ガンバ大阪の水本が京都へ突然の移籍が決定

水本と五輪代表の問題、ガンバ大阪西野監督の問題、そして代理人の問題という所に大きく分けて、問題をクローズアップすることが出来る、今回の水本の突然の移籍劇でしょう。

水本五輪へ出場機会求めG大阪電撃退団も - 北京オリンピック 野球 : nikkansports.com

話題にはなっているけど、情緒的かつ煽動的な報知の記事には、あえてリンクしない方向で行きたいと思います。
まずこの件で思うのは水本の「五輪代表の為に、出場機会を求めたい」という理由は、ガンバはもちろん、古巣のジェフのサポーターも失望させるに大きい事だと思います。

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五輪代表世代の選手にとって、五輪を前にしたオフシーズンというのは、実力や実績以上の注目も集める事を考えれば、自らを一番売り込みやすい時期と言えます。そしてオリンピックというのは、サッカー選手にとっては他のスポーツと比べて、重要性や優先順位は決して高い大会ではないという事、そういうことを考えれば新しい環境で出場機会を得られずに、オリンピックの本大会出場を逃す可能性があっても、自らを高く売れる時期に、五輪を前にした時期に移籍を決断するということは、自らのステップアップというのを天秤にかけたときに、決して悪くない選択だと考えていました。だから本田の移籍の決断は賛成だったし、水本はどうせなら海外の方が良いのにとは思ったけど、ACLもあるガンバという選択肢は理解出来た。
しかし水本はそういう考えでガンバに移籍したのではなかった、もしくはそういう気持ちもあったかも知れないけど、このたった三ヶ月で劇的な心境の変化があったのか、水本にとってはシジクレイが退団して、レンタルで出ていた選手の多くも完全移籍していったガンバは、容易にスタメンが確保出来そうなJのビッグクラブと思っていたのかも知れませんが、この話は次の話題でしたいと思います。
ということで、水本のガンバへの移籍というのが、自らのキャリアアップをそもそも優先させた物ではなかったのか? という見込み違いという点が一番残念に思います。

DF水本裕貴選手 ガンバ大阪退団へ(G大阪公式) - FOOTBALL MANIA

「なんで水本がベンチで、中澤がスタメンなの?」という疑問も、結構目にするし、この件の関連ニュースのブクマコメントを見ていると、「また西野がやりました」的なコントも目に付くんですが、これは単純に中澤聡太の成長が著しい」という所に尽きるし、ガンバのサッカーに馴染むまで一年間サテライトで積み重ねた成果でしょう。
また水本と中澤では役割が、どちらかというとリベロの水本と、ストッパーの中澤ではそもそもの比較対象ではなく、キャプテンの山口とのポジション争いになっているし、基本的に4バックが主体になったというのも、CBの二人が山口と中澤で不動になった以上は、水本が控えになるのは仕方ないでしょう。また中澤は先にも書いたように、去年一年間控えに甘んじながらも、ガンバのサッカーを吸収して成長した結果として、ポジションをこうして奪ったという点は、出番がないと出て行く選手の方に対して、同情しにくいことになっている、これは水本に限らずのことでしょうが。
西野監督にはアトランタ五輪の頃のイメージを引きずっている人が、いまだに感情的な批判を繰り返しているけど、ここ数年のガンバの成功とか、結局ガンバのスタメン争いというのは、後に入った選手の活躍によって正当な物であったことが証明されている。

ついでに - 喧々諤々

話はそれますけど、DFの交代要員の一番手は、これまでずっと水本でしたから、これで福元がそうなるのは確実でしょうから、出番は増えると思います。最後に代理人の問題について何ですが。

G大阪の水本、練習をサボり京都に強行移籍? - ゆっくりいこう

この辺の意見は、情緒的な安易な代理人悪玉論のような気がしてならないです。代理人が移籍金に対して、パーセンテージを貰う契約があるかどうかは、分からない以上、あんまり迂闊な事をいうのはどうかと思います。とりあえず顔の見えない代理人を悪者にするのは、理解出来なくはないんですが……。というか代理人よりも京都と業務提携しているグルノーブルGMの存在の方が、京都に元ジェフの選手が移籍することの裏はあるんじやないかなあ?

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祖母井秀隆

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