「大阪の若手芸人はコントの際にタイトルコールをどうしてするのか?」

という疑問を『キングオブコント』の大阪準決勝を見に来ていた、東京の友人にされました。まあ意味無いよねということなんですが。僕もそれは気付いていて、あれはテンポ悪くなるよなあと思っていたのですが、ただこれ大阪のライブ事情があるんですよね。
大阪のお笑いライブって、どうも漫才しか想定していない形で発展したんですよね、だから漫才の人は、出てきたときに自己紹介するから、ライブとかで出ていくときに、呼び込みの影ナレーションとかが、基本的によしもと系のライブではないんですよね。僕が初めて東京のお笑いライブ見に行って驚いたのは、一組一組登場の度に、影マイクで呼び込みがあることだったぐらいです。
だからコントの人は、最初に自分たちで名乗らないと、名前をお客さんに知られないままになってしまうから、「どうも、○○です。よろしくお願いします。」でもそれだけじゃあ変というか、間が持たないから、「それではコント「△△」です。」というタイトルコールになるんだと思う。それで自己紹介をしないと何が問題かというと、オーディションとか養成所のライブや、インディーズのライブになるほど、出演者の紹介がない。だから自分たちで最初に名乗らないと、「面白かったけど、あの人達は何て名前の誰だ?」ということになってしまう。これは会場の設備や人員の問題でもあるんでしょう。松竹もB1角座でやっていた頃のライブは、影マイクで呼び込みしてモニターにコンビ名出していたけど、インディーズライブの会場でやってるライブは、一切そういうことをしなくなった。
あと大阪のオーディションライブとか、賞レースの予選会とかって、一日で30組とか50組とか出るので、コントの人はリハーサルがほとんどなしに近い状態で本番というのもあるので、出きっかけと、終了きっかけは、分かりやすくしてくれ、と言われることが多いのも関係してそうです。つまりタイトルコールで始まって、最後オチのあとには、必ず「ありがとうございました。」で終わるようにして、打ち合わせ無しで出来る限りいけるようにする為の段取りですね。
ただ大阪の環境がそういう状況で仕方ないにしても、一歩外に出て名前を呼び出して貰えたり、テレビの番組でれそれこそ出演者の名前がテロップで出るような番組になれば、そういうのは必要ないわけですから、そこで新しい環境や自分の立場に合わせて、そういうのは変えていくべきですよね、関西系の芸人だけど、ジャルジャルもロッチもタイトルコールなんてしていないですし。
あとまあ演技力を磨いていない人が多いから、情景描写や設定の紹介をタイトルの説明で済ませたい。という人達も無意識でしょうが、多いのかも知れないです。「あーここが新しくできた、水族館かー」みたいな説明台詞の変わりとして、楽するために使っている人もいるでしょうが、もう擦り込みになっていて、やるのが当たり前というよりは、タイトルコールしてネタに入らないと落ち着かない人とかもいそうですけどね、某番組でショートネタを同じコンビが連続で見せ続けるというコーナーがあって、そのときにある漫才師がショートネタの合間に、手を叩きながら「はーい○○です。よろしくお願いします。」というのを一々入れていた人達がいたんですが、もうあれは自己紹介しないで、ネタにはいるのが慣れていなくて、やらないと本人の中でリズムが狂うのかもしれないですね。

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