岡田斗司夫の「世界征服宣言」 # 03 : GyaO

33分頃からのお笑いブーム論が面白い、以前から自分は「体育会系の吉本、文化系の松竹」という見方をしていたし、吉本系の芸人さんやスタッフさんが、松竹芸人の緩さとかを揶揄するようなニュアンスの話をするときというのは、かなり体育会系の正義に則っているなとか思いながらも、持論の踏み込みの甘さも感じていたんですが、そうか体育会系の向こうにヤンキー系という文化圏があるのか、それは凄い分かる気がします。いまの吉本系の芸人が中心に内輪乗りでワイワイワチャワチャやっている番組というのは、学校の男子の仲良さそうな空気、体育会系やヤンキー系男子の遊びを再現する方向で、現在のバラエティで若手カテゴリの芸人だけで構成されている番組は作られているから、そりゃアメリカザリガニが現在のお笑いブームと言われている中で、目立たない存在になるのも必然的かなと思いました。
昨日たまたま「BSアニメ夜話」のアメザリがゲストの回のビデオを貸して貰って見たばかりだったので、この辺の話は凄く分かりやすかったし、アメザリは凄いなと改めて思いました。別にアメザリがいまテレビの第一線から消えているのは、本人達の力が落ちたということではなく、単に今のテレビバラエティの流行がアメザリとは別ベクトルに向いてるだけというのを再確認しました。だからいまは漫才とかファミ通のDVDとか頑張っていれば、バラエティ番組のスタイルの流行なんてものは、凄い流れが速ければ、真逆の方向にベクトルが動くことが多いので、文化系芸人が活躍しやすいバラエティの流れが起きるのを、待っていたら普通に再浮上できると思いました。しかしアメザリというよりは、松竹の傾向でもあるんですけどね、体育会系より文化系芸人が多いというのは、でもこれは大阪の二大事務所というより、大阪には実質この二つしかない状況にあって、文化圏の違いで綺麗に分かれていくというのは、自然なことだと思います。
ただ誤解してはいけないのは、この体育会系、ヤンキー系というのと、文化系の分け方というのは、実際にスポーツやっていたとか、趣味の内容の違いではないんですよね、水道橋博士が格闘技が好き、身体鍛えるのが趣味でも、「自分は文化系」というように、土田さんや品川さんが「趣味・ガンダム」でもその好きな方向性が、体育会系、ヤンキー系と指摘されているように、スポーツが好きな文化系の人という分野もある。
そう考えると、やっぱり吉本は体育会系の人が多くて、松竹は文化系の人が中心になっているし、いま吉本でも頭打ちとは言わないけど、このお笑いブームにあって、何となく出られていない人というのは、文化系の人が多い気がするのは、たまたま今の状況が体育会系文化圏の芸人さんが求められているということだけだと思います。
実際によゐこアメザリのゲーム番組とか、吉本だけどサッカー好きというのをアピールした途端に、地上波通り越して一気にスカパー!のスポーツ専門チャンネルで、サッカー番組の司会や実況やっている平畠さんみたいな需要が、広がっているというのは、芽は吹き始めていると言うことだと思います。
これ実はいまアクセスが凄いことになっている「素人イジリと芸人の空気」の話にも繋げること出来るんだけど、今日はとりあえずここまでにしておきます。いやでもアメザリはいまのお笑いブームは、東京の「劇場にお笑いのライブを見に行く」という柱と「東京の吉本芸人中心の体育会系ヤンキー文化のバラエティ番組」という二本柱が中心で、その周りに色んなものが集まっているという形だと思うけど、その一角である吉本ブームと言ってもいいようなお笑いブームの形が、岡田さんが言うように崩れたら、アメザリが活躍出来るような傾向の番組というのは増えてくると、僕は改めて考えました。

キーワード検索“アメリカザリガニのキカイノカラダ” : ニコニコ動画(RC)

だからアメザリはいまはこういう番組で、力を発揮して時が来るのを待っていてください(笑)。