ジャイケルマクソン！ : 一汁一菜絵日記帳

昨日と先週の二週に渡って「ジャイケルマクソン」で放送していた、「G-1グランプリ」という企画で、吉本の四劇場のアピールというような企画でしたが、あんまり熱心に見ていなかったけど、笑い飯が浮いていたのは確かに気になったし、こういう所に出していくのは、本人にとって何のメリットにもなっていないですね、二、三年ぐらい前に笑い飯は関西ローカルの深夜バラエティで司会をさせられたり、お昼の情報番組のロケやパネラーをやって、結果的に評価を大きく下げてしまって、大阪ではネタ番組以外のテレビであまり見かけなくなってしまいましたが、それでも大阪にいるとそういう番組しかないですからね、「ひな壇芸人」的なポジションも、いわゆる「空気を読めない」型の芸人である笑い飯には厳しい。東京だったらまだこういう荒馬を乗りこなせる司会者や番組スタッフはいるんでしょうが……。大阪のこの手の番組の司会者の力量不足というのも、笑い飯が活躍出来ない要因ではある。
しかし笑い飯のテレビ戦略みたいなものが、2005年前後ぐらいに完全に失敗してしまったわけですが、同じ轍をジャルジャルで冒さないかという心配があるんですよね、テレビで売れるには司会的なことが出来ないといけないし、関西にいたら特にパネラー的なことやレポーターも出来ないと、テレビ露出は望めないわけですが、それでも良いじゃないか、ジャルジャルは質の高いコントを沢山やっていて、コントライブをすれば東京でも大阪でもお客さんが入っているんだから、それこそ西のラーメンズ的な戦略を取ることは可能だし、ファンの多くもそれを期待していると思うんですが、「ヨシモト∞」で何組か出ていても、MCをさせられている事を見ても、一部かも知れないけど吉本の人の中にも、そっち方面でジャルジャルを育てたいという希望は捨て切れていない人がいるようで怖い。
NON STYLEについては、彼ら自身の能力の評価に対しては、今年に入って再三しているので、ここでは繰り返しませんが、こういう所に劇場代表で呼ばれない所に、NON STYLEって大阪の関係者から、やっぱりそんなに高い評価得ていないんじゃないか？という疑念がまた顔を出してくるんですよね、大阪でレギュラー番組増えていると言っても、いわゆるお笑いの最前線みたいな番組はないし、本来ならば「この先吉本を背負っていくコンビです」というお披露目を、もっとさんまさんや紳助さん、ダウンタウンの前でさせてあげるポジションにいるはずなんですが。
だからいまのノンスタの状況って、大阪時代のナイナイと物凄く被るんですよね、笑い飯と千鳥が千原兄弟やジャリズムとしたら、ノンスタが完全にナイナイですよね、人気もあるしバラエティ向きだし、お笑いの賞レースなんかでは評価高いのに、大阪の現場の関係者や芸人仲間の評価が低い。それに釣られて「自分はマニアックに見ている」と思いたいファンには目の敵にされる。
最後のファンの話は、もうその通りですねとしか言えないというか、おそらく色んな人にインタビューして、一番まともな使えるVTRですら、あれだったんだと思いますよ（笑）。お笑いオタクみたいになっている客と、ミーハーでキャアキャアいうファンの対立というのは、ダウンタウンが東京に去った後ぐらいから、ずっと大阪の若手の劇場では燻っている事だし、ミーハーでキャアキャア言ってた客が、年取ってお局様化していく過程で、ミーハー攻撃側になったりするから、タチの悪い事にどんどんなっていくんですが、でもある芸人さんが言ってましたが、若手のお笑いの劇場に通うという趣味は、ある程度の年齢が来たら卒業すべき趣味なんだろうなとは思う、どうしても卒業出来ないのなら、あくまでそこが若者文化の場所であり、自分たちの方が異物になっているゲストであるというのを、認識しておくべき何でしょうね。
それとは別にお笑いマニアみたいな人が、アイドル人気な芸人やそういうファンを批判するというのも、もう止めといた方が良いと思う、ダウンタウンや千原兄弟の大阪でのブームの時だって、大ブームの中心はあくまでもアイドル人気で応援していた人たちだったけど、お笑いマニアの高い評価もあったわけで、これは漫才ブームもそうだったはずで、決してアイドル人気とお笑いマニア人気というのは相反する価値観ではないですよね、またマいまの大阪だと、一般ウケをしている芸人とミーハーファンよりも、マニアなファンとマニアックな芸人の関係性の方が、よっぽどミーハーなアイドル人気のような関係性になっていないか？と思う事も多いし。
しかしこのままミーハーとマニアの対立というのが続いた場合、それを収める事もできなければ、分離させてしまう事も出来ないのなら、答えは一つのような気はしています。お笑い界の偉大な大御所の言葉でそれを表したい。
「ミーハーこそ真実だ」（by.明石家さんま）