現代における名跡制度

堀井憲一郎『落語の国からのぞいてみれば』感想 - 【B面】犬にかぶらせろ!

今の時代は映像や音声で芸を残すことが出来る、昔は名人の芸を形として残すことが出来なかったから、名前を残していたということを考えれば、あくまで噂だけれど、笑福亭仁鶴桂三枝というテレビ時代における落語家のタレント化に先駆けとなった二人が、大名跡を継ぐことを拒否して、それぞれ「一代仁鶴」「一代三枝」に拘ったという事例は、非常に現代的なテーマといえる事例でしょう。

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そう考えれば春風亭小朝も「一代小朝」の方が、しっくり来るタイプの落語家であることは確かなんですけどね、ただ仁鶴さんや三枝さんとはその役割、また上方落語界と東京の落語界の違いというのも考えれば、そんな簡単な話ではないですが、でもこぶ平正蔵襲名っていうのは失敗だったと思うんだけどなあ、ただ伝統は大事にする思いはあるけれど、「自分で大きくした名前を手放したくない」という考えは、世代的に小朝さんぐらいの世代にはあるような気がする。
それにしても軽く書いているのかも知れないけれど、「鶴瓶松鶴」なんてことは書いちゃいけないよなあ、上方落語界の状況には精通されていないだけかも知れないのか、分かっていってネタとして語っているだけなのかも知れませんが。