アジアカップのノルマはベスト4か?

最初はケットさん「アジアカップにおける私的基準」のほうをタイトルのリンク先にしようかと思いましたが、いたさんのエントリーの方が僕の考えに近かったので、一応そちらをメインにします。
大会のノルマということについて正直いって解任を望む人にとっては、声高に解任を叫ぶ基準としてそれを設置するのは分かるのですが、『このノルマをクリアすれば、解任を唱えることはやめる』なんていう考えが出てくるのには、大いに疑問があります。
だってアジアカップで優勝なりベスト4なりという成績を収めたとしても、アジアカップのすぐ後にあるアウェーのインド戦で大失態をやらかせば、一気に意味が無くなるんですから、現時点で『ここまでやったら解任論は唱えない』なんて基準を設けることに意味があるとは全く思えないです。解任に対してはノルマを設けるのに、継続についてはノルマを設けないというのは不平等だという声もあるかも知れませんが、それが監督という仕事だと思うのですが。
トルシエ監督だって解任論が出たときに一つのノルマをクリアしたからといって、それで解任論が収まったわけではなく、ハッサン国王杯アジアカップ、コンフェデと次から次へと来る新しいハードルを乗り越え続けたからこそ徐々に支持者を広げていったわけで、とりあえずこのハードルを越えたら次の更新までは猶予というような表現はするべきではないと思います。
それにジーコに関しては、結果ではなく過程の拙さというのが解任論者の核である以上、目先の結果は関係ないというのが僕の取る立場です。
怪我人や病人を平気で使い、そのことに対して自覚も反省もない姿勢を見せ続けているという一点だけで、自分はジーコは日本代表監督にはふさわしくないと思います。山のような怪我人、病人と引き替えにしてまでカップを得たいとは自分は思えません。
もしジーコにノルマを設定するのなら、自分は怪我人や病人への対応、選手交代やスタメンの設定の仕方にそれをおきたいです。成績のノルマは川淵さんや田嶋さんが考え設定する問題だと思います。それを川淵さんがしないというのは、川淵さんの方の問題だと思います。
ただケットさんのエントリーに関しては、J-KETやJ-NETが荒れてほしくないという考えやそちらを気にしての発言というような気もするのですが、ケットさんのことを世間では「アマチュアサッカーライター」とか「カリスマネットライター」的に見がちですが、ケットさん本人の中ではJ-KETなど「サッカーコミュニティのコンダクター」というほうがプライオリティが高くて、それを前提にした発言が多いような気がするので、「サッカージャーナリズム」的な視点をぶつけ合いたいという人達からすれば不満だろうなと思いますが。