『M-1グランプリ2009敗者復活戦 完全版』

『M-1グランプリ2009』敗者復活戦をスカイAで観戦 - 昨日の風はどんなのだっけ?

敗者復活戦が地上波ダイジェストの影響で、当日に放送されなかった分も合わせた、完全放送もきちんと見ましたよ。感想は非常に簡単なものに、また点数も省略していきます。

再観賞組

プリマ旦那、あのネタを一日二回見るのは厳しい。見取り図は二回目見た方が面白いかな? ただそれでも55点が60点になるぐらいの上昇ですが。藤崎マーケットはやっぱり並列ネタというよりは、あるあるネタの羅列でしかないよなあ、あと藤原時はよく見ると小刻みに震えていて、やっぱり半袖の舞台衣裳はラララライみたいに動かないからキツかったんだなあ。メメ、なんか漫才として面白いというより、ある分野のマニアックなことをいってるだけというのは、演芸としてどこまで評価できるかという疑問は常にあるんだよなあ。なんか大阪とは逆に、東京のマニアック漫才って、その分野のオタク擽っているだけというのが多いと思う。そして今日二度目、この年末年始は六度目の「蒸しあなご」でしたが、確かにこの喋り方、マイクの使い方だと、会場の人がノブ何を言ったか分かんなかった。という話は納得できるわ。プラスマイナスはこの年に「鳥」をテーマにしたネタはなしだろう(笑)。囲碁将棋は、これが面白くないとは言わないけど、4分間押し切られるのはキツイ、『おもしろ荘』でなら良いんだけどねえ。ダイアンとかまいたちは、自分の記憶していた以上にスベってたなあ。そしてやっぱりNON STYLEは、こっちに回さずに決勝にストレートで上げるべきだった。U字工事はこのネタを準決勝でやるべきだった。

  • Hブロック残り

上々軍団 「歌で告白」

初の敗者復活戦で、彼らの代表的なネタのスタイルである、オリジナル歌ネタで勝負、テレビカメラが入ってることも気にせずに、東京ローカルなネタも満載なのも、初準決勝組としては、逆に小細工無しという清々しい感じがしました。

ハイキングウォーキング 「自己紹介」

Q太郎がネタを飛ばしたというのだけ、前情報で知っていましたが、よっぽど修復不可能なぐらいまで飛ばしたのかと思っていたら、そうでもなくてちょっと肩すかしでした(笑)。

ゆったり感 「五十音で物を説明」

すげえ典型的なうまいだけの漫才なんですが、Hブロックが全体的に酷かった後というのもあって、お客さんも物凄い受けてるし、僕も相当笑いました。ストレートに笑いを取りに来てくれた、上々軍団とゆったり感は、このブロックの救いでした。

  • Iブロック

ここで長々とはりけ〜んずの中MCが入ったのは、地上波の放送にキングコングの出番を、合わせるための調整だったんでしょうね。合わせたところでダイジェストだったんですが。

朝倉小松崎 「刑事ドラマ」

あーこれは現場は盛り上がって、当然ですね。面白かったというより、盛り上げてくれたという感じですが、芸人が舞台でお客さんの前に立って、最低限やるべき事ができていない人が多い中で、しっかりと自分たちの仕事をする姿は素晴らしいです。でも準決勝レベルで、マイクから外れても声が通っている程度のことで、感心したくないけど、感心してしまうのが、声通ってなかった連中が情けない。

和牛 「ジャニーズになりたい」

思っていた以上に受けていて、寒い上に、お客さんもそろそろ疲れてくる時間帯だけに、動きのあるネタは、受け入れられやすいんでしょうね。ただ上々と朝倉小松崎より出番順が前だったら、もうちょっと盛り上がったんだろうなあ(笑)。

キングコング 「肝試し」

敗者復活戦の感想で、「面白かったけど、決勝はない」「本人達が楽しそうなのがよかった」というのが多かったのが、非常に分かる内容でしたね(笑)。なんか西野の研究しすぎで、ノンスタみたいになっているのはご愛敬でしたが、本当に最後は二人で楽しくやろうという感じでしたね。しかしキンコンはネタ中にハイタッチするボケ好きだなあ(笑)。

Wエンジン 「えとうは面白い」

ここまで動きのあるオーソドックスなネタで、会場を暖めるコンビが続いていたのに、そんな流れで「お客さんのせいにするスベリネタ」やっちゃダメでしょう。完全に作戦ミスでしたけど、まあでも後半は違うところで笑いも取れていたし、笑えるスベリ方なのが救いでしょう。

ハマカーン 「スイカ割り→クラゲ」

ここはいま決勝でネタをやったらどんな雰囲気になるか、一番見てみたかったコンビなんですが。なんかラストチャンスの年に、せっかく良いスタイルを作ってきたのに、ネタが二階建てになった上に、賞レースでやってはいけない小細工を全部やってしまいましたね。準決勝も違うネタだったけど、構成は同じだったらしいので、本ネタとは関係のないハンカチーフ弄りとか、ああいうのを後半に時間取ってしまうのは、本ネタに自信がない時にすることなのに、ハマカーンに良いネタがなかった頃は、こんな小細工満載漫才で良かったんですけど、いま自分たちのスタイルを確立した後で、それをするのはもったいないの一言に尽きます。とりあえずハマカーンは自滅していたんだ、ということで納得しました。

