吉本興業の底力となる部分を支えている人たち

吉本興業芸人 ぜんじろうによるブログ「ラフゼン」!:  あっと言う間の

ぜんじろうさんが笑福亭鶴笑さんと再会した時の話を、ブログに書いています。鶴笑さんは大阪で上方落語が低迷していた頃に、パペット落語の伝統をほぼ一人で守り、後に天然素材や二丁目WACHACHAブームを巻き起こす、若手の漫才やコント相手に孤軍奮闘し、FUJIWARAバッファロー吾郎千原兄弟といった人気者を抑えて、1993年にはABCお笑い新人グランプリでは、優秀新人賞に輝いた、鶴笑さん以降に優秀新人賞以上の賞を受賞した落語家は、この賞では出ていない。この時の放送を僕は覚えていますが、桃太郎を演じていた鶴笑さんは、演目中は場内大爆笑であり、カメラは時折客席にいた小さなお子さんを抑えていましたが、目を輝かせながら見入っていた姿は、今でも鮮明に覚えています。
こういった伝統文化を守り、さらにそれを海外に伝えていくという、無謀とも思える挑戦者がいて、そういう人の活動を支援しながら、今また日本に帰ってきて、活躍の場を用意できているという幅というのが、実は現在の吉本の最大のパワーと言えるのではないでしょうか。

鈴木つかさのblog 「一文笛」: 昨日から

そして大阪のお笑いの底辺を支えるという意味で、吉本新喜劇の存在を忘れてはいけません。なんばグランド花月に毎日のように、二回公演で千人を超えるお客さんが集まるのは、ベテランの漫才や落語はもちろんですが、ここでしか見れない本場の吉本新喜劇があるからこそです。
そしてその新喜劇の中で、一部の人たちからはマンネリなどと評される辻本座長ですが、実際には地方から来たお客さんにとって、一番人気の公演になっているように、吉本新喜劇の本来のお約束と、定番キャラクターを生の舞台で見られるという喜びを、一番分かりやすく提供している辻本座長は、もっとしっかりと評価されていかないと、新喜劇は難しいことになるでしょう。
今後これまで新喜劇を支えてきた、名優達の年齢のほとんどが、70歳前後になっていることを考えると、定番を増やしていくという辻本座長の方針は、必然と言えるでしょう。吉田ヒロの革新路線は、これはこれで面白かったし、辻本新喜劇や内場新喜劇に新しい要素を加えていく、大きな供給源となったけれど、そちらばかりが評価されていた風潮は、違和感がある物だった。だからいまヒロさんが自由な立場で、ギャグメーカーとしての出演が増えているのは、そういう意味で回帰の時という思いもあったのかも知れない。
しかし鈴木つかさプラン9退団後の活動が、今までのbaseよしもとからうめだ花月の、いわゆる大阪吉本の若手芸人の流れとは、本当に違うベクトルの芸人さんばかりで、活動の幅を広げたいという思いの大きさを、改めて感じさせられます。

笑福亭鶴笑の地球の笑わせ方―海を越えた落語家とおきらく仲間たち笑福亭鶴笑の地球の笑わせ方―海を越えた落語家とおきらく仲間たち
さとう裕


by G-Tools
サタうま!with新喜劇 Vol.1サタうま!with新喜劇 Vol.1
辻本茂雄 間寛平 熊田曜子

ZAIMAN ZAI シネマワイズ新喜劇 vol.6「たこやき刑事」 ジラフ ハリガネロック・チュ-トリアル・ランディ-ズ in ZAIMAN 「超豪華版!吉本コメディ 爆笑!ふたりの水戸黄門」 天下分け目のギャグ合戦

by G-Tools