M-1グランプリ2005 2回戦大阪会場1日目後半戦

前半戦ならびに中盤戦より続きます。ようやっと残り1/3です。

  • Kブロック

バルチック艦隊 合格

現役NSCコンビ、自分は見れていないのですが、1回戦の評判が高かったコンビ、「坊さんだらけの大運動会」というネタで、「お布施早貰い競走」や「檀家ころがし競走」「ハイスピード除霊バトル」などの面白フレーズが続々と飛び出し評判の高さが頷けました。ただこれは完全に個人的な好みですが、正直ここを準決勝に残すのなら、この合格した高校生コンビの皆さんの方が、自分の中では上かなと思います。あくまで個人的な好みですが。4-

ハスキーボイス

名探偵コナンのコントで「俺はコナンやるなら、おまえ毛利蘭をやってくれ」と言って、延々と回し蹴りの準備をさせるけど、回し蹴りのシーンを使わないで終わるというのを延々繰り返すネタでした。1+

やじろべえ

「転校生」と「岡山男」とメモに書いてありますが、内容全く思い出せないです。2

幕末運動会

名古屋吉本、「だるまさんが転んだ」のネタ、ツッコミの人が南キャンの山ちゃんの影響を強く受けていました。2+

西海岸's

クイズ、「間1」とか「㌧3」とかやる、baseでお馴染みのネタでした。流石にこのあたりの非漫才コンビは2回戦が壁になります。会場は笑ってましたけどね。3

少年ギャング

ホラー映画の怖がる声のオーディション、とにかく「エルム街の悪夢」と言いたいだけのネタ、baseで見たときは面白かったけど、さすがにこういう場で見ると、色々と甘さが目立ちました。2

  • Lブロック

オタマジャクソン

警察になりたいけど、中卒だからダメとかそういうネタでした。1+

ポンプライン

消化器のネタ、掴みで二人だけで最初、話を進行させて、ハミゴになってる一人が「参加させろや」みたいなトリオでありがちなことやってました。2-

サイレンスブライアン

ABCホールの1回戦で一番面白かったという評価も随所で聞いていて、僕はその時には会場に着いていなかったので楽しみにしていたのですが、「食べたくなるなるケンタッキー」「それマクドのCMや」とかスマッシュヒットのフレーズがいくつかあっただけに後半ダレたのは残念でした。3+

ゼミナールキッチン 合格

デートの練習みたいなネタだったと思うんですが、細かいことも大雑把な設定も全く覚えていないんですが、「人を殺さない奴はこんなジョン・レノン」という掴みで大爆笑取ってそのまま一気に突っ走りました。途中のデートのコントで女の子の役作りのために、「ひやごはんを食べ続ける」というところで中だるみを防ぎました。4

暁 合格

自衛隊漫才、山の怖さを教える。前半は真横で見ていた去年M-1で準決勝進出したOさんとKさんが、暁の漫才に関する分析みたいな話をしていたので、そっちに聞き耳立てることに集中していたので、ほとんどネタが入っていませんでした。しかも聞き耳立てていた方の話もほとんど聞けませんでした。「チャッカマンを持って行け」はこの日の会場大爆笑フレーズの一つでした。4

安田大サーカス 合格

ネタそのものはクロちゃんを団長やHIROくんが何かにつけて、どつきまわす突き飛ばしまくるというだけで、途中で安田団長の「今から森脇健児さんのネタしまーす」から始まり、オチにも使っていた所など、安田団長のセンス全開で大爆笑でしたし、横で見ていた芸人さんも「団長のポテンシャルだけでやっている」と絶賛していたのですが、確かにこの日の安田大サーカスは安田団長の貯金の利子だけでやっていて、それは物凄く面白かったのですが、ただこの後に出てきた中田なおきには「漫才下手になっている」と言われましたし、結果発表の際の審査員コメントでもレギュラーの時に書いたもう一組というのは、実は安田大サーカスだったんですが、「2回戦だからと手を抜いていた」と合格したのにも関わらず前田政二に酷評されていましたが、僕は大爆笑したけど、その感想も凄く分かるなと思いました。5 なんですが、ただこれは安田大サーカスにではなく、安田団長の才能に対する点数ですね。自分の才能の中にあるものだけで勝負すれば、ハマる人にはハマるけど、評価という意味で厳しく見る人がいるのは当然だと思います。このレギュラーと安田大サーカスの体たらくが週末の東京2回戦において、シード組が四組姿を消したシビアな基準を呼び起こしたんでしょうね。

