「第6回MBS新世代漫才アワード」決勝大会

組み合わせ抽選は、生放送では見逃しました。もうさくさくと本編の感想です。途中のコーナーとかその辺の感想は飛ばします。
追記)後日に録画見直しましたが、抽選会の段階でトータルテンボスはスマイルを、アメリカザリガニはのろしを食ってますね。

  • 一回戦

モンスターエンジン vs $10

これは一回戦の最終試合の、アメザリとのろしの際に、同じ感想を残すような気がします。

ジャルジャル vs 藤崎マーケット

正直、ネタのレベルでいえば、ジャルジャルの方が上なんだろうけど、やっぱり二次予選から、決勝大会で審査員の数も増えれば、「これは漫才じゃなくてコントだ」と思う人も増えるし、何よりも藤崎マーケットの熱量の差が結果を左右しましたね。僕でも藤崎の方に入れていたかも知れない。

ストリーク vs とろサーモン

これもどっちかというと、熱量の差だったかなあ。いやとろサーモンは、本来コントの人だと思ってるんです(笑)。

鎌鼬 vs ギャロップ

ここも熱量の差だと思ったのは、ギャロップは二次予選のネタを持ってきてないんですよね、しかも二次予選では、代表作の「父さんの子じゃないんだ」をやっていたらしいのに、あまりテレビでやっていないネタの上に、鎌鼬とネタが被ったというのは、致命的でしたね、ここはあっさりと鎌鼬が上でした。

トータルテンボス vs スマイル

前回のアワードでも、トータルテンボスは大阪の若い子に大歓声で迎えられる、のろしを相手に一回戦を戦うことになり、いきなり勝負球を全力投球する羽目になっていたけど、今回も一回戦からいきなりスマイルと当たることになって、同じく一回戦からいきなり全力でしたが、その割には点差が付かない結果となりました。
しかしトータル相手に健闘したスマイルが、そんなに良かったとも思わないんですよね、一部で凄い評判は良いみたいですけど、無駄に小難しいことをやろうとしているという印象は、今回も払拭出来ませんでした。スマイルはよしたかくんという、とにかく度が過ぎたアホな子が、大ボケを次から次へと繰り出してくる、そういう漫才で良いと思うんですけどね、大阪キッズとか、たいぞうさんが昔やってたギャグガスバクハツ(後のお笑い番長)のような系譜って、大阪では半ば断絶していて、それこそコメディNo.1さんまで上を見ないといないから、勉強しようにも難しいのかも知れないけど、変に難しいことしないで、西のキャイ〜ンと言われるような漫才を目指すべきじゃないかなあ? この路線でやっても、似たようなのが、それこそ大阪には、この手野漫才する人たちは、筍のように沸いて出てくるんだし。

アメリカザリガニ vs のろし

もうここはアメザリが、力の差とかの間合いを完全に把握している、事務所の後輩が相手ということで、もう完全に省エネモード、普通は中堅が省エネモードで挑むと、勢いのある若手のアップセットにあうものなんですが、ここは余裕を持っての一勝となりました。しかしM-1でやったネタを持ってくるとは思っていたけど、よりによって一番地味な結果に終わった、2003年の時のネタの改編を持ってくるとは思わなかったよ(笑)。
のろしは、いまののろしが出せる力を、全部出し切る素晴らしい漫才だったと思います、単純にここは相手が悪かった。アメザリからしたら、スパーリングの相手してあげた、という胸を貸すような対決となってしまいました。

  • 二回戦

$10 vs 藤崎マーケット

藤崎マーケットはネタにも演技にも、一回戦の時ほどの熱量はなく、一回戦でやり尽くしたのか、$10相手にしては、現時点での漫才師としての格がそのまま出てしまった。$10は勝負ネタをここに持ってきたのは、決勝に向けての結果論になるけど失敗してしまった。
しかし藤崎マーケットについて、にづかさんが「こういう漫才2丁目WACHACHAの頃に腐る程見てるんでねぇ」と、一回戦の感想で言っていたけど、二回戦の漫才見ていると、もっと具体的に実名をあげて、誰かに似てると言える気がするんだけど、誰だったっけなあ(笑)。

とろサーモン vs 鎌鼬

僕は正直言って、鎌鼬の方が良かったです(笑)。とろサーモンが決勝に残った時点で、「これは優勝はとろサーモンかなあ」と思ってしまいました(笑)。

トータルテンボス vs アメリカザリガニ

アメザリトータルテンボスに負けるとは、思っていなかったんですが、それでも思っていた以上の力の差があったなあ、という印象でした。やっぱり2001年の3位と2007年の2位では、銅メダルと銀メダルでも、価値が全然違うということを、見せつける様な結果になりました。つーかトータルテンボスは、去年に引き続いて凝ったネタを持ってきた所で敗戦となってしまいました。

  • 決勝

アメリカザリガニ vs とろサーモン vs $10

出涸らし状態の三組という、いつもの漫才アワードの決勝になってしまいましたが、場の空気を自分たちに持って行くことに、残念ながら失敗したとろサーモンと、三本全部が同じタイプの漫才で、どんどんスケールダウンしてしまった$10より先に、柳原さんの一人で「となりのトトロ」を演じるという、「平井さんとではなく(元overdriveの)石野さんとやれよ」と言いたくなるネタではありましたが(笑)、ガッチリと印象付けたところが勝因となりました。またアメザリの勝因としては、一回戦と二回戦で同じタイプのネタを持ってきて、決勝で全く違うタイプのネタをする、というのも賞レースでの戦い方を知っている、試合運びの巧さというのも光りました。
漫才アワードが、芸歴制限などのない、オープントーナメントになってから、$10や矢野・兵動などの、多くの中堅実力者が三戦するようになり、まさにこの二組を筆頭にして、決勝大会にも多くの中堅・ベテランが、駒を進めてきましたが、あと一歩の所でNON STYLEやアジアンといった、若き力に跳ね返されてきましたが、アメザリの底力の差、一度は全国で売れかけた、オンバトM-1で活躍したポテンシャルの差は凄かったです。
でも高校生が審査する賞レースで、組み合わせのあやもあったとはいえ、決勝戦の三組に二組も中堅が残ったのは、いくらアメザリや$10が実力者であっても、少し情けないぞと思う。

MBS新世代漫才アワード:アメザリが初優勝「賞金で相方に借金返す」 - 毎日jp(毎日新聞)

しかし本当にアメザリおめでとう!! これをきっかけに、またアメザリが全国区のネタ番組とかで、漫才をしている姿が見られるのを期待しています。とりあえずご褒美番組は、なすなかにしをアシスタントにして、アニメ・ゲーム番組にしますよね? いやだってもしこれまでの麒麟笑い飯がやったような番組と同じだったら、「今週はよゐこさんがお休みなので、『よゐこ部』はアメザリさんでお送りします」というような番組になるだけですよ(笑)。せっかくなんだから、アメザリさんらしい番組が見たいです(笑)。

祝!アメリカンザリガニ。 - よゐこ有野 書記係に立候補します

ちょっ、有野さん(笑)。しかし良い兄さんだなあ。