ビートたけしとフライデー事件(4)

確かにこの事件以降、テレビのワイドショーでは写真週刊誌ほど、プライベートに踏み込みすぎるような報道や、不確かな芸能ニュースを流すのは、無くなりはしなかったけど、大きく減った印象はありました。
また事件直後の世論が「たけしも悪いが、フライデーも悪い」になり、テレビなどでフライデー編集部や講談社の人間が、かなり調子に乗った姿を晒したのを受けて、「たけしも悪いが、フライデーはもっと悪い」という風潮にも当時なりかけていた時期もあったように覚えています。ただこの事件において、ビートたけしに対して向けられた批判よりも、多くの批判が写真週刊誌全般はもちろん、テレビ局などのマスコミ全体に向けられたのは、当時のマスコミ関係者には相当予想外のショックなことであろうと思う一方で、この事件を何の教訓にも活かせないまま現在に至っていて、国民全体にマスコミに対する不信が増幅して、「言論・出版の自由がおびやかされ、人権が踏みつけられる事態」というのを膨らませ続けている。
またテレビ局がビートたけしの復帰について、拙速とも思える判断をしたのも、現在の多くのテレビ局関係のトラブルに類似の問題を見ることが出来て、結局あの頃から対して変わっていない、むしろ酷くなっているという気持ちは強いです。
てれびのスキマ