  • Mブロック

浮世工房

桃太郎の設定でデブネタとかやってましたが、なんかごちゃごちゃとしていて分かりにくかったです。1+

ランチのジカン 合格

今日やたらとあった合コンの設定で、どっかで見たことあるようなネタばかりでしたが、安定した演技力で他の同設定ネタのコンビを苦しくしたのではないでしょうか。評価は下にしていますが、個人的な好みではバルチック艦隊より好きです。3+

ごったに劇場

和田アキ子の「古い日記」をブリッジに使うオバチャンコンビ、1回戦では会場を揺るがすほどウケていたけど、2回戦で周りのレベルが相対的に高くなるとさすがに埋もれます。ブリッジからネタにいく所の言い回しは好きです(笑)。2+

CRギンギラギン

お弁当箱の歌のネタでしたが、これは「アルプス一万尺」や「グーチョキパーで何つくろう」と同じぐらい手垢が既につきすぎている設定ですよね。2

なぎさ

相方の赤いスーツを「こんなポストみたいな奴連れてきてスミマセン」「ポストや!」という掴みは外れ知らず。ネタは温泉旅行のネタ。正直僕は1回戦で見たときに「これは落ちるかも」と思ったのですが、それに比べると良いデキだったからまあここは上がるかなと思っていたらまさかの不合格でした。来年がラストチャンスのコンビにとってここでの敗戦は、ビーニに上がれない現状を考えてもキツイ宣告になりそうです。この週末のビーサンバトルでも点数を集められなかったようですし、このコンビは安定した力を出せる割には、上のステージに上がるとあっさり格の差を見せてしまうのは悩ましいところです。ある程度この日は笑いを取っていましたが、印象度やキャリアを考えたときにこの程度のステージで埋没しているというのは、審査員が不合格の断を下すのは仕方ないことかも知れませんね、ここは吉本興業うめだ花月に移して、地方巡業の営業とかに路線を転換させることを考えてあげても良いのではないかなと思います。漫才の技術はあるんですから、それを使って食っていける適材適所の配置を考えてあげてほしいです。3

ひこーき雲

どっちが人間腐っているかという話から、バイオハザードのネタに行ったのですが、“バイオハザード”言うてるのにゲーム部分に入ると、バイオハザードではなく設定が完全にドラクエになっているんですよね、審査員にはその辺分からないかも知れないですが、その辺の設定に対する作り込みの甘さというのは、例え審査員がゲームやらなくて、バイオハザードドラクエも知らなくても、その辺の設定に対する作り込みの甘さというのは、何となく分かるもんなんですよね、正直この程度の練れていないネタを持って来たのはプロとして恥ずかしいと思います。2+

ボルトボルズ

カップリングパーティーの司会のバイトのネタ、途中で河口さんのピンネタのギャグが挟まっていたのはご愛敬と許して良いのかは悩むところです。3-

  • Nブロック

んねがていぶ

福岡予選で勝ち上がったアマチュアコンビ、野球部とか、「火垂るの墓」の節子とかのネタやってました。1-

オートバックス

というコンビ名だけど別にオートバックスの社員とかではないというアマチュアコンビ、1回戦なんで受かったのか不思議だったので、不合格は納得なんですが、ヘルスがどうだとか、生々しい下ネタ連発していたんですが、本来引くべき女性の観客が結構受けていて女の子はそんなに拒否反応しめす感じにならなかったんですが、逆に男の客が恥ずかしくなって笑えなくなっていたような気も若干しました(笑)。でもまあ金正日とか微妙なあたりの人をネタに使うのは、ある程度技量がないと無理だから止めた方が良いですね。2+