ラフ・コントロール 「ヒーローとショッカー」

ノンスタとポイズンを別格にすると、ここまで一番面白かった東京吉本の芸人は、ロシアンモンキースリムクラブだったんですが、ようやくそこより上が出てきました。いや僕は自分が見た中で、一番面白いラフ・コントロールでした。ただ決勝とまでいくと、もう二枚ぐらい足りない感じがあるのと、東京も大阪も関係なく、吉本芸人にオチが投げやりで終わるというのが、この日の傾向として凄く多かったのですが、これは吉本の芸人間の流行りなのか、それを良しとするファン層が、東西で共通しているのかどっちなんでしょうね。

  • Jブロック

志ん茶 「ATMの音声が草刈正雄

同じネタだったのに三回戦では、笑い飯や千鳥より評判が良かったのに、準決勝では全く名前が聞こえなかった理由が分かりましたね。京橋花月ぐらいのサイズが、ギリギリ一番面白く見れるサイズのネタですね。ただそれでもこの敗者復活戦で、志ん茶より面白かった、笑い取っていた大阪組は、千鳥だけだったんじゃないでしょうか? 笑い飯や千鳥がM-1卒業となったら、関西からは下手したら志ん茶だけが合格、という年があるような気がしています。というか年に一回、M-1のためにしか漫才していない。それも毎年できていない人たちに、プロでテレビにも出ていて、毎日舞台に立っている芸人が劣ってるって、どういうことなんでしょうか?

ポテト少年団 「夜道の変態」

うわーなんだろう、スゲエ楽しい(笑)。こんな馬鹿馬鹿しいというか、大舞台向けの動きのあるネタは、この時間帯に丁度良いですねえ。当日の現地組の感想で、上位に挙げている人が多かったのも納得です。前に準決勝に残った年は、なんか変なネタしてすべっていたけど、王道のくだらないことしてくれて、凄い楽しかったです。ツッコミの人の声も良いし、ボケもキャラはっきりしていて好印象です。決勝と敗者復活戦の人を全部まぜて、個人順位を付けたら10位ぐらいに入れたいです。ネタ中にメガホンで突っこむ人は、僕はB-21のヒロミさん以来手、そんなところも楽しかった。

銀シャリ 「干支をドレミの歌で覚える」

ABCの感想でも書きましたが、この流れで見ると理屈っぽさと、回りくどさが入り込みづらいですね。やっぱり決勝はまだ少し遠い。

ダブルネーム 「チャゲは良い奴」

『SAY YES』のメロディに乗せて、「チャゲは良い奴」な所を見せていく。日が暮れた中で照明を浴びながら、ハモり続ける姿は、生であの雰囲気で見たら感動しただろうなあ。去年は出番順や弄ってくれる人がいなくて、あまり目立たなかったですけど、今年は出番順も最高で、決勝の放送でしっかり西野が振ってくれて、役割を果たしきった敗者復活戦となりました。何か朝日放送は、スリムクラブとか朝倉小松崎とかポテト少年団とか、このダブルネームとか決勝には芸風的に絶対行かないけど、準決勝や敗者復活戦で良い仕事した人たちを集めて、なんか紳助や松ちゃんに見せるだけの番組やって欲しい。案外こういう人たちの方が、見終わった後に、自分の番組に使ってみようと思われやすいようにも、考えてることもあります。

風藤松原 「質問に即答する」

典型的な大喜利の答え言ってるだけの「並列ネタ」なんですが、ただここは二人のキャラクターが良いのと、それに合わせてネタを展開できる力があるので、大喜利的な「並列ネタ」のコンビが、今年や来年に結構ごっそりと10年過ぎて抜けていくので、そうなったときの進化次第では、僕は一度ぐらい決勝あるんじゃないかと思っています。今回も理屈っぽさは目立つんだけど、銀シャリよりは良かったですしね。

我が家 「ツッコミをやさしくする」

ここは谷田部のキャラ立ちが、こういうネタをお客さんに伝わりやすくなった。ということに尽きますね。

総括

当日の放送や配信がなかったところで、一番面白かったのはポテト少年団でしたね。見られなかった後半見ても、「NON STYLEU字工事」という二択に、変わりはなかったことが分かりました。敗者復活戦を見て思ったのは、U字工事POISON GIRL BANDは、準決勝と敗者復活戦でネタが違っていたらしいので、何とも言えないのですが、千鳥とPOISON GIRL BANDNON STYLEは、決勝にストレートで上げるべきだったと思います。そしてU字工事が敗者復活戦から決勝に上がるべきでした。ただポイズンの準決勝のネタというのが信用できないので、やっぱりU字工事に準決勝でネタ選択を間違えずに、ストレートで決勝にいってもらって、ポイズンが敗者復活するほうが良かったかな?
決勝と敗者復活戦の全組を見て、この日のベスト9は、以下順不同で、ノンスタ、笑い飯、千鳥、ポイズン、U字工事パンクブーブー、ハライチ、ナイツ、南海キャンディーズでしたね。10位はポテト少年団です(笑)。あータイムマシーン3号がいたか、いやでもポテト少年団にします(笑)。やっと2009年のM-1が全部終わりました。いやまだ今年もリターンズがあるんですけどね(笑)。

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