事務所の常設劇場は芸人を本当に救うのか?

東京ダイナマイトが吉本芸人になった日 - 死んだ目でダブルピース - タスカプレミアム

アンチ吉本イズムを体現してきたと思っていたのはなんだったんだ。

こう思う人は東京ダイナマイトとか、東京ダイナマイトの吉本行きを後押しした人達が、思っている以上に多いと思うけど、どうなるだろうか。まあこれについては、もう本人たちが選んだ道としか言えないか。

こうやって吉本が劇場の数を東京で増やしつつあるなかあまり他の事務所に危機感が感じられないのはどうしたことだろう。常設劇場はもう必須になってくると思うが、一事務所ではむりなら共同で出資して劇場を作ればいいのにと思う。舞台の数・経験数が吉本と非吉本で違って来てるなら芸人の実力にもその後響くだろう。

ただこの件はどうなんだろうなあ、ダイノジ大谷が煽りだして、東京ダイナマイトが吉本に移籍して、この問題がお笑いファンに注目されるようになっているけど、吉本だって観光客で高額なチケットでも満員になるNGKはともかく、他の劇場は若手の劇場中心に赤字という話もある中で、大阪でも松竹はここ十数年だけでも、いくつも劇場を閉鎖することになっているし、その松竹は東京に劇場を作るといって、アメリカザリガニoverdriveを東京に連れて行ったけど、結局実現しなかった。
少しぐらいの赤字ならビクともしない吉本でも、baseよしもとは、ワッハ上方ジュンク堂からの家賃収入が安定している自社の持ちビルの地下だし、品川のよしもとプリンスシアターとか、京橋花月はどう考えても、吉本は大きな出費をしないで始められているように見えるし、ルミネの劇場にしても、ああいった施設で劇場をやるという話が来るだけの、人脈とか商売の繋がりがあるというのは大きい。吉本が芸能だけでなく、不動産会社でもあるし、関西財界に影響力のある、経団連にも入ってるような上場企業ということは、もっと注目されても良いはずです。はっきりいって音楽系を除いて、日本中の俳優と芸人のプロダクションを全て足しても、吉本一社に売上高は勝てないんじゃないかな?
また東京は大阪にいると分かりにくいけど、新宿とか中野とかを中心に、山手線や中央線沿線に、客席が100人前後の演芸に向いたレンタルホールが、格安で多くあるし、そういった劇場を使って毎日のように、色んなプロダクションの芸人が合同でライブやったり、事務所主催ライブに、色んな事務所の芸人がゲストに出たりしているのを見ると、そっちのほうが劇場の名の下に、仲間の芸人だけが集まって、常連客と一緒に同じ事務所の芸人と、小さな世界をつくってしまう心配がないから、僕は今の東京の吉本以外の事務所の芸人がやってるライブの流れの方が、健全のように思えてならないです。それこそナイツみたいに、浅草という選択肢も東京にはあるんだし。
それに吉本は劇場があるといっても、みんながみんな出られるわけではないですしね、いまの京橋花月組だって、ダイアンやアジアンはともかく、ヘッドライドとかソラシドとか、つばさ・きよしとかは、月にそんな何回も出てる訳じゃないでしょ? 吉本は劇場があるから、芸人が劇場で漫才だけやっていくという選択肢があると言うけれど、ではどうしてトクトコやあさり・かつおが解散したのか、ショウショウは、あのタイミングで東京に勝負をしにいかなくちゃいけなかったのか? という所の解答は出ていない。
劇場さえあれば、overdriveは、18KINは、号泣は解散しなかったのか? そんな単純な話じゃないですよね。どうして劇場があるのに、ブラザースやおはよう。は解散したのか? どうして事務所に劇場がなくて、毎日のように出られる舞台がないのに、アンタッチャブルサンドウィッチマン、オードリーは、あそこまでの漫才を極めることが出来たのか? そういったケースバイケースの論議もなしに、ダイノジ大谷の「吉本は劇場があるのが、他との最大の優位点」という話が、一人歩きしているのは、僕は違和感しか持てないです。

第111回『マキタスポーツのラジカントロプス2.0』【ネット版】公開!: ラジカントロプス2.0 | AM1422kHz ラジオ日本 - タスカプレミアム

言いたいことは分かるし、考えていることは全面的に賛同、だからこそそっちじゃねえだろ、いまやるべきことは、という風に思ってしまうなあ。なんかこの人達のやってることは歯がゆいわ。

青かった時代 - 本家すいか日記

思えば,「売れているコンビは,面白くない」以上に,「売れていないコンビこそ,面白い」が強かったのかもしれない.

お笑いファンをやっていると、若いうちというか、青臭いことを思っちゃう時代には、どうしても陥りがちな考えが、この「売れていない芸人の方が面白い」という発想ですね、そんな事は言ってないのに、増田さんの「テレビに出ているだけが面白い芸人じゃない、ライブにはおもろい芸人が沢山います」という、有名なM-1優勝直後の雄叫びも、「テレビに出ている芸人は面白くない、ライブに出ている芸人が面白い」という風に、結構色んな所でこのコメントは改変されている。
こういう考えは、特に大阪のお笑いファンや、東京でも小さい劇場に、連日のように熱心に通い続けているようなファンが、よく陥りやすい発想だと思います。もうどうしてそうなるのか? という点については実に簡単な答えがあります。
それは大阪や小さい劇場に通うお笑いファンにとっては、「売れてない芸人の方が、よく見る身近な存在だから」という、身も蓋もない理由だけなんですよ。お笑いというのは、他のジャンルと違っても受け手のプライベートな気持ちが、大きく左右されるエンタメだから、良い人そうとか、好きな芸人の友達とか、そういう要素で面白い、面白くないという評価が左右されるように、自分の身近にいるということに、親近感が持てたら、それだけで面白いと思う要素になってしまう。

『LIVEワラb』 - ike-chinの日記

ウーマンラッシュアワーは、『漫才アワード』でも客層に合わせたネタで正しいと思ったけど、近しい人によると、アワードやbaseの客層に合わせているつもりではない、ということらしいけど、それだったら正しくないよなあ。さすがにその近しい人が、嘘つかれているだけだと思いたい。この後のM-1予選で、この辺のネタをそのままやってくるか、そうではないかで見極めたい。シャングリラの感想については、久し振りにbaseよしもとにいって、まだこの辺の人たちが相方変えてやっていたら、同じような感想になるよなあ。
あと書くところがなかったので、このエントリーについでに書きますが。ジャンクションのファミリーレストランへの改名は、田中・上坂のジェットコースターへの改名や、美濃・長岡のみのながへの改名、トクトミトコナミトクトコへの改名と同じような、解散フラグにしか思えないです。

お笑い芸人就職読本お笑い芸人就職読本

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