メイショウサムソンと石橋守と瀬戸口勉と松本好雄の第73回東京優駿

オグリキャップでお馴染みの辻本調教助手の姿もあります、厩務員さん、生産者さん、ここまでチームの働きみたいな事がクローズアップされるのもなかなかないですよね、去年のチーム・ディープインパクトも良いチームでしたが、この趣の違いはロートル競馬ファンにはたまらないです。しかし来年の瀬戸口先生の定年、この馬はどの厩舎が預かるんですか? これだけの馬を途中から預かるのは相当なプレッシャーになるでしょうが、瀬戸口勉先生から馬を譲られ、石橋守騎手を乗せ続けること、メイショウのオーナーとの付き合い……河内洋? 今回も河内厩舎は石橋騎手の為に、三頭も東京に遠征馬を出してそり全てに石橋騎手を乗せるサポート態勢、そして瀬戸口先生とはオグリキャップ降板の因縁を考えると、そうなったら物語の二章としては物凄い良いストーリーになりそうですが、どうなるでしょうか。
しかしオペラハウス×ダンシングブレーヴの血統を、「良血じゃない」という言い方する人がいるのは、相当に乱暴な意見だとは思いますが、それでも小倉デビュー、瀬戸口先生はもちろん厩舎全体からの信頼は厚いといっても、あくまで瀬戸口厩舎のエースは福永祐一であることを考えれば(そのエースの福永祐一は同厩のマルカシェンクに乗せている)、この馬自身の期待度というのは伺えるわけです、もともと若いうちから使い込むことで鍛えるタイプの先生ですし、未勝利脱出まで3戦かかったとはいえ、2歳の時点で7戦ですからね、この馬の可能性を信じて毎日調教を付けていた石橋守騎手の仕事の成果が結実したのは本当に競馬界の未来にとって素晴らしい栄光だったと言えます。
去年ランス・アームストロングマイヨ・ジョーヌを確実にした際のインタビューで、大事なことは「働くことだ、日々真面目に働くこと」と答えたというのが紹介されましたが、皐月賞の時にも僕は書きましたが、改めて石橋守の勝利は、去年のランスの言葉を思い出しました。直線は二度ぐらい「石橋っ!!」という声が出ました、アドマイヤメインを捉えてからレースが終わってからは、ただただその強さに感服していました。アドマイヤメイン柴田善臣騎手も東京の2400を逃げるとはこうするんだという最高の競馬、このダービーの価値を高める競馬でした。
馬券は五分前にウインズに入ったような状態だったので、単勝厚めと馬単万馬券になるところ二点とドリームパスポートの三点ほどだけにしました。アドマイヤメイン馬単で20倍も付くのかと、レース後少しだけ後悔したけど(笑)、的中馬券をそのままアイポッパー単勝に転がそうかと悩んだ末に止めたんで、もっと大きな後悔をしなくて済んだだけ良かったです(笑)。

最後になりましたが、ヴィクトリーランコイウタ同様に生命、競走生活に支障がない故障で良かったです。