「正論のようなもの」で他者を攻撃する社会

以下、とりとめのない文章が続きますので、そういのが不快な方は読まないでください。
西原先生の『はれた日は学校をやすんで』は、小学館学年誌で連載されていて、学年誌でこの西原理恵子作品、しかも『はれた日は学校をやすんで』というタイトルの作品が、載ることのインパクトは凄くありました。内容については多くを語らないけど、この作品によって人生を救われた人、失おうとしていた命を救われた人は、きっと沢山いたと思います。
作品を生み出している人というのは、時折、知らないところで沢山の人助け、それも人の命を救っていると思いますが、西原先生はこの作品で、本当に多くの命を助けたし、心を救ったと思います。僕も救われた人間の一人です。

Twitter / FUJIPON: どうして、「見ないふり」をしてあげられないんだろう、 ...

だからこの話は凄い良く分かるんだよなあ、結果的にいまネットで起きている問題というのは、現代の「魔女裁判」になっていることが凄い多いし、結果的にマッチョな人が、心の弱い人、いま少し折れている人を、ズタズタに引き裂いて楽しんでいるだけ、ということを凄く多く見かけるようになった。
簡単な間違いを、大きな大罪を犯したかのように断罪し、嘲笑して、集団で叩いて喜び、過ちを犯した人のことは、一生許さないでつきまとっていく、その一方で図太い反社会的な連中が、何人も大手を振って渡っていき、一部で英雄化しているという、本当に危険な状態になっている。
結局いまのネットも、頭の良いズルイ奴が、弱い物イジメをしている状態が、いつのまにか正義になっている状態になっているし、そういうことが簡単に出来るツールも誕生し、上辺の正論や建前で、他人を攻撃することが起きて、それを正義と勘違いしている連中が、そういう人間に群れて、自分がちょっと楽しみたいためだけの為に、一人の人間をどこまでも追いつめていってる。
いやいくらその行いが正義であったとしても、絶対に安全でいられるところから、石を投げるような行為は、人として一番卑しい行為であり、悪であると僕は信じております。だからネットで現在、許容されていることや、一部で正義の行いのようにされていること、そしてそういうツールを何も考えずに提供することで、利益を得ている連中は、やっぱり一番の「ネットの敵」であり、「社会の悪」だと思います。
ちょっと話は分かりますが、いまの貧困とか、それに伴う教育の格差みたいな問題について、何か対策しないといけない、このままでは当人だけでなく、社会全体のダメージになるという話をしている時に、「でも結局は自己責任だろう」というのは、正論なのは間違いないでしょうが、その正論がまかり通りすぎたことで、何にも解決していないから、いまこうやって話しているのに、正論で話を終わらせようとする行為は、僕はそっちの方がよっぽど身勝手だと思っています。
僕はネットが広まっていく時に、おそらくこれで生活保護とか自己破産とか、既存のメディアがあまり公にやり方とかを教えていないことは、ネットでその知識が広まっていって、集団知として人を助けていくことになっていくと思っていた。友人・知人への借金は返した方が良いけど、金融機関からの借金なんて、法律に則って踏み倒せる方法はあるんだとか、そういうことを教えることで、自殺だ心中だ、お金ほしさに犯罪を犯す人、その被害者を救えると思っていた。でもいまのネットは、メディアや政治家よりも正論で弱い人を叩き潰す側に回っていて、それを助けるツールや、それを支持する集団の暴力によって、正論の下で多くの魔女狩りが行われている。日本の法律で守られていることですら、正論で潰すようなことが実際に起きている。そりゃ派遣切りやサービス残業はなくならない、それを正論で保護する人達が沢山いるんだから。
もう少し温度の違う話を最後にすると、いまのお笑い界のネットの話で、ノンスタ石田とオードリー若林が、仲良く写メを送りあって、いちゃついてるだけのやり取りを書いたブログが、なぜか炎上するという騒ぎがありました。紳助と東京03の揉め事のようなことを、間に入って仲裁した上で、「もう何事もないから安心してくださいね」ということをわざわざ報告しただけのブログが、炎上するということが、いままさに起こっています。
結局この騒動を起こしている連中というのは、実はもうここに出てくる登場人物の、誰のファンでも本当はなかったりするんですよ、何か揉め事を起こすことで楽しんでやりたいとか、いま売れている奴が気に入らないとか、そういうことが発端で初めている。でもブログが炎上すると、やっぱりオードリーや東京03のファンがやっているように見えるから、それでオードリーとノンスタの本当のファンが反目する、東京03のファンのことを、巨人師匠のファンがある印象を持つといったことに発展していってしまう。
もうこの辺は、炎上マッチポンプやってるような、webニュースサイトにも言いたいことはいっぱいあるし、そういう目的でしか使われなくなっている、一部のインターネット上のツールを、なんの改善もなく提供し続けてる連中も含めて、インターネットがマスメディアの正しい監視メディアにならなかったのは、お前らのせいだ、国に規正された時は、お前達が戦犯だという思いを向けている連中はいます。

【WEB人】ネットへ提言 メディアジャーナリスト 津田大介さん(35) (1/2ページ) - MSN産経ニュース

こういう活動は、僕は支持もしたいし支持もしたいんだけど、やっぱりどうしても心の強い人、声の大きい人だけで、ルールが決まって、倫理が定義されるということだけは、自由の楽しみ方が分かる強い人だけの自由にならないか? という心配があります。「じゃあ貴方も声をあげればいい」というのは、それこそ「優しくない正論」なんですよね、どうしても声を挙げられない人がいて、それを組んでやるというのが、社会生活というものなんじゃないでしょうか? 本当に強い人正しい人は、学校の壁に書いてある「学校なんて、大嫌い」という落書きの犯人を捜すのではなく、もうそんなことを書かないで良いように、どうして自分があげられるかを考えてあげられる人だと思う。

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