徴兵制論者の本音は、若者を無償労働に使役したいということ

徴兵制云々でTwitterでつぶやいた - finalventの日記

徴兵制というのは、権力者の都合ではあったけれども、導入された頃には義務というより、権利という側面が強かった。つまりこれまで中世社会において、上位階級の特権だった。武器を手にして戦場に向かうという権利を、全ての国民に開放したのが徴兵制度だった。実際に幕末期において、幕府側にも倒幕側にも、戦に出るという既得権益を持ったものからの抵抗があった。だから徴兵制というのは、国民に負担を強いるだけのものではない。
しかしもうそんな時代じゃねえよ、という一言で片付けることが出来る。本当の有事の際に、国民が銃器の使い方を知っているのは、悪くないという意見は一瞬だけ分かったような気になるけど、現代戦において日本のような島国で、一般市民が武器を手に取るような段階だと、もうそれは既に詰んでるだろう。一般人が無駄な抵抗をして被害を広げるような材料は、少ない方が良いだろう。
おそらく自衛隊も、徴兵された新兵を扱う余力なんて無いでしょう。大体が今の最新ハイテク軍備が徴兵期間なんかで、扱えるようになるはずもないわけで、単なるシゴキ教練をしたい脳筋の体育教師の職があぶれた連中に対する、就職先の確保にしかならないでしょう。

徴兵制来る?: 大石英司の代替空港

これはアドバルーンでしょう。自民党(+霞ヶ関)の念頭にあるのは、徴兵制ではなく、間違いなく選抜公務員制度です。

その「徴兵制」が施行される頃の若者は本当に気の毒ですよね。国債という借金を押しつけられ、年金も一人で2、3人分背負わされ、挙げ句に職業選択の自由もなく、とか言われて。

Twitter / medtoolz: もうすぐたぶん「若い奴らはやる気が足りない。やる気で ...

もうすぐたぶん「若い奴らはやる気が足りない。やる気で俺たちの生活を守れ」という上の世代と、「やる気じゃなくて構造の問題。あんたがたがサボったからこうなった。老害さっさと人生退場しろ」という若い世代とで、絶対分かりあえない戦争になる。多数決で若い側が必ず負ける

最近学者や政治家が、右も左も関係なく徴兵や徴農を言い出してるのは、こういうことが念頭にあるのか、なるほどなあ……。でもいまの日本の若者に、そこまで国に尽くすメリットがあるのか? というのがまず一つ考えることでしょう。
こういった若者に無償で福祉事業などを維持させるための徴兵制と、海外からの移民の動きが、直接民主主義で議決されて、100%の投票率で決まったとしても、老人と若者の数の差で、ナチスが合法だったように、民主主義の手続きに則って、若者と移民を国家と老人の奴隷にしようとするというのが、いまの日本の流れ……そうか、この国もうすぐ滅びるんだな(苦笑)。
いやホンマに江戸幕府が滅びる直前の日本だわ、いまの日本の状況ですよ。いまの若者は政治に対する意識が低いとか、やる気が足りない、エネルギーがないと言うけれど、そんなもん無くて良かったじゃないかと、 もしいまの日本の若者にそんな気持ちがあったら、今頃日本の若者は老人を滅ぼせというような革命を起こしてるよ。いまの若者が政治に対する情熱を向けないのは、父母や祖父母の世代を害したくない優しさからだよ。その優しさに付け込むようなことをしているのが、いまの老人達です。
こんなことを考えていたら、それが正解だったということを思わせる本音を、Twitterでつぶやいた馬鹿がいたので、ご紹介しておきます。自民党大分県で列候補して比例区で復活当選した衆議院議員です。

Twitter / 岩屋たけし: 「自民党が徴兵制を検討!」はガセだが、一定期間を国家社会のために費やす仕組み「徴用制」なら、検討の価値はあるかも。

自民党が徴兵制を検討!」なんていうニュースはガセだが、「徴用制」なら検討の価値はあるかも。つまり、一定期間を国家社会のために費やす仕組みを設けるという案だ。介護でも森林整備でも海外協力隊でもいい。現政権の政策は国民をいたずらにスポイルし、腑抜けにしてしまうような気がしている。

もうここまで色んな人たちが想像していた通りの思惑を、型どおりにまき散らしてくれると、かえって清々しい思いです。「これはひどい」というよりは、「馬鹿がいた」といったほうが正しいよな。しかし徴兵とか徴農、徴用といったことに関して、一番熱心な連中はいずれも徴兵も、勤労奉仕も経験していない、戦後民主主義の自由と、高度成長の反映を一番謳歌した連中というのは、僕たちは決して忘れてはいけないと思う。
今後、日本の若者は、いまよりも大きな年金などの福祉負担を強いられていく上に、若者の一定期間の時間を徴用するとか、どんどん無茶苦茶な方向に進んでいる。僕は年齢的にこれから徴兵も徴用といった法整備がされても、その法律が成立して施行される頃には、もう自分が徴発される心配はない世代になってきている。だからこそ絶対にこういう声は許さない。大分選挙区の岩屋たけしの名前は覚えた。大分、九州のこのブログを見ている諸兄も、是非とも覚えておいて頂きたい。
こんなムードになっていることを考えれば、日本の政権が現在左派を含んでいることは、救いなのかも知れないけど、でも徴兵・徴用に関しては、左派の人でも教育的観点(笑)とかから、賛成だったりする人が多いから、タチが悪いんだよなあ。若者に向けた外交問題において現実路線のリベラル政党とかのムードは起きないのだろうか? どうせこんなの起きても若者が自分たちに都合の良い事言ってると、メディアは封殺するんだろうけどさ。
とりあえず昨日も書いたけど、徴兵や体育会系的な集団生活に、人間教育に役立つというデータはない。むしろ反対のデータは沢山あるというのを、しっかりと徴兵・徴用のメリットとして、若者を鍛え直すことができると主張する連中は、現実として見つめろよと言いたい。

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