キングオブコントとダイノジ大谷ブログと議論に向かない日本人

ダイノジ大谷の「不良芸人日記」: キングオブコント審査員をした日曜日

竹若さんのブログ荒らしてる奴とか、八百長とか言ってる奴は、「病気なの? 死ぬの?」って感じではありますが、でも僕は個人的に、バッファの今回のネタは面白くなかったけどね、バッファローさんを優勝して当然の面白さという権利もあれば、あれは面白くなかったという権利もあると思うし、そこまで否定されるのは違うんじゃないかな?

ダイノジ大谷の「不良芸人日記」: キングオブコントについてその②

しかし一つ上の日記と、この日記では同じ人が同じ日に書いたとは思えないぐらい、自己矛盾があって、こういうのを素直に書いてくれるから、大谷のブログって面白いんですが、やっぱり吉本の芸人さんって、ダウンタウン以降「俺たちの作るものに、他人がとやかく言ってくれるな」という思いを抱えている、というのが凄い良く分かるんですよね、ただ吉本興業っていうのは、頂点に明石家さんま西川きよし桂三枝といった人を掲げている、大衆向けに商品を提供してお金儲けするための会社なんですよ、メジャーで大衆受けして稼ぐことが最是という会社だし、そういう芸人が頂点にいる会社にもかかわらず、ダウンタウンだけを見て「売れなくても良いから、分かってくれる人だけ分かる自分のアートを、笑いという形でやりたい」という人が、沢山入ってきていることの矛盾が、色んな形で出てきてしまっている。

ダイノジ大谷の「不良芸人日記」: その後、少し体調を崩しちゃった私

紹介している先のブログが、決勝当日のブログが穏当なのは、決勝メンバー発表の時に、言いたい事全部言い切ったからだよなあ。

社会人が仕事もそっちのけでTVにRADIO:バナナマンのバナナムーンでキングオブコントの話

バッファローさんを優勝して当然の面白さという権利もあれば、あれは面白くなかったという権利もあると思う。それはバナナマンに対しても同じだし、「他人に自分の好き嫌いを強要するな」というのと、「自分の好き嫌いを発表する自由を束縛するな」というのを、どう矛盾しないで説明できるか、ということを考えています。
バッファローさんの笑いが分からない奴は素人」とか「バッファローで面白がってるのは、痛いお笑いマニアだけ」という感情を、個人が自分の価値観として持つのは、両方とも自由のはずで、そういう感情を持っている人を、人として批判するのは違うと思います。
それを普遍的な価値観として決めつけて、他人に押し付けるのは良くないし、だからといって自分はそう思う、という感情そのものを否定したり、それを露わにしないのも違うと思います。なんかその辺の自分の気持ちと、他社へのアピールというのが、ブログ界隈とか、若手の批評家はごちゃ混ぜになり過ぎているように思う。まさに相手の論を憎むのと、論じている人を憎む感情が、ごちゃ混ぜになっている行為でしょう。この辺が日本人は議論に向かない、という風に言われる所以なんでしょうが。

自分がどんな風に思おうとも自由だし、考えてる自由もあるし、そしてそれを他言する自由もあるはずです。ただ違う考え方の人を根本的に批判するかのような言い草は、自省も含めて言いますが、気をつけるべきだと思っています。僕はキングオブコントの決勝のネタは、バッファロー吾郎バナナマンも面白くなかったけど、面白いと思っている人を批判なんて出来るわけがないし、逆にそのことで僕が批判される筋合いもないと思っている。その価値観の違いは批判してすり減らしあうだけでは、本当に何も進まないと思う。
他社の主張や意見への反論が、いつの間にか相手の人格攻撃になるという状況では、本当に言いたいことの言えない世の中、他人に何を言われても感じない無神経な人だけが、発言できる社会になってしまう。
もちろんバッファローさんやバナナマンのブログとか、ファンの人のブログに、「つまんなかった」と書きに行ったりするのは、人格批判と変わらない行動という、基本は押さえておきますよ、わざわざこんな事を書かないといけないのが、大変残念なことですが。
「貴方がそれを面白いという自由は当然のようにあるんだから、自分にもつまらなかったという自由がある」というのは、極めて当たり前のことだと思います。いやしつこく書くけど、わざわざそれを面白いと言ってる人の所に行って、「つまんなかった」とやるのはマナー違反ですよ、それは逆も同じの気もしています。
しかし芸人ブログで、ファン以外の人が読む価値あること書いてるのって、ダイノジ大谷とキングコング西野だけだなと、改めて思った。他にも楽しく読んでるブログはあるけど、多分楽しめてるのはファンだからというだけ。

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福澤一吉

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