸人と仲良くしない性格だとかそういう低レベルの話ではない。

この辺の話は、僕もこのブログにて『明石家電視台』の感想で、何度も書いてきましたが、『明石家電視台』はレギュラー回答者に、宮前真樹若槻千夏木下優樹菜といった人たちが配置され、素人回答者も非常に我の強い、スムーズな進行にさせないタイプの素人が配置されて、決してお笑い芸人だけの空気にはしない。たまにこの番組が芸人回答者だけになった時は、案外面白くないことになる。
しかし『明石家電視台』もそうだけど、さんまさんのレギュラー番組の『ヤングタウン』にしても、元々は関西ローカルの深夜番組やラジオ番組という、利益目的というよりは、趣味とまでは言わないけれど、昔の仲間と仕事がしたいとか、ラジオはやっておきたいということでしている仕事にもかかわらず、身内だけで自分が楽しければいいという仕事にしていないのは、やはり他の芸人と比べても、特殊な事と言えましょう。『ヤンタン』なんてこの10年ぐらい、ずっとハロプロのアイドルたちとやっているわけで、他の大御所芸人が趣味性の強い意味あいでやっている番組やラジオと比べたら、その意識の違いが分かろうというものです。

 さんまさんの笑いについて書いた人はいないかもしれないので、オレが挑戦してみようかな。

一応自分は『PLANETS vol.6』があって、あれは実はもっと長いものを、短く構成してもらったのですが、一応編集長さんからは、発売してから時間も経っているので、事前にもう一度連絡くれれば、ブログ転載しても良いと言って貰っているので、近いうちに元の長いのを修正して、ここに載せたいと思います。

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