「哲夫中西のすべらない話」

よしもとNEXT 楽屋ニュースJr - 一汁一菜絵日記帳

金曜の夜に何週か前から、今年の春にbaseを卒業した吉本芸人中心の番組を、この時間帯にやっていましたが、昨日は「楽屋ニュースJr」と題して、base卒業メンバーを並べて、笑い飯の哲夫がMC、そして何故かご意見番ポジションに小藪さんがいるという番組でしたが、完全にガンガンライブのネタの合間のトークコーナーでした。もしくはバトルライブで集計中にやるコーナーですね。
いやこの番組で大賞みたいな扱いに、天津・向のトークがなっていて、この番組の感想でも、「やっぱり向のトークは巧い」という評価が多いようなんですが、にづかさんも指摘していますが、あらかじめ用意したネタを話しているだけ、というのは先月のエントリーでも書いたように、トークが巧いということではない。巧すぎるオチはかえって「つくったネタ」という色合いが強くなってしまった。

しかしこのエピソードトークを語るという能力って、こういう内輪の空気では評価されるけれど、外の世界で評価されるものではないんですよね、それを証明しているのが、ご意見番的な感じで出演していた小藪で、小藪さんは一昔前の太平サブローみたいなポジションで、最近若手の番組でご意見番的な役どころで、吉本の若手芸人の番組に出演しているんですが、この日の番組でもそうだったけど、話を振られたら面白い話をするけれど、それ以外の所では置物状態になっているんですよね、ああいうのを見ていると、やっぱり面白い話が出来るというのと、フリートークが出来るというのは、別の才能なんだと改めて思ってしまう。
だってこの向のトークも、オチまで明らかに話が長すぎで、これタモリさんや鶴瓶さん、さんまさんだともっと早く段階で混ぜっ返しますよ、そしてトークが巧い人、面白い人というのは、タモリさんがオチに行く前に話を邪魔したり、さんまさんが話の途中で混ぜっ返しにくるのに、対応出来るというのが、本当の意味で「トークが巧い」ということになるんだと思うのです。
最近の若手のお笑い番組って、悪い意味で親切になっていて、MCも共演者も、話が始まったらオチまで待ってあげるんですよね、でもそんな空間というのは、一歩外に出たらあり得ないわけですよ、バラエティ番組には空気の読めない女優やベテラン俳優、段取りを優先するアナウンサーもいれば、タモリ所ジョージのような、お笑い芸人のマンネリを許さないホストもいる。そこで戦うための訓練になっていないのなら、僕は勉強のためと称して、若手のお笑いライブでトークコーナーやトークライブなどをするのは、意味がないと思います。
しかし最近、関西ローカルの吉本芸人の番組を見ていると、やたらと小藪がプッシュされているんですけど、こんな風に自分のターン以外は、ただいるだけになっていることが多くて、あんまり良い露出になっていない気がする。せっかく吉本新喜劇の座長として、良い地位を確立しているんだから、そっちに専念させて上げた方が良いんじゃないでしょうか?
哲夫のMCは下手ではないけれど、無難というか、悪くはないんだけれど、教科書通りの良い子ちゃんな司会で、それを笑い飯がやって良いのか? というところが引っかかりますね、これだったらNON STYLEは格的に無理なのかも知れないけれど、千鳥に司会させればええやんと思ってしまう。基本的に出演者が順番にエピソードトークを語るという、「楽屋ニュース」というよりは、「すべらない話」だったと思います。だからこの番組は「哲夫中西のすべらない話」としてやるべきでしたね。

人志松本のすべらない話人志松本のすべらない話
松本人志, 千原ジュニア, ほっしゃん。, 宮川大輔

人志松本のすべらない話 其之弐 通常版 人志松本のすべらない話 其之参 通常盤 人志松本のすべらない話 其之四 通常盤 大輔宮川のすべらない話 ジュニア千原のすべらない話

by G-Tools