松本

baseやインディーズで活躍するコンビですが、兄弟コンビで“こうへい”という名前の人がいるというのが、同じブロックのママ・レンジと被ってるなとか、そういうこと考えて楽しんでいたぐらいのネタでした。「松本好平が動物園で飼われている」というネタでした。2

スイミー船

ストーカーのネタ、なんかこのコンビは良いときと悪いときの差があり過ぎるわ。1+

マシンガンズ

1回戦同様に椅子持参で悪い漫才師でしたが、ここまで散々飛び道具系の設定のコンビが大外ししていたのを見ている状況だった為に、設定に入った衣装を着込んで椅子を持参してきた段階で、お客さんがはっきりと拒否反応を示してしまいました。極悪連合と同じ日でネタ順番が後だったというのも多分に影響した感じですが、それは逆のことが先月のビーサンバトルでもあったので、それはおあいこではあるのですが、出番順が序盤だったら全然違った結果になっていたのではとも思わなくもないです。客の反応に後半お二人もだれてきている感じだったし、結果を聞くことなく会場から立ち去っていたのも仕方ないでしょうが、今回の結果とデキについては、マシンガンズは悪くない。3

ママ・レンジ 合格

生徒指導の先生、ビーサンバトルでも好調のネタ、さすがに2回戦で外すようなことはしません。4+

  • Oブロック

シャーピー戦威

ごめん全く覚えていない。1-

グランドスラム

なんか野球のネタやってた。1-

キンボン

男女コンビ、ミュージカル風の漫才をやってましたが、悪い空気を変えるまでは行かず、まあ東京ではもっと本格的なミュージカル風漫才をやる島田夫妻がいるわけですから、比較と言うことになるともう全くダメということになっていたでしょうけどね。1+

日刊ナンセンス 合格

1回戦でもやった「面白いか面白くないかお客さんに判断して貰う、“日刊ショートコント”」悪い空気を一気に変える素晴らしいショートコントで、これで合格しなきゃ嘘でしょうという内容でした。この日は仲間とファーストフードで色々と話をしたのですが、その最中にも二人でこのコンビのブリッジの「やや受け、やや受け、やや受けるショートコーントー♪」というブリッジは自然と二人とも口ずさみました。4-

That's That

このコンビもコンパネタ、コンパネタはもう良いよ、というか若手芸人の皆さんはみんなコンビをネタにしまくるぐらいコンパしているんでしょうが、それは他の芸人も同じなのでネタにして、こういう所で披露するのは他と比べて圧倒的に面白いという他者の評価を貰ってからにしましょう。名古屋に行ったのは都落ちと言われても仕方ないデキでしたが、古今東西の下りは少しだけ面白かった。3-

とろサーモン

久保田さんの長台詞があるヴァージョンではなく、いつもより絡みはあるものの従来通りのシカト漫才で、「学生時代の想い出」について、「カセットテープわ食べーる♪」も入ったり、レギュラーや安田大サーカスのように2回戦だからといって手を抜くという感じはありませんでしたが、逆に僕にはこのぐらいの力しかないのかという寂しい気持ちにもなりました。準決勝は確実ですが、決勝は難しいというのがこの日の感想です。3+

  • 2回戦大阪会場1日目が終わって

合格者28組という結果はかなりシビアになった印象、正直、合格者・不合格者の中に納得できない部分はありますが、今となってはまあ誤差の範囲の評価だったように思います。ただこの日から決勝進出が出るとしたら一桁台のパーセンテージでプラスマイナスだけで、あとは準決勝、3回戦までが限度のコンビばかりだつたように思います。ダ・ヴィンチ、HOFU、極悪連合の準決勝進出を期待したいです。
会場から外に出ると、今日合格した人、不合格だった人、次以降の2回戦に出場予定の人、既に敗退した人、そしてそれを取り囲むファンの中で芸人さん達が話をしているシーンが、何とも言えない空間を作っていました。本当にあの場にいた全ての芸人さんの将来に何らかの明るい未来が開くことを心より願いたいです。