日経新春杯に思うハンデ重賞への思い

【日経新春杯】〜レース後のコメント : ラジオNIKKEI 競馬実況HP

アドマイヤはアドマイヤでもモナークの方でした。しかしレース前のメンバーの段階から感じている人もいたでしょうが、終わってみればG3ぐらいのレベルのレースになってしまったわけで、ここを叩き台にして出てくるのはJRAのグレード見直し問題。

重賞格付けの見直しはあるのか? : CW馬なりにて歩む

まあ大体納得のレースが並んでいるでしょうか? フィリーズレビューはもう少し様子見ても良さそうな気もしますが、という所でこれを受けて殿下のエントリーです。

ハンデ重賞の格付けへの思い : 殿下執務室2.0 β1

とりあえずテイエムプリキュアの好走については、予兆があるような記事を書いていたスポニチが地味に良い仕事、おかげで複勝が取れました。
というプリキュアの話はしておいて、僕もどちらかというとハンデ重賞に対する郷愁みたいな話、というか僕や殿下よりも、もっと上の世代の人が本来はするべき話なんだろうけど、80年代ぐらいに出た競馬の文献を探っていると、「あなたの思うベストレース」みたいなアンケート上位に、例えばダート王・グレートセイカントウショウボーイとクライムカイザーが敗れた札幌記念とか、キタノカチドキが60キロを背負って、51キロのイットーを破った不良馬場のマイラーズCとか、そのレースで3着だったタニノチカラが63キロを背負って2着に2秒差以上勝ちというのが、結構普通にランクインしているんですよね、特にタニノチカラの63キロでの大差勝ちは、この前のレースで2着のハイセイコーに5馬身の差を付けて、有馬記念を圧勝しているのよりも、こちらを評価していた人も、東西の競馬が分離していた時代では、関西系の競馬文化人には結構いたような文献がありました。
グレード制導入前には、天皇賞が勝ち抜け制で一度勝つと出走が出来なかったというのもあって、いまのG1ぐらいの価値を与えられていた、八大競走以外のレースは春秋にやっている競馬場や競馬場跡地の名前が付いたハンデ戦などは、八大競走に準じる扱いを受けていて、その名残というのは残しておかないといけない気はします。だからG2という格を維持するのは悪くないんだけど、それでもこのレースで勝ったら6000万円も貰えるのはやり過ぎとも同時に思う(笑)。JRAは賞金の差額とグレードの格を会わせる必要はないんじやないかとは、前から思っている所です。別にステイヤーズSがG3だけど、賞金1億円とかにするとか、そういう路線の振興の方法はあると思っています。
そもそも東と西で競馬が分かれて行われていた頃とか、グレード制がなかった頃の趣というのは、完全に若い世代に対して断絶した伝わっていない伝統文化であり、他のことでも今の競馬って過去と現在の文化が断絶して久しい、もっと最近の事でも現在に伝わっていないものは沢山あるわけで、この辺は水上学さんとか、須田鷹雄さんに頑張ってもらいたいんですけどね、「昔は良かった」とただ言うだけではなく。
そういう意味では90年代ぐらいまでは、大川慶次郎杉本清井崎脩五郎といった人たちは、そういうことを少しでも繋げようという、執筆物や番組やってくれていたよなと思う、大川さんが亡くなって、杉本さんや井崎さんもそういう事しなくなったから、最近の人に伝わる言葉で昔語りが出来る人っていなくなってしまったというのは、やっぱり大きいかも知れない。
あとコメント欄にある「開催のメインレース」という概念は、やっぱり東西交流が盛んになったのと、G1に向けてというローテーションに競馬の体系が動いた事で、あやふやになってしまった所はありそう、夏のローカル開催とかはまだ分かりやすかったけど、それでも新しいG3が出来たり、距離体系に合わせてレースの内容が変わったりして、更に分かりにくくなってきたというのはありそう。
定量G3の話は少し話はずれるけど、その昔にステージチャンプとかゴーゴーゼットとかマイシンザンとかトロットサンダーとかが、容赦なくG1で除外対象になっていた頃に、G1のレースの同じ日に、全く同じコース、同じ距離で定量G3とか作ったら面白いんじゃないか? みたいなことを考えた時期はありました。