baseよしもと「ビーニ・ビーコードライブ」

M-1から流れてきた客が多いとはいえ、ローソンチケットはもちろん、芸人さんの手売りもほぼ全員の分がかなり早い段階で売り切れ、開演直前におっとり刀でやってきた芸人さんの持っていた分もあっという間に売り切れて、過去のビーニのビーコードライブでは、なかなかここまで入ることは少ないのではという客入りでした。
会場の時に配られたアンケートの今日の演者のリストの中に、青空の名前がなかったのですが、劇場前の手売もしていたのでおかしいなと思っていたんですが、単純に記入漏れだったらしい。嫌がらせじゃなきゃ良いんですがねえ。

ベリー・ベリー 漫才「ダジャレ」

漫才としてもそうですが、個々のボケの大喜利的な発想も凄く完成度が高い、以前のボケ・ツッコミの担当のほうが好きという人は依然多いのですが、河中さんはボケてる方が似合うというか、本質的にボケの人なんだなと思うように僕はなっているので、これで正解だったと思います。

天竺鼠 漫才「栃木」

川原さんがいつものようにヤクザチックなメガネで登場、そういえば天竺鼠の漫才を見るのは自分はこれが初めて、最もこのスタイルの漫才は前からやっているのは知ってはいたんですが、明日のM-1・一回戦に向けて漫才をかけてきました。天竺鼠らしい、キャラに入った漫才というより、漫才という題材のコントという印象で、面白いけどちょっと冗長な印象もあったんですが、このネタについては翌日のM-1予選で真価を発揮することになります。もちろんこの日もトップクラスの受け方でした。

ロデオボックス コント「強力な接着剤の研究発表」

ネタ的には普通に面白いレベルだったと思うんですが、演技力が素晴らしく、どうしてこの人たちがビーイチから落ちたのか改めて不思議で仕方ありません。まあビーニのお客さんには愛されてるように思うし、よほどのサプライズが無い限りは一ヶ月で返り咲けるとは思うのですが、それにしても最近千日前のダ・オーレの前の交差点に、いつ行っても来月の単独のチケットを大量に持って手売りしているロデオボックスを見るんですが、あれはよっぽど売れていないんだろうなあ、是非とも面白いのでみなさん千日前でロデオボックス見かけたら単独のチケット買ってあげてください。

とろサーモン 漫才「スカシ漫才II」

久保田さんが後半に一人で喋りまくる方は、今後「スカス漫才II」と呼ぶことにします(笑)。このパターンで今年のM-1という人は多いけど、ちょっとこのネタは二回目以降が衝撃度が薄いように思うので、僕は思いきってとろサーモンは今年のM-1の予想からははずしたいと思います。

プラスマイナス 漫才「犬を飼いたい子供」

ゲンセキ」で押していた岩橋さんが泣き崩れるパターンではなく、とにかくハイテンション漫才、一見さんも多かった今日の客層を考えても、この日一番の受け方でした。同行のお笑いライブは今日が初めてという方も、ここまでが特に面白かったということでした。

Span! コント「漫才師が占い師に相談」

コンビの解散を相方に告げられたマコトさんが、水本さんの扮する占い師に相談するというネタ、いつもとボケツッコミが逆のような感じでしたが、まあここはそんなにボケとツッコミの役割分担は元々はっきりしていないですけどね、「バナナマン」の下りは最高。

ソラシド コント「チャップリン

いや一応受けていましたよ、ただ今回のメンバーで最も長くビーイチにもいて、それ以前のシステムの頃からも上の方にいたコンビが、このレベルのネタやってほしくないなあ、おそらく物凄く好みが分かれるネタだったと思うので、ハマッた人は物凄く面白かったと思うのですが、今回の他の11組と比較したときに、客受けも含めてちょっと落ちるという印象を受けてしまったのは正直厳しい。このままだと年内までにビーサン降格ありえるよ、ここは、特に今月はビーサンからのビーニバトルに上がった面子が強力だから、下手したら今月ヤバイんだけど、自分たちの単独ライブの次の日のビーニバトルで降格している場合じゃないので、むしろ自分たちの単独ライブで良い形をつかんで、ビーニバトルに良い気持ちで挑めるようにしてほしいですが、チケット売れてるのかなあ、とりあえずファンの方々は暗い気持ちでビーニバトルにということにはさせないようにしてあげてほしいです。

マラドーナ 漫才「校歌」

いつもの感じのネタでした。ただこのパターンなら他に良いネタここは沢山ありますね、これが勝負ネタというのならヤバイけど、そうじゃないだろうから問題なし、普通のネタでこの水準にあるのは向上の証。

