野球界はフロント、オーナーの労害が言われていますが……

ある程度年長の人はファンもこの程度の見識でこの件を笑い話にしていまう訳で、いやさくまさんを引き合いに出すのは、堤さんを尊敬して止まないプロ野球ファンがどういう考えなのかと思って注意深く見ていたこともあったのですが*1、ただ昨日のプロ野球ニュースの関根さん*2や、今週の週刊プレイボーイの江夏さんのコラムとか読んでも、うちの父親や父親と同世代の人たちの話し聞いていても、正直言ってあんまり危機感感じない*3。マスコミやネットなどを幅広く見ていても騒いでいるのは上限で40代後半という感じです。*4
プロ野球がある意味オーナー企業の持ち物であるという前提を疑っていない感じと、プロ野球がなくなる訳がないという危機感の無さがある程度の世代より上の人には、ファンやOBの側にもあるという問題が、この問題の根本的な病巣のような気がするのですが、結構ナベツネとか近鉄の社長が行ってることを「当たり前のこと」とか「仕方ないこと」と思っている人達はある程度より上の世代、というより野球ファンの主要世代には多いんじゃないでしょうか?
いまの50代以上って、不買運動とかおこしても、あんまり足並み揃えてくれそうにないし、そういう我慢出来ない人達のように思ってしまうんだよなあ。
このさくまあきらさんの発言は結構ファンの側の根深いものを露呈して気がするんですよね、実際に近鉄オリックスからウェーバーでどんな選手が取れるか楽しみと言っていた巨人ファン、阪神ファンの方もどうもいるらしいですし……。*5
あとなんか流れていく状況を受け入れることは正しいこと、それが理不尽なことであっても社会とはそういうものなんだから受け入れるのが美徳という感性があるのかなあ? という不思議な気持ちです。でもそう考えないと理解出来ないんだよなあ……。

*1:さくまあきらさんの本音が別の所にあったとしても、あれだけの著名人が公に発言したことの字面のほうがインパクトのほうが重要だと思うので、そういう趣旨の反論はあるかもしれませんが、正直受け付けたくないですね。さくまさんはお笑いが本芸だから本音を隠して飛躍した話しにしているというようなフォローはあるかもしれませんが、じゃあいまこのタイミングでそれをやるのは空気読めてないという批判が加わるだけだと思います。

*2:関西アレ野球ニュース2004年7月7日参照

*3:もはやペナントも糞もないという考えにまではある程度世代上の人はチーム消滅の当該チームのファンですら至っていないように見えるんですよねえ……。

*4:とりあえずOBの方には質の高い野球さえすればファンは後から勝手に付いてくる幻想があるのが問題だと思います。もちろんそれも大事ですが、それだけではない。

*5:例えば鹿島アントラーズジュビロ磐田が潰れることになり、チーム母体は近くのチームに吸収されますが、主力選手を雇う金は吸収先にないので、Jリーグの他チームにドナドナされます、ということにもしなったときに他チームのサポが冗談でも上がいなくなって順位が上がるとか、誰々がうちに来るかもなんていううなこと、ギャクでも許されないと思うのですが、12球団が共存路線のプロ野球でファンが洒落でもこういう発言がファンから出てくるのは相当根深い問題を抱えてると断言して良いんじゃないでしょうか?