M-1グランプリ感想の感想その17〜著名人・文化人・ブロガーその2編
M-1グランプリ2008を振り返って - 野球マニアの独り言
決勝の放送から一夜経ってのエントリーで、番組の演出に対してもの申してくれています。
1.コンビ紹介のVTRでのハードルを上げる点
僕はセットもそうだったんですが、2003年と2004年の時の、番組演出が一番好きでしたね、シンプルな中にも緊張感のある、過剰ではない盛り上げが良かった。2005年に六本木ヒルズに会場が移ってから、セットが今の派手な感じになって、番組演出が色々と過剰になったように思います。
2.ネタ中に審査員やゲスト芸能人の顔を写す点
もうこれは何度も言われているのに、改まる気配がないですよね、昔の漫才とかだったら「笑い待ち」とかがあったから、そこでお客さんの表情とか挟めたけど、いまのテレビ漫才、特にM-1用のネタというのは、そういう間が一切無いから、お客さんや審査員の表情を挟んでいる暇がないんですよね、実際に2001年とか2002年ぐらいの大会だと、演者の笑い待ちの間に、審査員の表情とか抜くカメラワークになってる。
今回もオードリーの1本目でハイタッチをしっかり映し出せていないという失態があるわけですから。あれは痛いことだと思いますね。
これ敗者復活戦でも、全く同じ所で客席を映して、ハイタッチを撮り逃しているんですよね、普通の今までの漫才だったら、あそこは笑い待ちの間だったんだろうけど、もう今の漫才はそういう時代ではなくなっているんでしょう。
ふぬけ共和国blog: 【お笑い】・「M-1グランプリ」
そうか世間のアンチキンコンの論に、僕が引っかかるのは「フェアじゃない」からなんだ、というのがこの記事を読んで分かった気がしました。あとザ・パンチの下りに関しては、完全に同意ですね。
ふぬけ共和国blog: 【お笑い】・「決定打は手数とスピードではないと思う。物語性だ。」
ここで紹介されている二つの記事は、あとから出た方の記事が、先に出た方の記事からパクッたみたいなブクマコメントも付いていますが、ここでも指摘されているように、結論がここまで違えば、そんなことにはならないよなあと思います。「漫才コント」の可能性という話になると、フットボールアワーは2003年の優勝する漫才を作る際には、「漫才に物語性をもたせる」というのは、勝負ネタ二つのパターンを変える、という事と同じく相当に重きを置いていたという話を、密着ドキュメントでしていたのを思い出した。
あとやっぱり「かけあい漫才」は、一般のお客さんにはなかなか印象に残り辛い、という所は絶対にあると思います。レッドカーペットとか見ていたら分かるけど、普通にお笑い好きぐらいのお客さんって、コントの中の告白とか、漫才の田舎の怖い話とかで、本気でキャアキャア言うような人たちなんですよね、そりゃショートストーリーであっても、物語になっていて起と結だけでもあるお話の方が、訴求力が絶対にある。
ふぬけ共和国blog: 【お笑い】・「補足」
とりあえずM-1の審査員、師匠クラスの芸人さんは審査基準として、演芸場、花月、テレビの演芸番組といった場所で、公演を打つときに必要な素材のバランス、そして現在の演芸界に足りていない要素、そういうことを凄い計算しているなあというのは、感じているところがありますよね、自分の番組に呼ぶのなら、自分が座長の公演に呼ぶのなら、そういった視点は絶対に外していないように思います。
岡田斗司夫のゼネラル・プロダクツ:M-1見たよ
M-1というのは「緊張してようがアガってすべろうが、ちゃんと結果を出せる漫才師」でないと、かなりきついみたいだなぁ。
2004年のM-1の録画を見ると、一本目の漫才の際の山里の緊張の仕方は、半端無いですよね、もう明らかに挙動不審ギリギリの目の泳ぎ方しているけど、あの緊張感が逆に凄い漫才に良く出ていたんだよなあ。
「あらかじめ発表された審査員に高得点を入れさせる」で勝負が決まる。
まあだから(今年は良かったけれど)もう少し準決勝と決勝の審査員の、趣味嗜好を合わせて欲しいとか、決勝の審査員はもう少し早めに発表できないか、という所は感じますけどね、あと僕は松本に関しても、少し現役感を感じなくなっているんですけどね、それならまだ元芸人のプロデューサー視点を持っている、紳助の方が基準がある分だけ、信用できるぐらいだったりします。
今年のM-1はやっぱり面白かった。
あ〜、生きててよかったなぁ!
いや本当、何よりもそれに尽きますね、早く来年のM-1が始まって欲しい。
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