ブロンクス 漫才「居酒屋の大将」

相方の嫌なところを言い合う掴みから、居酒屋の大将になりたいという漫才コントに、正直ここ二、三ヶ月でブロンクスのことを大いに見直してきています。何とか上がれるようなネタを一発作ってきてほしいです。

青空 漫才「動物園」

アンケートに名前がなかったのは、12番目だったからつい抜けたのかなと思っていたのに、このタイミングで登場ですよ、ホンマにワザとちゃうんだろうなあ(苦笑)。
しかしそのアンケートに名前がなかったことを逆手にとって見事な掴み、その後は「動物園にデートに行きたい」「動物園より甲子園やろ」といういつもの展開です(笑)。まあ細かいネタの内容については触れないんですが、今回の青空のネタを見ながら思ったのは、昔マンガ夜話で『野球ファンは幸せだ、どの漫画誌を読んでも絶対に野球マンガは載せる枠がある』という話をしていたのですが、それって野球ファンが当たり前のことすぎて実感出来ていない幸せだと思うのですが、同様に青空のような漫才コンビがいるのは、野球ファンは本当に幸せだと思う、ここまでマニアックに面白いことを野球でやってくれるなんてことは、野球ファンは物凄く贅沢な幸せな人たちだと思うのですが、残念ながらほとんどの野球ファンはまだ青空の存在に気付いていないんですよね、人気が落ちてきているといっても、まだまだ野球の情報は巷にあふれているわけで、二次情報とか野球を題材にした別のもので楽しむというところまで、アンテナを伸ばす必要がないんでしょうね、だから思いっきり逆説になりますが、青空のことを全ての野球ファンに見つけて貰うためには、もうちょっと野球の人気が低下してくれたほうが良いのかもしれない(笑)。
実際にこれと同じぐらいマニアックなことを、他のスポーツでやったら飛びついてくるコアなファンはいくらでもいると思うし、青空とかストリークや(解散した)チャイルドマシーンぐらいに技術があれば、どんなにマニアックなことをやっていても、相手に楽しもうとする気持ちがあれば、相手が元ネタを知らなくても笑いを取ることは出来ると思う、大体が漫才のネタを野球に絞るだけで相当にマニアックなんだから、野球の中でのマニアックかそうでないかなんてことは小さいことだと思うんですけどね、だからビーイチに残るためにいま分かりやすいところ分かりやすいところにネタがいってるストリークよりも、ビーイチに上がれなくても良いというぐらいの勢いで、志の高いことをやっている青空の方が、いまはストリークの方が良くても将来的には凄く差が出てしまうと思います。
青空に限らず、「着いて来れる奴だけ着いて来い!」の姿勢でやっているコンビのほうが、絶対に将来に向けて大きな糧を得ていると思うし、この辺はいまビーイチとビーニでは特に物凄くはっきり分かれていますね。
でもストリークはじめ、一部のbaseの人たちが、いまの自分のステージに残留することだけに集中しているのは、やっぱりちょっと問題あると思うので、ビーコードシステムは改善するか、baseのいまのシステム以外にも大阪の若手が出る場というのは必要ではないでしょうか、実際にいまビーニ、ビーサンにいて単独やったら絶対にお客さんはいる人たちが単独公演を打てないというのも無駄というか不健全な上に不効率ですね。

ミサイルマン 漫才「ジャンケン」

あれヤバイどんなネタ覚えてない、自分の中のミサイルマンのネタの中では面白い方という印象だったのに、まあその程度だったと言ってしまえばそれまでなんでしょうが。

ジャルジャル コント「家庭教師と屁が止まらない生徒」

もう設定書いて、これをジャルジャルがやると書いただけで内容想像できるでしょう(笑)。ここもどっちかというと、上に上がることよりもやりたいことをとにかくやるという事に集中している感じですね、結構いまの支配人のお気に入りがビーニに固まっていて、単独公演を打てないというのは、結構皮肉ですね。
しかし今はビーニにいま勢いのある人が固まっているというか、とにかく攻めないといけない、もしくは攻めすぎている結果上がれていないというコンビがずらっと並んでいるので、どうしてもシステム的に守りに入らないと生き残れないビーイチよりも、ビーニの方が面白いというのは分かります。ガンガンライブもいつも同じ面子であんまり見に行く気にはなれないしなあ、ビーニとビーサンの昇降格に関してだけは機能しているんじゃないかな?