「R-1ぐらんぷり2008」感想テレビ観戦版

という事で一夜明けて、テレビ鑑賞した方の感想です。ライブで見るとは全然違う感想になって、感動がありました。

COWCOW山田よし フリップ漫談「吾郎さんと一緒」

前々からお笑いはテレビで見るより、ライブで見た方が面白いというのは、「生で見ると粗が見えにくい、テレビは粗が目立つ」という所が多々あると考えていましたが、これは正にそれだったなあ、生で見たらあんなに面白かったのに、雑なネタにしか見えないのがビックリです。スタジオの客は笑い足してるのかというぐらい笑っていますが、実際にこれだけ笑っていました。というか僕も笑っていました。いやーこれはテレビで見ていたら、なんでスタジオこんなに笑っているか分かんないでしょう。それだけ会場が良い雰囲気だったんですよね、よしさんがネタする前に作られていた雰囲気が良かったし、これだけ平易な分かりやすいネタが、決勝の緊張感がそれでも残っていたあの空気を和らげてくれた。

世界のナベアツ 漫談「3の倍数の時にアホになる」

ここはテレビで見るのと、生で見るのではそんなに印象に差がなかった。ただテレビで見るより、会場で見た方が飽きるの早かったというか、分かりにくい部分を理解するのが大変だったような気がします。

中山功太 フリップ漫談「対義語」

二回目だったからか、テレビとライブの違いか分からないですが、被せる下りが一回目生で見たときは「効いていないな」ぐらいだったけど、今回テレビで見返すと、若干ハナに付くように感じてしまいました。この辺が昨日の現場感想で書いたコントだと良く出る部分だと思います。DJモンブランニートとか、お局様とかを演じたり、それに対してツッコミ台詞をいれたら、このイラっとする、ハナに付く、演技が凄いはまるだけに、やっぱり中山功太にフリップただ読みだけのネタはもったいないと改めて再確認しました。テレビで見ると台本を淡々とこなしているだけというのも目に付きました。ダンカンさんの審査コメントは、昨日の僕の感想の「理に落ちてる感じがする」というのを、凄く優しい言い回しに変換しただけですね。

なだぎ武 コント「文化祭出し物案」

生で見たときは、そんなにだったけど、テレビで見たらこれは優勝は納得だわ。なだぎさんは生で見るときはもっと小さい場所で、それ意外だったらテレビで細かい所までじっくり見れる所で見たいと思いました。しかしもう完全に今回のネタは、昔からなだぎさんがやってきたことの集大成で、かといって本人が変わらなかったわけでも決してなくて、スミス夫人が2丁目卒業させられてから、色々と苦しい時期もあったと思うんですが、そういうのが糧になっているというのが、なだぎさんと小浦さんは伝わってくる演技でした。

鳥居みゆき コント「まさこ」

テレビで見るとかなり緊張していたのが、現場で見るより伝わりますね、現場で見ているとあの世界観に丸め込まれる度合いが強かったから、あまり気付かなかった。二度目で冷静に見ている部分もあるとはいえ、いつもよりテンポや間がかなり悪くて、それは明らかに緊張から来ている。昨日は中山功太を千鳥型の失敗と書いたけど、鳥居みゆきPOISON GIRL BAND型の失敗していたんだなという風に感じました。声の出し方とかも大声の出し方のバランスが、いつもと違っていて緊張と気合い入りがあったことが分かるけど、この人の芸風ではそういうのを見せてしまってはダメなんでしょうね、受けたときにホッとしている表情も見えたし、ってどんなけ細かく見ているんだ、自分(笑)。
テレビで見ると「牛丼」の下りまで、会場があんまり受けていないみたいだったけど、あれは笑うの忘れて引き込まれていたのです。あそこできちんと考えているというのが分かりやすいネタを最後にしてくれて、現場のお客さん的には開放されたものがありました。本当に客席の老婦人で「これは笑って良いのか?」と不安な感じになっていた人が、あの下りで「あーこの人は笑って良いんだ」と安心して、今までの分も含めてはじけた所はあったと思う、あそこであんなに客席受けているのは、もしかしたら不思議だった人もいると思うんですが、鳥居みゆきの独特の空気に支配されていた人たちが、あそこで開放されたから必要以上に会場は受けていたと考えます。

あべこうじ 漫談「鼻毛」

会場で見たときと印象は変わりませんでしたね、最下位やブービーにならなかったのは、技術点と喋り一本の漫談スタイルへの審査員の敬意でしょう。それは八方さんの審査コメントにも出ていた。

芋洗坂係長 漫談「余興芸」

ネタ中に審査員は映して欲しくないけど、あの審査員がみんな立ち上がりかけた瞬間は、カメラ捉えていて欲しかったなあ(笑)。ここも面白かったことや、気になった所は現場とテレビで違いなかった。細かい所が目に行ってレベルの高さは再確認です。ミクシィの方のコメントで、なだぎさんが勝って係長が二位という結果は、アンタッチャブルが優勝して、南海キャンディーズが二位だった年と似た結果だと言ってた人がいたけど、確かにそんな位置づけかも知れない。過去のR-1は二位の人が大きく売れることはなかったけど、小浦さんはM-1での南海キャンディーズぐらいの売れ方ぐらいはありそうですしね。しかしテンション当時と比較した映像がYouTubeにも上がっているけど、どう見たって同一人物とは思えないよなあ(笑)。テンションの頃に田口さんにさせていたことが、自分で出来るように自分の風貌が追いついたというのが、本当に良く分かります(笑)。

土肥ポン太 コント「フリーマーケット

こちらもテレビと現場でほとんど印象に差は無しでした。しかし土肥さんの芸風やキャラクターを考えたら、中途半端にブービーよりも最下位になった方がおいしかったなあ。
テレビで見て印象が断トツに変わったのは、良い意味でなだぎさん、悪い意味ではよしさんで、あとは中山功太鳥居みゆきが過小修正という所でしょうか? それで相対的に世界のナベアツの自分内順位が上がって、ほとんど実際の順位と点数と同じ感想になりました。上三つ、下五つで分かれて、その中での順位は審査員が変われば入れ替わっていた可能性ある、点刻みでしたからね。

R-1ぐらんぷり2008 優勝者は、なだぎ武(ザ・プラン9) : R-1ぐらんぷり2008

実際に1位〜3位と4位〜8位は審査員が一人、一点刻みではなく、五点刻みを基本にしている人が入っていたら、大きく変わっていた可能性はありそうです。ただ3位と4位の間には差があったし、実際の点差は微少でも2位と3位の間にも数字以上の差はあったでしょうが。

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なだぎ武 徳井義実 バカリズム

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