モンペよりも大きな問題と理不尽が学校にはある

給食残した女児をたたく、兵庫の小学校教諭を停職3か月に : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

体罰云々というより、叱るというより怒るになってるという、非常に分かりやすい事例になっている。基本的にこういう切れてしまう人には、教師だけでなく、子供を相手にする役職について貰いたくないし、こういうDQNといって差し支えがないような教師を相手に、ようやく父兄が戦える様な社会になったというのは、僕は肯定的に捉えていたから、そういう親も一緒くたにして、“モンスター・ペアレント”と括っていることについては、以前から違和感を感じていたのですが、同様に捉えている人がいたのはホッとしました。

第89回 モンペと泣き寝入り - 日本列島プチ改造論 パオロ・マッツァリーノ

 学校現場でも、長年問題とされてきたのは、この泣き寝入りのほうだったはずです。わが子
がいじめられていると学校側に訴えても、校長は「至急、調査します」と口約束するだけで相
手にしない。で、こどもが自殺でもすると「イジメの事実はなかった」と釈明し、全校朝礼で
「みなさん、命を大切にしましょう」と他人事のように語り、親が泣き寝入りするのを待つのです。
 理不尽なのは、いつも圧倒的に学校側でした。なのにいったい、どういう風の吹き回しで、
親の発言力が強まったのですか。いつのまに、親の話を聞いて願いを叶(かな)えてくれる願
掛け地蔵みたいな教師が急増したのですか。
 やはり、にわかには信じられません。現実には、ごく少数の目立つ事例がモンスターペアレ
ントとして、センセーショナルに騒がれているだけにすぎないのではないでしょうか。学校に
不満のあるほとんどの親は、いまだに泣き寝入り、もしくは、はなっからあきらめて口をつぐ
んでいるのが実情だろうと、私はにらんでます。

正直、僕もそう思うなあ、一部の頭のおかしい人たちの為に、多くの正しいクレームを付ける人たちまで、モンスターとされることの方を危惧してしまう。一人のモンスターよりも、学校という声域となっている伏魔殿の方が、まだまだ僕には恐ろしい存在に思えて仕方ないです。

反社会学講座 (ちくま文庫 ま 33-1)反社会学講座 (ちくま文庫 ま 33-1)
パオロ・マッツァリーノ

反社会学の不埒な研究報告 つっこみ力 ちくま新書 645 異議あり!生命・環境倫理学 世間の目 「世間」の現象学 (青弓社ライブラリー)

by G-Tools