さくまあきらは日本のウォルト・ディズニーになれた?

さくまあきらは日本のウォルト・ディズニーである

異なる世界観の作品を、一つのイメージでつなげていくというのは、80年代のアニパロからいまに続く、日本のオタク業界の伝統芸能で、現在はAA作品などにも、その流れは続いているけれども、さくまあきらは『月刊OUT』の読者コーナー担当者として、アニパロの発信源のど真ん中にいたことを考えると、日本の昔話を一つの世界観にまとめたのは、アニパロの手法とも言えるでしょう。
さくま先生は脳内出血で倒れてからは、身体に負担の大きいRPGはもう手を出さない。ということやその他諸々あって、ゲームとしてのシリーズは外伝など含めて、五作だけで終わっていて、アニメ化もされていましたが、こちらの方の世界観を広げていく方向に行かなかったのは、もったいないと思う半面、物語に関しては、編集者として新人漫画家を育成したいという思いの強さが、自分の物語世界を広げるという方向に、向かわなかったのかなという風にも思うのです。
だからさくまあきらの漫画雑誌から、多くのマンガ家がデビューして、さくま先生の世界観を表現したいという人たちが増えていたら、さくらあきらの世界観というのが広がって、さくまあきらは日本のウォルト・ディズニーに、本当になっていたのでは、という想像をしてしまいました。

創造の狂気 ウォルト・ディズニー創造の狂気 ウォルト・ディズニー
中谷和男

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