杉岡みどりライブ『メンドリャー石炭たく』

杉岡みどりさんのライブがあるので、「なんば白鯨」に行ってきました。いつものようにゲストはデジタルケイタさんとの二人会で、お客さんも僕らと、他の何人かの一見さん以外は、満員のお客さんのほとんどがどちらかとの顔見知りという、アットホームなライブとでした。

杉岡みどり「オープニングトーク

今年のR-1二回戦で落ちたことで、これはヤバイということで、すぐに劇場に連絡して空いてる日にライブを入れたということで、定期的にこれからもやっていくという話から、オープニングトークというよりは、生活漫談を一本ガッツリとお噺していました。

デジタルケイタ「未来ギャグ」

去年12月の単独ライブから四ヶ月で、いきなりキャラが「デジタルに強い人」から「未来から来た人」に変わって、全身銀タイツで自虐の流れになったのは、トクトミトコナミの漫才のイメージしかない人には、度肝抜かされる変化でしょうが、僕は四ヶ月前のピンネタ見ていたのに驚きました。やっぱり長く漫才やってた芸人さんが、ピンになるというのは難しいです。

杉岡みどり「嫌なことをするヘルパー」

少しブラックで小道具を多用する展開が、昔から杉岡さんのネタの流れで、懐かしく楽しめました。

デジタルケイタ「うろおぼえアニメ〜ドラゴンボール

前回の「デジネタ」で披露した「〇〇ってこんなアニメだよな【セーラームーン】」の「ドラゴンボール」版でした。

杉岡みどり「写真で物語を作る」

前回のケイタさんのライブでもやっていた、写真を出して、その写真から物語を作って語るネタ、パソコンの操作が分からずに、ネタ前に全ての写真がネタバレしたとか、ご愛敬なトラブルもありましたが、杉岡さん本人もネタにしていましたが、この写真はズルイよな。

杉岡みどり「詩の朗読」

2006年などで『R-1ぐらんぷり』で準決勝に進んだ「詩の朗読」のネタでした。準決勝の舞台で過去に見た「死ぬまでに何回」「萌えの時代」「ハイの違い」「暗闇を恐れるな」といった強烈なイメージが残っているレベルのものは、今回は少なかったというか、世界観をそんなに今回は押し出していなかったですが、それでもこのネタがいま杉岡さんが、一番分かりやすく自分の個性を出せるスタイルですね。もう少しだけ大きな舞台の方が映えるネタ。

コーナー「年齢事典」

杉岡さんとケイタさんの今まで人生にあったことを年齢別に、『年齢事典』を読みながら振り返って、有名人偉人のその時の年齢と比較していくトークコーナー。子どもの頃のエピソードが中心になったので、比較対象が歴史上の偉人ばかりになって、あまり比較のリアリティが無かったのが残念だったのと、せっかくだからNSCに入ってからの話を、もっと聞きたかったように思いました。せっかく杉岡さんの8期、ケイタさんの11期も、最近になって露出が増えた人も多くなっていますし、色々と引き出した方が良いと思うのですが。
前回のケイタさんのライブの感想を、売れない芸人のダメなところを指摘しているように取った人がいたように、こういう書き方をすると、そういう風に取られるかも知れませんが、やっぱりこの二人は個性も強いし、あまり大阪に他にいないタイプのことをしているだけに、もうちょっと前間に前に出ても良いんじゃないかと思う反面、杉岡さんのネタのローカル性に富んだところとか、ケイタさんの独特の構えや時間の流れ方を見ていると、これはこれでアリなんじゃないかとも思うんですよね、もちろん二人とも諦めてはいないだろうけど、所謂天下取りみたいな所とは違う表現をして、ローカルでマニアックでも、やりたいことを追求した上で、固定客をしっかり抱えるというのも、芸人としての生き方としてはアリですからね、本当は天下取りレースに参加しているのに、ローカルやマニアックな振りをしている人たちには、僕は厳しくその姿勢を問いたいけれど、腹括ってこういうネタと生き方をしている人は、やっぱり応援したいです。
というか杉岡さんにしても、ケイタさんにしても、これが東京ならこのぐらいのキャリアと知名度が元々あれば、こういう活動しているだけでも、もっとライブにお客さんも入って、定期公演とそれに付随する活動だけで、もう少し幅のある活動が出来てるように思うのです。そういう意味で大阪は、やはりパイが大きくない上に、プレイヤーだけは多いんだなあと思います。逆に地方ならそれはそれで、このお二人で充分回るだろうし。
杉岡さん、ケイタさん共に、次回公演の日程はまだ未定のようですが、次回も当然あるようなので、時間さえあればまた観に行くようにしたいです。

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