このクラスの競走馬をどこまで語り継いでいけるか
僕が競馬を始めた頃は、少し上の世代の競馬ライターとか評論家は、とにかくマティリアルとビンゴカンタを語りたがっていた。当時はその気持ちというのは、分かったような、分からないような感じで聞いていたけど、自分がその頃の人たちと、年齢や競馬歴が近くなってくると、その気持ちも少し分かるようになってきたし、そういう事を伝えるということを、いよいよオグリキャップ以降の競馬ファンがサボってきたのが、大きなツケになっているような気がしている。これは世代論としては、競馬に限らない話なのかも知れないですが。
そんなこんなで記録より記憶に残る馬シリーズ、一発目はマティリアルです。この辺はリアルタイムで見ていない世代でも、とにかく上の世代がやたらと語っていたし、こういう映像ソフトでも紹介されてきて、後世にこの記憶を記録に残したいと思っていた、先人達の心意気を感じます。
【競馬】マティリアル 88年スプリングステークス‐ニコニコ動画(SP1)
今見たら追い込みというよりは、大まくりという感じ。このレースで、追い込みのイメージが強くなりすぎたのが、この馬の大成を阻まれたかもというのは、最後のレースの京王杯オータムハンデの先行する競馬を見ているから、後付で言える事です。
白線の内がわ - 先週の競馬
僕の中でも、この水上学の「ホクトスルタンが勝つような歴史的な天皇賞で、馬券を外したくない」というコメントは、氏の評価を自分の中で大きく上げる事になったけど、このマインドがどこまで共有されていくのかという、恐怖とまで言うのは大げさな感情というのも、同時に感じてしまいました。
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