『あしたのジョー』の実写映画化に反発の声

伝説のコミック『あしたのジョー』NEWS山下智久主演でTBSが実写映画化へ - 日刊サイゾー

まず僕はもうマンガやアニメの実写化に関しては、全てにおいて別物扱いで、完璧なものが出たら感動する。そうでなくてもネタとしてあしらうという感覚になっています。だからこのニュースも見出しだけで大笑いで、絶対にこの映画の宣伝映像は見逃さないぞと決意しています（笑）。
その上でこのニュースに対するコメントを見ていて、まず一つ気になったのは、マンガやアニメの実写化を、最近のマンガやアニメのパチンコ、パチスロ化と絡めている人が何人かいたことです。マンガやアニメがパチンコになることに反対する、嫌悪感を感じる人には二パターンいて、まず一つは子ども向けの作品を大人向けのギャンブルの材料に提供することや、現在の日本のパチンコ産業そのものの灰色な部分、特に換金に関わる違法行為をかいくぐっているものに、協力することは良いのか？という側面で、これはあってしかるべき視点だと思いますが。一方で、パチンコに出すだけで安易に儲けていることが許せないと言った、嫌儲感情的な側面の人たちもいて、実写化とパチンコかを絡めて語る人は、どちらかというと嫌儲感情で批判している人だちだと思うのです。だってパチンコに対する倫理問題と、実写化では別物過ぎますからね、共通していることは二次利用での版権商売に対する批判でしょう。
これについては、若者のエンタメに対する、純粋性から来る嫌儲感情について書いてきましたが、いまどの業界もキャッシュがないことで、沈んでいる状況を考えたら、儲けることは良いことだと思うし、贅沢のための儲けというよりは、いまどこも生き残るために稼ぐ必要が出てるんだから、そこを文句言うのは自分の好きな業界を、滅ぼしてしまうだけじゃないでしょうか？特にゲームやアニメ、また漫画でもプロダクションシステムでやってる漫画家だと、従業員が何十人もいて、それわ食わせていかなくちゃ行けないんだから、利益になるんならドラマでも映画でも、何でもやっていいと思うんですよ。パチンコみたいに法的にギリギリ灰色みたいものと、一緒にして叩くのは、僕はそれはピュア幻想の嫌儲感情でしかないと思います。
そしてもう一つ思ったのは、こういうマンガやアニメの実写化を、最近のムーヴメントのように語る声と、梶原一騎先生が存命なら、こんな企画は実現しなかったとか言ってる人が多いんですが、マンガやアニメの実写化のトンデモ作品なんて、昔から沢山あるというか、昔の方がもっと凄いのいっぱいあったからね、梶原一騎先生がご存命の頃からも、『愛と誠』の西城秀樹とか、舞台だけど『巨人の星』の志垣太郎とか、『空手バカ一代』の千葉真一とか、凄いのいっぱいあったからね、というか『あしたのジョー』も実写映画化一度されていて、石橋正次がジョー役で、小松政夫が青山役とかいう、とんでもない映画に仕上がってるからね（笑）。絶対に今度のTBSのドラマは、これよりはマシになると思う、というぐらいトンデモだからね（笑）。
いや本当に最近の実写化を、最近の風潮として批判している人たちは、加山雄三の『ブラックジャック』とか、高倉健の『ゴルゴ13』、ルパンを目黒祐樹、次元大介が田中邦衛の『ルパン三世』とか、みんな見てから最近の実写化作品叩いた方が良いよ（笑）。

YouTube - ルパン三世　念力珍作戦　Trailer

フィルムで撮ってるから映像が綺麗なだけで、『ひょうきん族』とか『ドリフ大爆笑』にしか見えない、というかそれはひょうきんやドリフに失礼なクオリティ、前川清が出てきた所なんて完全にコントです。田中邦衛の次元と、前川清の演技を見ていると、ルパンを目黒祐樹がやるのは、まだマシに思える不思議（笑）。

アニメ・漫画の実写映画化作品一覧 - Wikipedia

そんな訳でこのページを見ていたら、いやあ凄いの盛り沢山ですね（笑）。『ドーベルマン刑事』の黒沢年男とか、『男組』の舘ひろしとか、『火の鳥』の若山富三郎とか、『BE FREE!』の羽賀研二とか、凄いキャストが盛り沢山、あとキャストじゃないけど、あだち充の『みゆき』の実写映画版の監督が、井筒和幸とかギャグとしか思えない。案の定、井筒監督は原作の良さが全く理解できてなかったようだし（苦笑）。
まあだから今に始まったことじゃないから、これをきっかけに本屋で積まれるとか、作者に原作のお金が落ちることで、ファンなら喜んでやって、出来上がったものがダメそうなら、目を瞑っていけば良いんじゃないでしょうか。
それと最後にジャニーズのタレントが、ジョー役なんてあり得ないと言ってる人たちに言いたいけど、アニメ版でジョー役の声優やってる、あおい輝彦のプロフィールを一度読んでこい（笑）。