武士道と浪花節がスポーツのアマチュアイズムを保護している

プレミアプレビュー:「チェルシー対シティ」&鹿島のやり方を代表に持ち込まないでほしい doroguba*footballcolumn*

「排除しないといけないのは、武士道と浪花節」とは、確かにその通りかもしれませんね。というか日本におけるプロスポーツって、基本、野球とサッカーしかないと思うんで、それ以外の柔道とかオリンピックとかのスポーツの問題はまた別にある気もするんだけどね。

野球には「職業野球」の伝統があって、プロ野球というものが当たり前の文化になっていますが、その一方でプロアマの歴史的な分断を生んでいる。その結果に世界におけるマイナースポーツであるベースボールを、やる気のないアメリカに変わって、世界の旗振り役になることが口だけになっている。そしてかつては日本のお家芸だった競技の多くで、世界のプロ化の流れについて行けずに、日本は大きな出遅れを見せるようになった。柔道もバレーボールも、国際社会の成長に従って、日本は世界のトップ10前後のランクにまで落ちていった。このまま世界のプロ化の流れが進めば、日本のランクは下がることはあっても、上がることはないでしょう。
おそらくバルセロナパリSGやFCケルンのチームカラーの胴衣を着て、欧州の柔道チャンピオンを決めるような大会も、欧州での柔道人気と競技者の数を考えたら、始まるのもそう遠くない時期でしょう。そうなった時に絶対に日本の柔道は、このままではその波には乗れないでしょう。欧州でプロ化の流れが出来た時に、序盤では日本の柔道界は間違いなくその流れを拒否します。そして欧州と日本の柔道の実力差、普及の差が決定的になった時に、慌てて欧州のプロ化した柔道にすり寄った時には、もう既に取り返しのつかない差が生まれている。という状況になるのは目に見えている。これは柔道をモデルにはしましたが、全ての日本のスポーツ界に言えることであり、過去にいくつかのスポーツが通った道です。

何にせよ「プロスポーツやエンターテイメントという面において、論理的な方向に舵を切るべき所に来ている」というのは同意です。

いまから17年前に、閉塞した日本のスポーツ界において、そちらに舵を切る勇断をしたのが。日本サッカー界だったはずなのに、ここ数年で一気に時計の針は逆戻りして、他の日本のアマチュアスポーツが抱えている問題を、再び背負いかけている。そしてその動きについて、協会やメディアの既得権を抱えている人たちだけでなく、OBやファンのノスタルジィが、そのムードの追い風になっていることを、僕は強く危惧しています。