「爆笑オンエアバトル」6月19日放送分

爆笑オンエアバトル6月19日放送分 - 一汁一菜絵日記帳

タイムマシーン3号ぐらいしかポジティヴな感想が出てこない回だったんで、レビュー遅れましたが簡単にやりたいと思います。

タイムマシーン3号 漫才「結婚相談所」

しかしタイマしか良くなかったという後味だったんですが、前週や先々週とかと比べると、今週の方が満足度が高いのは、ただこの一組だけがレベルの違う漫才をしてくれたからで、この一組だけでレベルが高い錯覚にも陥ったぐらいです。ただいざ感想となると、タイマ以外見る所無かったなあというのが正直な感想でした。
にづかさんは天津との比較しかしていないけれど、大阪である程度オタクとかを売りにしている、そういうキャラ付けをしたいと思っている人たちがやってるオタクネタって、別にオタクを売りにしていない、三拍子とか流れ星とか、タイムマシーン3号のように別にオタクを売りにもキャラにもしていない人たちが出してくるオタク的なネタの方が、よっぽど濃いオタク的なネタだという事を、もう少し勉強して分析の対象にしても良いと思う。

いや、天津に限らず大阪吉本の若手芸人って
今やってるテレビ番組とか見てないらしいんでね。
もうちょっと他の芸人の出方とか
チェックしとけよとか思うんですがw

東京の芸人がテレビで下ろしているネタと、丸被りのボケとかフレーズを知らないでやってるのって、普通によく見る事ですからねえ、現在の世間の傾向や流行なんて掴めてなくて当たり前なのかも知れませんが。

フラミンゴ コント「友人の母親と再婚」

どちらかというと現在のお笑い界の「東高西低」を嘆く傾向が強い、当ブログではありますが、それでも関西のお笑い好きな人には、入り込んでいけない世界ってあるよなあという事を思わせてくれる人たちって、オンバト見ていると毎月一、二組はいるよなあと思うのであります。
ここからはフラミンゴの話じゃないんですが、東京の漫才やコントの人を見ていて不思議なのは、80年代や下手したら70年代からタイムスリップしてきました? みたいな人たちが常に生産され続けていて、ポップコーンやコント赤信号がやっていたようなコントや漫才をしている人たちが、常にある一定数いるということが、結構驚きなんですよね。
大阪の笑いっていうのは、ある時期から笑いというのは時代に合わせて進化するもの、というのは事実か幻想かは分からないけど、そういう考えがある程度ベーシックになっていて、だから大阪は若手の劇場には完全にいないんですが、例えば最初から若手のライブハウスとかには来ないで、弟子修行しながら寄席と師匠の営業や落語会の前座だけで腕を磨いている、というような芸人さんでも微妙に進化を模索しているんですよね、だから厳密な意味で「やすきよ」とか「敏江・玲児」みたいな漫才している人は、本人達を除けばもう大阪にはいないし、例えば「若井こずえ・みどり」とか「漫画トリオ」とか「レツゴー三匹」とか「太平サブロー・シロー」とか、そのコンビやトリオの活動休止や解散に伴って、そういうスタイルの漫才が滅ぶということが、大阪では普通なんですよね、「サブシロが解散したから、ああいうスタイルの漫才で、自分たちが取って代わろう」という事すらない。
だけど東京はいにしえのスタイルが、そのまま受け継がれていて、それをお客さんも受け入れる土壌があるというのは、そういう人たちが定期的に出てきて、世に出てこれるという事が、テレビを見ているだけでも伺えて凄いなと思ってしまうし、そりゃ大阪の漫才師が出てきたときには、「ベタな大阪らしい漫才」という、スタンダードな上方漫才像というのを求めてくるよなあと思いました。
でも大阪のお笑い界は、ここ20年ぐらい「洗練」という方向にベクトルが強く向いてるから、そういう古典的なイメージ上にある、上方お笑いに対しての需要を満たし切れていない所はあるという風に、最近強く感じています。東京でも吉本の芸人さんは、この影響を強く受けているから、古典的なスタイルでベタな事やっていた人が、突然変わることがあるのですが、それはBコースとかブロードキャストの話をする機会にでも話したいです(笑)。

ラフ・コントロール 漫才「ショッカー」

ああいうしつこいキャラ売りの人は、出し惜しみなくこのぐらいやってくれた方が良いですね。

ストリーク 漫才「学級会→ドラマ」

野球という大括りがなかったら、大阪の若手お笑いライブでよく見るネタって感じだったなあ、もうM-1も賞レースもないから、4分ワンテーマみたいなネタは作らなくても良いのかも知れないけれど、レッドカーペット用のネタを三本繋げましたみたいなネタになってしまっていたのは残念でした。

セーフティー番頭 コント「訪問者」

さっき書いた、大阪の「洗練」というベクトルについては、こういうのが出てこなくなったということで、凄く説明しやすいかも知れない(笑)。

もうちょっと鮮麗すれば、なんか凄くよくなりそうな
ニオイは感じました。

にづかさんはこう書いていますが、ここで鮮麗や洗練という方向に行かないで、このまま進んでいくのが東京のお笑いで、洗練しすぎて分かりにくくなってしまうのが、大阪のお笑いの現状で、そこに気付いて「この程度の洗練は必要」とか「これ以上洗練させると、一般のお客さんには分かりにくくなる」という匙加減を身につけた人たちが、売れる道に進めるのかな? というように思う次第であります。