『ヒカルの碁』を一気読みしました。

もう読み出したら止まらなくなった。そりゃあの頃、小中学生に囲碁ブームまで起きたはずだよ。もっともサッカー界と違って、囲碁界にはバブル的な育成の機会を、受け止めるほどの体制がなかったから、続けられなかったのは残念でした。しかし「北斗杯編」は編集の要望で無理矢理続けた第二部、という噂はいまこうやって見返すと分かるかなあ。囲碁界のお話しは分かりやすかったし、未来に向けた良いお話しだったけれども、ヒカルとアキラの初対局が、原作者の最終的に考えていた締め方というのは分かる気がしたけど、たた一方で小畑健を筆頭に、読者もまだまだ続けられただろうという消化不良感も分かるだけに難しい。
ただヒカルが最後負けて終わるのは、この物語の構図からしたら、そんなに不思議な事じゃないよなあ、無敗の主人公なら「編集部の陰謀」、主人公が負けたら「半島の圧力」とか、陰謀論が好きな人たちは忙しいよなあ。最終回はこのマンガのヒカルの過去の勝負考えたら、負けて終わる方がストーリー上の美しい必然じゃないかなあ。
個人的には本編では、松田桃太みたいなのに、扉絵とかの決め絵になると、月そっくりになる伊角さんの絵柄が面白かった。初登場の絵をみていると、こんな兄貴分キャラになること考えてなかったと思うのですが、嫌みな先輩キャラが先に合格した棋士に移って、どんどんキャラが立ってきて、最終的に人気投票でダントツ一位まで獲得して、一冊丸々主人公の中国棋院編まで描かれるんだから、週刊雑誌のマンガはキャラが勝手に育っていくよなあ。しかし小畑健って、昔から今の絵柄だと思ってたけど、『ヒカルの碁』の途中から今の絵柄になったんだ、というのが一番の驚きでした。さあ二周目読むか。

ヒカルの碁 全23巻完結セット (ジャンプ・コミックス)ヒカルの碁 全23巻完結セット (ジャンプ・コミックス)

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