苦労なんて買う必要はない

『歴史のなかの邂逅・3』(司馬遼太郎)より

「若いころの苦労は薬になる」
というのは、よほどの大才の場合か、たまたま成功した人のいうことで、苦労というのはほとんどのばあい、人間を小さくするほかは役立たない。

石倉三郎も「若い頃の苦労は身に付かない」と言ってたなあ。アナウンサーとのインタビュー番組だったけど、「若い内の苦労は買ってでもしろ」的な回答を期待していたであろう聞き手は、拍子抜けしていたなあ。

4122053951司馬遼太郎 歴史のなかの邂逅〈3〉徳川家康‐高田屋嘉兵衛 (中公文庫)
司馬遼太郎
中央公論新社 2010-11-20

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