『爆笑レッドカーペット』2009年3月18日放送分

とりあえず今回はナイツがトップバッターではなかったですね(笑)、ゆってぃは前回はコラボだけとはいえ、二週連続の出演となりました。もう完全に普通に面白いピン芸人という扱いになりましたね、実際にR-1準決勝でも爆笑取っていたらしいですが、元々よく見たらそんなに色眼鏡で見るような芸風ではなかったですね。なんか「エンタ芸」みたいな括り方を、僕たちお笑いファンの方が気にしすぎなのかも知れない。波田陽区とかゆってぃって実はお笑い的には正統なんだと最近気付いた。
ナイツはリターンズから思いましたが、適当さに対する磨きのかかり方が素晴らしいですね、この路線が十年後、二十年後にどこまでの名人芸となっていくんだろうか、塙が適当に適当な事を言ってるだけ、というのが芸として光り輝く日は近いでしょう。アームストロングはなんか東京吉本のカリカ以後という流れの一つ、という風にしか思えないんですよねえ、あんまり高評価の理由が分からない。
バカリズムはR-1決勝で見たときよりも、このペースでさくさくといった方が、このネタは面白いんじゃないだろうか? という風に思ってしまいました。あとバカリズムの現在のブレイクは、こういうネタを量産できる強みだと思うので、量産化を求められるのは必然でしょう。むしろそれに応える事が出来るようになったから、バカリズムの今がある。やっぱり大衆芸能、大衆文化は、量産の要求に応えられるか? というのは最大の評価ファクターだと思うから、そこはもうバカリズムは要求されるべき立場ですよ、是非とも47都道府県をまずやって、市町村とか島とか国とか、アメリカ50州とか、どんどん持ってください。ゴンゾーは悪くないし、面白いと思うけど、一度見たらもう良いかなあ、まあでもレッドカーペット賞なのは悪くないかな、だってこれじゃなかったらアームストロングだったと思うから今日の流れだと(笑)、品川庄司は僕はM-1で四位になった頃から、既にテレビで若手芸人という感じでネタしているのに違和感あったので、もうここは劇場で10分とか20分の舞台だけする方向に、漫才師としては完全に移行するべきだと思う、とりあえず自分の中で2005年のM-1品川庄司が、チュートリアルを上回ったというのが、M-1史上一番の不思議採点です。この年は他にも色々と違和感あって、自分の中ではダート変更になった年という印象だったりします、ひでえこと言い過ぎだ(笑)。
フルーツポンチはこのネタレッカペで前もやってなかった? 『スリーシアター』の記憶とごっちゃになっているだけ? 赤いプルトニウムU字工事とのコラボ要員として、この番組に呼ばれたとばかり思っていたんですが、ちっともコラボやらないですね、じらすなあ(笑)。まあでもコラボネタ作るのも、難しいといえば難しいか、それなら交互に出して対決風にするとか、色々とあると思うんだけどなあ、まだまだやらないか(笑)。
アジアンって初だったんだ、じゃあ友近の悪ふざけに付き合わさせられた方が、アジアンとして出るより先だったんだ。このあとに出てくる銀シャリもそうでしたし、先週のオンバトの感想で書いた鎌鼬もそうですが、キャラとかネタの方向性が二転三転しているのを、芸人に優しいタイプのファン層は、「色々な可能性を試している」とか「多様性を示している」として評価しているけど、これって単に自分たちの売りが分かっていない、ということなんじゃないかなあ? 実際、普通にお笑い好きぐらいの人は、そんな芸人に多様性なんて求めていなくて、「この人といえばこれ!」みたいな強いイメージを一番必要していると思うんですよ。そう考えたときにアジアンの、馬場園が巧い事言うのを前面に推している時期、隅田のブサイクを推している時期、そして馬場園の悪口女番長なキャラを推している時期、これが短い間隔で細かくぶれすぎているから、お客さんが「アジアンといえばこれ!」みたいなイメージを掴み切れていないのが、アジアンがもう一つ上に行けない理由だと思う。とにかくアジアンは馬場園のキャラ設定が不安定すぎる、鎌鼬は二人の関係性がブレ過ぎだし、銀シャリはネタの方向性があっちこっちに行きすぎている、まず一つ何かで大きな印象を与えるまでは、一つこれが自分たちの世間に対する名刺だというネタやキャラを、しっかり見極めるところから始めないと、それはさんまも松本人志も言ってる事だけど、そこを見極められないというのは、一番悲しい形の売れない理由だと思うのです。
フレンチブルドック、おしどり、こまつ、テツandトモ暁照夫・光夫横山ホットブラザーズ、やっぱり演芸番組って、鳴り物やる人が一組ぐらいいると落ち着きが良いよね(笑)、演芸番組として全体の構成が締まります。もう中学生は呼び込みの段階で、黄色い歓声が飛ぶ異様なことに、いよいよなって参りました(笑)。ネタがどんどん何でもありになっていき、その割に小道具がどんどん無駄に凝りだすという、ある意味でヤバイことになっています。そしてさっきも少し触れた銀シャリですが、どうして大阪の若手漫才師は迷走すると、初代・Wヤングの「ダジャレ漫才」の方向に無意識の内に突っ走るんだろうか? まあアジアン、銀シャリが大阪の病なら、その後に出てきたジャングルポケットやアームストロングは立派な東京の病に罹っているんですが。
そんなことを思っていたときに、阿佐ヶ谷姉妹が出てきて(笑)、もう参りました。いやもう絶対に無理だろうけど、いつかM-1でこの人達は決勝に残して欲しい。オリジナリティを芸人に求めるのなら、これ以上のオリジナリティはないでしょう。ゆってぃ、フレンチブルドック、もう中学生、阿佐ヶ谷姉妹、それぞれこの人達しかできない、素晴らしい個性とこだわりがあるわけで、王道とかキャラに頼らない、流行に流されないとか良いながら、大量生産の無印良品、ショップブランドになっている連中と、どちらが本物なのか? という風にどうしても思っちゃうよ。
我が家にナイツの塙が混じるコラボは、先週の予告で見て期待値高かったんですが、物凄い肩すかしでした(笑)。というか谷田部の役じゃなくて、塙を杉山の役にして、暴走すればいいのになあと、もったいなく思ってしまいました。練習してまでやる悪ふざけではなかった(笑)。
あと本編とコラボのCOWCOWを見て、改めてCOWCOWが昔と全く変わらない芸風にもかかわらず、昔は売れなくて、いまブレイクの兆しを魅せていることを考えると、あのネタって若い子がやっても面白くなくて、オッサンがやったら面白いネタだっんただな、という発見がありました(笑)。実際にいまの二人がやった方が、同じネタでもしっくり来る事が多いんですよね、これはアメザリにも言えるんですが、アメザリCOWCOWはオッサンになったおかげで、キャラが付いてネタに広がりが出てきた。

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